眩いばかりのだまし絵の世界。ピエモンテ州、ビエッラ大聖堂

眩いばかりのだまし絵の世界。ピエモンテ州、ビエッラ大聖堂|イタリア観光ガイド

ビエッラ大聖堂に行ってきました!

北イタリア、ピエモンテ州の中都市ビエッラ。街の中心部にある「ビエッラ大聖堂(聖ステファノ大聖堂)」は、柱の連なる美しい玄関と、見事なだまし絵の世界が見どころです。

ビエッラ大聖堂とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ビエッラの街の、最重要観光スポットの1つである点。
  2. 美しいだまし絵の世界を堪能出来る点。
  3. 北イタリアの中都市の持つ味わい深さを感じられる点。

「ビエッラ大聖堂(Duomo di Biella/ドゥオーモ・ディ・ビエッラ)」は、北イタリアの街ビエッラで最も重要な宗教施設。街の中心部に鎮座しており、ここを訪れる人のほとんどが立ち寄る、最重要観光スポットです。大都市のドゥオーモ(大聖堂)と比べ、周辺一帯にのどかな雰囲気が漂っており、空気も美味しい!世界遺産「オローパ」と一緒にぜひ立ち寄って欲しい素敵な観光スポットです。

ビエッラ大聖堂 押さえておくべき魅力とは?

街一番の賑わいを誇る広場

ビエッラの街の中心部である「ドゥオーモ広場(PIazza duomo)」に立つビエッラ大聖堂。「ドゥオーモ」とはもちろんここ、ビエッラ大聖堂のことで、建物は広場全体のシンボルとなっております。もう一つ見逃せないのが、広場の真ん中に設置された「モーゼの噴水(Fontana del Mosè)」。ジュゼッペ・ボッティネッリ(Giuseppe Bottinelli)によって1885年に制作された大作です。

柱の連なる外観

建物の起源は1402年まで遡りますが、1772年に教会から大聖堂へ格上げされた際、大きな改装が行われました(大聖堂は”司教座”という、いわば聖職者の中の上層部が座る為の椅子が用意されている教会で、会社でいう”本社”のような所です)。担当したのはイグナツィオ・アントニオ・ジュリオ(Ignazio Antonio Giulio)。この改装によって、現在のネオゴシック様式の建物へと生まれ変わりました。

ワニの口のようなプロナオス

外観の中で特に目を引くのがワニの口のような柱たち。これは古代神殿などを建設する際よく取り入れられた「プロナオス」と呼ばれる場所で、ギリシャ語で「寺院の前」という意味を持つ場所です。フェリーチェ・マランドノ(Felice Marandono)によって1826年に追加されたプロナオス。このプロナオスの完成を以て、さらに威厳ある雰囲気が増長されました。

レースのような館内

中に一歩足を踏み入れると、まるでレースのカーテンに包まれているかのような、上品で繊細な世界に迷い込むことが出来ます。設計したのはジョヴァンニーノ・ガリアリ(Giovannino Galliari)。細かな模様は彫刻作品のように見えますが、これらは実はだまし絵。近くで見てもわからない程の精巧なつくりに、訪れる人の多くが感嘆のため息をついています。

中央祭壇の聖母マリア

1772年以降、大聖堂は聖ステファノ(サント・ステファノ・プロトマルティーレ/Stefano protomartire)にも捧げられた場所となりましたが、元は聖母マリアに捧げられた教会でした。ゆえに、館内には聖母マリアに関する作品もたくさん。特に中央祭壇後ろにあるカルロ・コグロッソ(Carlo Cogrosso)の「Assunzione della Vergine(聖母被昇天,聖母マリアが天に上げられた場面を表した宗教画)」は周りのだまし絵も相まって、大変華やかで見ごたえがあります。

ビエッラ大聖堂 是非食べてほしい逸品

Canestrelli biellesi

「カネストレッリ・ビエレージ」はビエッラの郷土菓子。一般に「カネストレッリ」というと、イタリアではお花型のビスケット(クッキー)を指すのですが「カネストレッリ・ビエレージ」は姿形が全く異なります。一言でいうとチョコレートクリーム入りのウエハース。街のお菓子屋さんにいくとショウウインドウにたくさん並んでいるので、是非チェックしてみてください。

ビエッラ大聖堂ワンポイントアドバイス

「元々の大聖堂の名前もチェック」
1772年に大聖堂になったことで、ビエッラの守護聖人である聖ステファノを祀るようになったビエッラ大聖堂。ですが、それ以前は聖母マリアに捧げられていた為、名前も「サンタ・マリア・マッジョーレ教会(Chiesa di Santa Maria Maggiore)」若しくは「サンタ・マリア・イン・ピアノ教会(Chiesa di Santa Maria in Piano)」と呼ばれていました。時々旧名で呼ばれることもあるので、チェックしておいて損はありません。

ビエッラ大聖堂観光での注意点

ビエッラ大聖堂観光での注意点
  1. 平日のミサの時間は7時半、18時15分です。
  2. 土曜のミサの時間は7時半、11時、18時です。
  3. 日曜祝日のミサの時間は9時、10時15分、11時半、18時です。

地方都市の教会や聖堂は、開館時間が日や季節によって様々。ですが、ミサの前後1~2時間でしたら開いている場合がほとんどですので参考にしてみてください(ミサを見学することも出来ます)。

まとめ

なおビエッラ大聖堂のある都市「ビエッラ」は、ミラノやトリノから長距離列車で簡単に行くことが出来ます。「ビエッラ・サン・パオロ(Biella-S.Paolo)駅」から大聖堂まで約2キロ(必要に応じてタクシーやバス等をご利用ください)。ビエッラ郊外には世界遺産の「オーロパ(ピエモンテとロンバルディアのサクリ・モンティ)」もありますので、是非セットで足を延ばしてみてください。

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