ヴァッレ・ダオスタ州の誇る中世のお城。フェニス城

ヴァッレ・ダオスタ州の誇る中世のお城。フェニス城|イタリア観光ガイド

フェニス城に行ってきました!

イタリアの北の北。フランスとの国境付近に位置するヴァッレ・ダオスタ州。ここに立つ「フェニス城」は美しい自然の風景とのコラボレーションが最高に素敵なんです!見どころをご紹介します。

フェニス城とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ヴァッレ・ダオスタ州の誇る名城の1つである点。
  2. 美しい山並みとの見事なコラボレーションが楽しめる点。
  3. お城の中の綺麗なフレスコ画を楽しめる点。

イタリア半島の根元の根元。フランスとの国境付近に位置するヴァッレ・ダオスタ州。ここhに立つ「フォルテ城」は、ヴァッレ・ダオスタ州の中にある名城たちの中でも特に保存状態が良いものとして知られています。周りを囲む自然とのコレボレーションも最高!敷地内も見学することが出来、中庭や広間、礼拝堂にて美しいフレスコ画の世界を楽しむことが出来ます。

フェニス城 押さえておくべき魅力とは?

中世のお城×山のコラボレーション

多数の塔と分厚い壁がとにかく男勝りでかっこいいフェニス城。名前の由来は、お城の立っている地域(フェニス)に由来するもので、周辺はとにかく山、山、山!標高500メートル越えの場所に位置する人口2,000人弱の集落フェニスは、場所柄フランス語も飛び交っており(ヴァッレ・ダオスタ州はフランス語も公用語になっています)イタリアにいながらフランス旅行気分も味わえる不思議な場所でもあります。

シャラン家の栄華を知ることが出来る建物

フェニス城が現在のような姿になったのは1320年~1421年頃にかけてのこと。この地方の名門貴族シャラン(Challant)家の人々の手によって増改築が繰り返され、二重の城壁に囲まれた五角形のカッコイイ建物が出来ました。通常攻められにくい山奥などに建てられることが多いお城が、このような平地近くに建てられるのはちょっと珍しいことだそう。それだけシャラン家の当時の権力や武力が強靭だったことが伺い知れます。

Cortile

入口を抜けるとまずは中庭(コルティーレ)に出ます。最も印象的なのは大きな石の階段とその先に描かれたフレスコ画。階段は1392年から行われた工事の際に追加されたもので、ジャコモ・ジャクェリオ(Giacomo Jaquerio)の工房で描かれた聖ゲオルギオスの竜退治の絵(絵が描かれた1415年頃。当時は、本モチーフが大流行している時期でした)が、階段全体をさらに華やかなものへと引き立てています。

生活感漂う館内フロア

お城の中は3階まで見学エリアが広がっていて、ガイドさんアテンドのもと、巡る仕組みになっています。最も充実しているのは2階のフロア。冬の寒さ厳しいヴァッレ・ダオスタ州では、1階と3階に挟まれた2階のフロアは防寒の観点からももってこいの場所で、応接室や礼拝堂、洗面台、キッチンなど普段の生活に必要な部屋の多くが2階に設けられています(※撮影不可だった為外観の写真を掲載しています)。

フレスコ画溢れる礼拝堂

こちらは2階にあるシャラン家の人々専用の礼拝堂(Capella/カペッラ)。天井付近に設置された十字架を囲むように聖人たちの姿が2段構成で描かれており(写真右)、窓を挟むように左手に慈悲の聖母(Madonna della Misericordia)、右手に磔刑(Crocifissione/イエスさまが十字架にかけられる様子のこと)の大きなフレスコ画も見て取れます。

フェニス城 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品

Coppa dell’amicizia

「コッパ・デッラミチーツィア」は日本語で”友情の杯”の意味を持つイタリア語。料理の名前…というより、飲み方そのものを指す言葉で、グロッラ(写真)という専用容器に入れられたオリジナルレシピのコーヒーを、皆で回し飲みするのがヴァッレ・ダオスタ州の習わしです。グロッラは陶器や木で出来ていてお土産やさんで買うことも可能。他の州では見られないかなり珍しい逸品なので、見かけたら是非手に取ってみてください。

フェニス城 ワンポイントアドバイス

「写真撮影について」
フェニス城の館内(室内)は原則写真撮影不可…なのですが、ツアーガイドさんや時期次第で時々写真撮影OKになることもあるようです(私が行った時は中庭と礼拝堂では写真撮影OKと言われました)。ということで、もしどうしても気になる方はガイドさんに直接訪ねてみるのが吉。日本語は通じませんが、英語、フランス語であれば理解してもらえます(もちろんイタリア語も)。

フェニス城観光での注意点 押さえておくべき事項3選

フェニス城観光での注意点
  1. 入場料は7ユーロです。
  2. 10月から3月は10時から13時、14時から17時迄開いています(月曜、クリスマス、元旦は休館日)
  3. 4月から9月は毎日9時から19時迄開いています。

内部は自由見学不可。約30分のツアーに参加する必要があります。ご興味のある方は公式HPより予約可能ですので事前予約をしておきましょう(当日空きがあれば予約不要で参加することもできます)。

まとめ

とにかく山に囲まれた州こと、ヴァッレ・ダオスタ州。フランスとの国境付近にも当たる為、州内には中~近世の城塞が現在でもたくさん残っています。その中でフェニス城は、比較的街中にあり、観光しやすいお城のひとつ。車や電車&バスで行くことが出来ますので、ご興味ある方は是非訪ねてみてください(トリノから車で約1時間半、アオスタの市街地からだと車で約20分で行くことが出来ます)。

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