ミラノの門を愛でたい!ティチネーゼ門に行ってきました。

ミラノの門を愛でたい!ティチネーゼ門に行ってきました。|イタリア観光ガイド

ティチネーゼ門に行ってきました!

ミラノの街を歩いているとちょこちょこ目にする立派な門。「凄い!大きい!」と思いつつ、ついついゆっくり見ないまま通り過ぎてしまうことが多いのですが、今回は一念発起。かねてから気になっていたティチネーゼ門を、とにかくじっくり見学してきました。

ティチネーゼ門とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ミラノ中心部で巡りやすい点。
  2. ミラノの城壁の歴史を知ることが出来る点。
  3. 都市の風景と歴史的風景のコラボレーションを楽しめる点。

「ティチネーゼ門(Porta ticinese/ポルタ・ティチネーゼ)」はミラノの中心部にそびえる門。開けた場所にあるため、遠くからでもよく見通すことが出来ます。ミラノはもともと城壁に囲まれた都市。ティチネーゼ門の周辺にも当時の面影を残す場所が何か所かあり、セットで巡ることで、より深くミラノの軍事にまつわる歴史を知ることが出来ます。

ティチネーゼ門 押さえておくべき魅力とは?

5月24日広場に佇む姿

ティチネーゼ門があるのはミラノの南側、5月24日広場(Piazza XXIV Maggio)のど真ん中です(ちなみに”5月24日”は、イタリアが第一次世界大戦に参戦した日です)。1815年より街を見守り続けているティチネーゼ門。周辺は、いまでは朝から晩まで路面電車や車が行き交う大変賑やかな場所となっており、門の真下まで行くと、ミラノならではの都市の賑わいを全身で感じることが出来ます。

新古典主義様式を取り入れた門

1802年から1814年にかけて建設が進められたティチネーゼ門。手がけたのは、ルイジ・カニョーラ(Luigi Cagnola)で、彼の代表作のひとつとなっております。”新古典主義”という様式で建設されたティチネーゼ門は、現代的な雰囲気の中に、どこか古代ローマ神殿のような趣があるのが見どころ。特にイオニア式と呼ばれるてっぺんに双眼鏡のような模様が付いた柱がポイントです。

ティチネーゼ門の意味とは

こちらはティチネーゼ門を横から見上げた時の様子。当時、ティチネーゼ門はミラノにやってくる人たちから通行税を徴収する為の場所として使われていました。上部に刻まれている碑文(トップ画ご参照)は、1815年にナポレオン戦争の終戦を記念して刻まれたもの。また、傍らには第一次世界大戦で亡くなった兵士たちを弔うための、大きなアカナラの記念樹も植えられています。

昔のティチネーゼ門

ティチネーゼ門の前から伸びるポルタ・ティチネーゼ通り(Corso di porta ticinese)を700メートルほど進むと「中世のティチネーゼ門(Porta Ticinese medievale)」というレンガ造りのアーチが見えてきます。現在私たちが見ることの出来る姿は1861年にカミッロ・ボイト(Camillo Boito)の手によって修復されたものですが、もともとはティチネーゼ門の先輩として、12世紀よりこの地を守ってきました。

Colonne di San Lorenzo

中世のティチネーゼ門をさらに50メートルほど進むと「サン・ロレンツォの列柱(コロンネ・ディ・サン・ロレンツォ)」が見えてきます。サン・ロレンツォの列柱は、ポルタ・ティチネーゼ通り(旧ティチネンシス通り)にある建物の中で、唯一現在まで残っている貴重な遺跡。オリジナルは2-3世紀頃に造られ、11~12世紀に再構成されました。2つの門の大先輩にあたる列柱もお見逃しなく。

ティチネーゼ門 是非食べてほしい逸品

Crescenza

「クレシェンツァ」はミラノのあるロンバルディア州のご当地チーズ。店ではお豆腐のような姿で並べられており、そのままお皿に移してオリーブオイルなどをかけて食べます。火を入れてもまた違った味わいが楽しめるので、ピザに乗せたりフォカッチャの中に挟んだりすることも。リコッタチーズやモッツァレラチーズのようなさっぱりとした味わいなので、フレッシュチーズがお好きな方は是非ご賞味ください。

ティチネーゼ門ワンポイントアドバイス

「ミラノは城壁都市だった!」
ミラノはその昔、ぐるりと城壁で囲まれた都市でした。壁の位置は時代によって大きく3回変わっており(ローマ時代、中世、スペイン統治時代)、現在でも街を歩くと、わずかながら当時の面影を残す場所が点在しています。歴史探訪がお好きな方は是非、古地図などと照らし合わせながら当時の遺跡を巡ってみても楽しいですよ!

ティチネーゼ門観光での注意点

ティチネーゼ門観光での注意点
  1. 周辺は交通量が多いので、事故には注意しましょう。
  2. 新しいティチネーゼ門の伊語名は「Porta Ticinese」です。
  3. 古い(中世の)ティチネーゼ門の伊語名は「Porta Ticinese medievale」です。

ティチネーゼ門は屋外にある観光スポットのため、24時間365日、いつでも見学可能です。治安はそこまで悪くないですが、交通量が多いので門の目の前まで行く予定の方は事故にはくれぐれもお気を付けください。

まとめ

ティチネーゼ門はミラノ市内にある門の中でも、特に現代的な都市の風景に似合う、カッコイイつくりをしています。ルイジ・カニョーラが携わったミラノの門は他に、市内北東部にあるヴェネツィア門(Porta Venezia)や、センピオーネ公園内にある平和の門(Arco della Pace)などが有名です。いずれも少しずつ雰囲気が異なるのでルイジ・カニョーラの作品に魅せられた方は、是非3つ巡ってみてください。

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