音楽と美術を一緒に堪能する。ボローニャ、サン・コロンバーノ博物館

音楽と美術を一緒に堪能する。ボローニャ、サン・コロンバーノ博物館|イタリア観光ガイド

サン・コロンバーノ博物館に行ってきました!

美食の街として知られるボローニャ。実は音楽の街としても名高く、市内には音楽にまつわる観光スポットがいくつもあります。その中から一風変わった「サン・コロンバーノ博物館」をご紹介します。

サン・コロンバーノ博物館とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. 博物館と教会を一気に楽しめる点。
  2. ボローニャの育んだ豊かな音楽文化に触れられる点。
  3. 街の中心部にあり徒歩で巡りやすい点。

「サン・コロンバーノ博物館(Museo di San Colombano/ムゼオ・ディ・サン・コロンバーノ)」は、元々教会だった施設を利用した博物館。鍵盤楽器奏者であり音楽学者でもあったルイジ・フェルディナンド・タリアヴィーニ(Luigi Ferdinando Tagliavini)の鍵盤楽器のコレクションを中心に展示されており、教会の美しさもあいまって、居るだけでとても優雅な心地にさせてくれます。

サン・コロンバーノ博物館 押さえておくべき魅力とは?

元教会を利用した博物館

サン・コロンバーノ博物館は元々「サン・コロンバーノ教会(Chiesa di San Colombano/キエーザ・ディ・サン・コロンバーノ)」だった場所を利用して2010年にオープンしました。ボローニャと同じ州にある「ボッビア」という街からやってきた、聖コロンバーノ (サン・コロンバーノ)が建設した修道院が起源。その歴史はなんと、西暦614年にまで遡ります。まずは、博物館のいたるところから感じられる、教会時代の面影にご注目ください。

14世紀の聖母子像

パリージ通り(Via Parigi)に面した入り口を抜けると早速館内へ。館内では大きく「楽器を愛でる」と「教会を愛でる」の2つの楽しみ方が出来ます。「教会」部門で、目を奪われたのが、リッポ・ディ・ダルマシオ(Lippo di Dalmasio)が1399年に描いた聖母子像。美しい絵画はすぐにカトリック教徒たちの巡礼の目的のひとつとなり、多くの人がこの絵を一目見ようとこの地を訪れたそうです。

豪華競演が楽しめる祈祷室

こちらは元祈祷室(Oratorio/オラトリオ)だった場所。貴重な鍵盤楽器とともに、イエスさまの受難と勝利にまつわるフレスコ画が壁一面に描かれているのが特長です。制作されたのはカトリックにおいて「聖年」と呼ばれる節目の年にあたる1600年。イタリアの有名画家グイド・レーニ(Guido Reni)を始め、ドメニキーノ(Domenichino)など、そうそうたるメンバーが制作にあたったことから、後にこの場所は「Gloriosa gara(栄光の競演)」と呼ばれることになります。

博物館の下に潜む、地下聖堂

館内にはなんと、地下聖堂(Cripta/クリプタ)も残されており、誰でも見学することが出来ます。地下聖堂が発見されたのは2007年のこと。古代ローマ時代に使われていたもので、壁には13世紀にジュンタ・ピサーノ(Giunta Pisano)が描いた磔刑(イエスさまが十字架に架けられるシーンを描いた宗教画)の壁画が残されています。

タリアヴィーニのコレクション

こちらは中央祭壇と手前に並べられたタリアヴィーニのコレクションたち。楽器に関しては、一つ一つに制作年と名前が書かれたプレートが添えられている為、細かな説明は割愛させていただきますが、16世紀以降のピアノ、チェンバロなどの鍵盤楽器が中心で、その数は80以上に及びます。驚くべきは今でも音が鳴るという所。コンサート中でなくとも、タイミングが良ければ、試奏している音楽家さんの音色を耳にすることが出来ます。

サン・コロンバーノ博物館 是非食べてほしい逸品

Gelateria Gianni

ボローニャにはイタリア国内でも名高い人気ジェラート店がたくさんありますが、中でも一日中多くの人で賑わっているのが「ジェラテリア・ジャンニ」です。チョコレートソースや果実入りのジャム、ザクザクのクッキーなどがアイスの中に練り込んであるものが多いので、食べ応えアリ。イタリア人でも「!?」となるような面白フレーバーが沢山あるので、直観でフレーバーを選んで楽しむのも、オススメです。

サン・コロンバーノ博物館ワンポイントアドバイス

「音楽の街、ボローニャ」
ヨーロッパ最古の大学があることや、世界的に有名なイタリア料理が多数誕生した街として名高いボローニャですが、音楽の街としても実は知られています。1770年に音楽を学ぶべくモーツァルトがボローニャにやってきたことは有名。また、ドイツの作曲家、リヒャルト・ワーグナーも1772年、前年にオペラ公演で大成功を収めたことがきっかけで、ボローニャ名誉市民の称号を授与されています。

サン・コロンバーノ博物館観光での注意点

サン・コロンバーノ博物館観光での注意点
  1. 入場料は7ユーロです。
  2. 11時から13時、15時から19時迄開いています。
  3. 月曜はお休みです。

博物館では、館内の楽器を利用したミニコンサートが開催されることもあります。小規模かつ、催し物ごとに公式HPからの予約が必要なので、少し難易度が高いかもしれません、もしご興味がある方がいらっしゃいましたら是非チェックしてみてください。

まとめ

なお、サン・コロンバーノ博物館はボローニャの街の中心部、マッジョーレ広場から徒歩約6分。ボローニャ中央駅からは約15分ほどの所にあります。お昼に長い休憩時間がある為、午前または午後イチで足を運ぶのがオススメ。普段あまり楽器に触れる機会がない私も、鍵盤楽器の見事な装飾や重厚感にすっかり魅了されてしまいましたので、同じような方にも是非足を運んでいただけたら嬉しいです。

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