ナポリ、国立考古学博物館でポンペイ遺跡の本物に触れる

ナポリ、国立考古学博物館でポンペイ遺跡の本物に触れる|イタリア観光ガイド

国立考古学博物館に行ってきました!

ナポリで最も有名な博物館の一つ「国立考古学博物館」。広い館内の中で、今回はポンペイ遺跡ゆかりの展示品にスポットを当てて是非ご覧頂きたいものを厳選してご紹介します。

国立考古学博物館とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. とにかく広い!一日中満喫できる博物館である点。
  2. 紀元前の宝物を間近で見ることが出来る点。
  3. ポンペイ遺跡とセットで巡ると、さらに理解が深まる点。

ナポリで最も有名な博物館の一つ「国立考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale di Napoli/ムゼオ・アルケオロージコ・ナツィオナーレ・ディ・ナポリ)」。特に1738年より発掘調査が進められているポンペイ遺跡から発掘された貴重な品々の本物を多数展示している為、ポンペイ遺跡とセットで巡ると、さらに楽しめるスポットです。

国立考古学博物館 押さえておくべき魅力とは?

Mosaico di Alessandro

こちらは館内で最も貴重な展示品の一つ。ポンペイにあるファウヌスの家のリビングの床を彩る「アレクサンドロス大王のモザイク(モザイコ・ディ・アレッサンドリオ)」です。「ファウヌス」は、家畜や農耕の神様。ファウヌスの家はポンペイの中でも最も大きな個人宅と言われており、調度品の数々も全て目を見張るものばかり。中でも、このモザイクは紀元前100年頃つくられた、正真正銘のホンモノ!ポンペイ遺跡にある復元版(レプリカ)を見てから本物を見ると、感動もひとしおです。

Fauno danzante

ファウヌスの家から見つかったもう一つの宝物が「踊るファウヌス(ファウノ・ダンザンテ)」です。そのなんとも言えない愛くるしい姿から、お土産のモチーフとしても親しまれているブロンズ像。ポンペイ遺跡ではレプリカをロープ越しに見ることしかできないので、国立考古学博物館で本物(なんと紀元前2世紀頃の作品!)を目の当たりにすると、その完成度の高さにびっくりさせられます。

猛犬注意のモザイク画

踊るファウヌス像と双璧をなす、ポンペイ遺跡の人気者「猛犬注意」のモザイク画も、館内に展示されています。こちらはオルフェウスの家(Casa di orfeo/カーザ・ディ・オルフェオ)から見つかったもの。オルフェウスとは神話に登場する吟遊詩人で、家の中にオルフェウスの壁画があったことから、その名が付きました。意外と小さく、壁にちょこんと飾られているので、見逃し注意!

Ritratto di Paquio Proculo

ポンペイの中にあった貴族のお屋敷の一つ「パンサの家(Casa di Pansa)」から発見された「若い夫婦の肖像画(リトラット・ディ・パクイオ・プロークロ)」。教科書やガイドブックなどでご覧になったことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。パクウィウス・プロクルス(パクイオ・プロークロ)と、その奥様を描いた1枚。西暦20年から30年頃のものと言われており、絵を通じて2000年近く前のご先祖様のお顔を拝見出来る神秘性に、魅了されてしまいました。

Gabinetto Segreto

「秘密の部屋(ガビネット・セグレート)」は、まさに日本の「秘宝館」のようなところ。ポンペイ遺跡から発掘されたエロティックな品々を中心に展示されている部屋で、個人的には貝殻のヴィーナスの絵(ポンペイでも、貝殻のヴィーナスの家(Casa della Venere in Conchiglia)にて同テーマの作品が鑑賞可能です)が印象的でした。好き嫌いが分かれる場所だと思います。ご興味のある方は是非立ち寄ってみてください。

国立考古学博物館 是非食べてほしい逸品

Cartellate

「カルテッラーテ」は蚊取り線香?!のような見た目をした揚げ菓子。プーリア州発祥の郷土菓子なのですが、同じ南イタリアに属するナポリでもちょくちょく見かけます(逆に、中央~北イタリアにいると、滅多に見かけません)。独特の花(蚊取り線香?!)のような形に整えた生地を揚げて、最後に専用のシロップをかけて仕上げるメニュー。主にホリデーシーズンに食べるものですが、一年中扱っている店もあります。

国立考古学博物館ワンポイントアドバイス

「館内サービスエトセトラ」
国立考古学博物館は「MANN」という公式アプリがあります。館内の展示品の詳細やマップ、チケット購入なども出来るので、もし興味がある方は事前にダウンロードしてみてください。またオーディオガイドのサービスもアリ(但し伊、英、仏、独、西語のみ)。使用料は5ユーロとなります。その他、荷物預かりサービスなど、一般的な博物館に設置されているサービスも充実しています。

国立考古学博物館観光での注意点

国立考古学博物館観光での注意点
  1. 9時から19時半迄開いています。
  2. 火曜休み。
  3. チケット売り場は19時で閉まります。

毎年クリスマス(12/25)から元旦(1/1)迄は休業。入場料は大人1人10ユーロです。特別展などが行われている場合は、別途入場料が必要になる場合があります。必要に応じてチケットをお買い求め下さい。

まとめ

1738年に、当時ナポリを治めていたスペイン王カルロス3世の指示で発掘調査が始まったポンペイ遺跡。実は今日でもまだまだ絶賛発掘調査中で、新しいものが見つかる度に、イタリアメディアを賑わせています。皆さまがご来館された時には、さらに貴重なお宝が展示されているかも!?館内はとても広いので、テーマを持って巡るのが吉。是非足を運んでみてください。

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