川のほとりの優雅なお屋敷。ローマ、ヴィラ・ファルネジーナ

川のほとりの優雅なお屋敷。ローマ、ヴィラ・ファルネジーナ|イタリア観光ガイド

ヴィラ・ファルネジーナに行ってきました!

ローマの中心を流れるイタリアナンバー3の長さを誇るテヴェレ川。この川岸に立つ「ヴィラ・ファルネジーナ(ファルネジーナ荘)」は、イタリアを代表する芸術家たちの豪華共演が見られるとっておきのスポットなんです。

ヴィラ・ファルネジーナとは?絶対行くべき理由

おすすめのポイント
  1. ラファエロの名画を楽しめる点。
  2. ローマの貴族の邸宅を見学できる点。
  3. テヴェレ川周辺の自然をセットで楽しめる点。

「ヴィラ・ファルネジーナ(Villa Farnesina)」はローマの中心部を流れるテヴェレ川のほとりに立つ貴族の邸宅。イタリアの芸術界における三大巨匠の一人、ラファエロ・サンティが手掛けた大作を始めとする館内装飾(特に壁画、天井画)の豪華競演が見どころで、館内に一歩足を踏み入れれば、まるで美術館に訪れたかのような気持ちにさせてくれます。

ヴィラ・ファルネジーナ 魅力とは?

お屋敷の横に広がるテヴェレ川のしらべ

テヴェレ川のほとりに建てられた「ヴィラ・ファルネジーナ」。周辺はローマ中心部に比べると高い建物や古代遺跡が若干少ない為か、空が広くて緑豊か!特に春から秋にかけては、美しい川の流れをのんびりと楽しむことが出来ます。入口はテヴェレ川から1本内側に入ったルンガラ通り(Via della Lungara)沿いですが、時間がある方は、ぜひ川沿いのルンゴテヴェレ・デッラ・ファルネジーナ(Lungotevere della Farnesina)通りも散策してみてください。

元々キージ家のものだったお屋敷

元々、1506年から1512年にかけて、イタリアを代表する貴族、キージ家のアゴスティーノ・キージ(Agostino Chigi)からの依頼によって建てられたヴィラ・ファルネーゼ。建築を手掛けたのはバルダッサーレ・ペルッツィ(Baldassarre Peruzzi)で、その後、ファルネーゼ家がオーナーになるまで、お屋敷は「ヴィラ・キージ」と呼ばれていました。歴史的背景を知った上で見学をするとさらに有意義な時間が過ごせるハズ!

Loggia di Amore e Psiche

こちらは私たちが最初に通される「ロッジア(Loggia,いわゆる”ロビーフロア”)」の風景。空いっぱいに描かれたラファエロ・サンティがデザインに携わった「アモーレとプシュケの物語(Storie di Amore e Psiche,ストーリエ・ディ・アモーレ・エ・プシュケー)」のフレスコ画が有名です。26枚のパネルに描かれた、ギリシャ神話の中でも人気の高い、壮大な愛の物語。真ん中の2つのパネルには、クライマックスの重要な2シーンが描かれています。

Loggia di Galatea

アモーレとプシュケの物語を担当したイタリアを代表する芸術家、ラファエロ。大作を手掛けるきっかけとなったのが「ガラテアのロッジア(Loggia di Galatea/ロッジア・ディ・ガラテア)」の中にあるフレスコ画「ガラテアの勝利(Trionfo di Galatea,トリオンフォ・ディ・ガラテア/写真左の作品)」です。こちらもギリシャ神話に基づくフレスコ画で1512年頃制作。この成功を機に約6年後「アモーレとプシュケの間(ロッジア・ディ・アモーレ・エ・プシュケー)」の制作が始まりました。

Sala delle Nozze

上階にも愛にまつわる美しい部屋があります。それが「結婚の間(サラ・デッレ・ノッツェ)」。寝室として使われいた部屋で北側の壁全体(写真左)に大きく描かれた「アレクサンドロスとロクサネの結婚(Nozze di Alessandro e Rossane)」が、名前の由来となっております。たくさんの天使たちとともに中央に大きく描かれたアレクサンドロス3世(向かって右側)と奥様であるロクサネ(左側)の姿にご注目。

ヴィラ・ファルネジーナ 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品

Il Maritozzo Rosso

「イル・マリトッツォ・ロッソ」はヴィラ・ファルネジーナから5分強歩いた所にあるマリトッツォのお店。昨今日本でもブームとなり、様々なマリトッツォが発売されましたが、イル・マリトッツォ・ロッソも”アマトリチャーナソース”や”カレー”が入った軽食にピッタリのマリトッツォや、ティラミスを入れた”マリティラミス”など、オモシロマリトッツォがいっぱい!旅の思い出にぜひ立ち寄ってみてください。

ヴィラ・ファルネジーナ ワンポイントアドバイス

「対岸にあるファルネーゼ宮」
ヴィラ・ファルネジーナの対岸には「ファルネーゼ宮(Palazzo Farnese/パラッツォ・ファルネーゼ)」があります。ダヴィデ像で有名なミケランジェロが設計したファルネーゼ家の大邸宅。現在はフランス大使館として使われている為、中に入ることはできませんが、ヴィラ・ファルネジーナから歩いて10分程の所にあり、目の前は大変美しい広場(ファルネーゼ広場)が広がっているので、是非時間があれば立ち寄ってみてください。

ヴィラ・ファルネジーナでの注意点

ヴィラ・ファルネジーナでの注意点
  1. 入口はルンガラ通り(Via della Lungara)沿いにあります。
  2. 入場料は10ユーロです。
  3. 水曜から月曜の10時から19時迄開いています。

最終入場時刻は17時(閉館時刻の2時間前)。また、毎週火曜日はお休みです。日本のガイドブックでは「ファルネジーナ荘」の名で紹介されることもありますが、同じ施設ですので、伊語名も頭に入れておくと安心です。

まとめ

ヴィラ・ファルネジーナはご紹介したフロア以外にも、帯状装飾の間(Sala del Fregio/サラ・デル・フレジオ)や遠近法の間(Sala delle prospettive/サラ・デッレ・プロスペッティヴェ)といったユーモラスなネーミングの美しい広間がいくつもあります。庭園や階段などの装飾もとにかく優雅!かなり見ごたえのある場所だと思いますので、機会があればぜひ足をのばしてみてください。

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