ナポリのド真ん中で美術鑑賞。ガエタノ・フィランギエリ市民博物館

ナポリのド真ん中で美術鑑賞。ガエタノ・フィランギエリ市民博物館|イタリア観光ガイド

ガエタノ・フィランギエリ市民博物館に行ってきました!

ナポリの市内中心部にある「ガエタノ・フィランギエリ市民博物館」。ナポリ大聖堂から徒歩約5分!どこを写真に収めても美しい風景が切り取れる素敵な博物館の見どころをご紹介します。

ガエタノ・フィランギエリ市民博物館とは?絶対行くべき理由

おすすめのポイント
  1. ナポリ中心部にあって、アクセス抜群な点。
  2. かつてのお屋敷の栄華を楽しめる点。
  3. 中世~近世の名画に浸れる点。

「ガエタノ・フィランギエリ市民博物館(Museo Civico Gaetano Filangieri/ガエタノ・フィランギエリ)」は、貴族ガエタノ・フィランギエリによって整えられた博物館。ナポリ大聖堂(ナポリで最も重要な教会。いわゆる”ドゥオーモ”)と同じ道沿いにある博物館は、館内の雰囲気も良く、思いのほか有名な芸術家たちの名画で溢れています。

ガエタノ・フィランギエリ市民博物館 魅力とは?

元お屋敷だった博物館

ガエタノ・フィランギエリ市民博物館は元、貴族コモ家の邸宅(Palazzo Como)を利用した博物館。ドゥオーモ通り(Via Duomo)に面した外観は、15世紀(中世)特有のブニャート(Bugnato)と言う、切石(きりいし)を積んだ武骨な外壁が特徴的です。お屋敷…という言葉を聞いて思い浮かべる華やかなイメージとはちょっと異なるかもしれませんが、まずはナポリに佇む中世特有の風景をたっぷりとお楽しみください。

アガタの間

「アガタの間(Sala agata/サラ・アガタ)」は、館内で最も大きく見ごたえのあるフロア。ガエタノ・フィランギエリの母親であるアガタ・モンカーダ・ディ・パテルノ(Agata Moncada di Paternò)に捧げられたことから、その名が付きました。2階建てになっていていずれも見学可能。四方の壁にはずらりと武器や17世紀から19世紀の絵画、陶器などが飾られています。

ガエタノ・フィランギエリの図書室

こちらは図書室(Biblioteca)。壁には13世紀から19世紀にかけて執筆された図書約30,000冊が並べられていて、中には芸術にまつわるものも多く並べられています。中央にはガエタノ・フィランギエリが当時使っていた机や筆記具、眼鏡などが無造作に置かれていて臨場感アリ。木を基調とした室内は、なんだかハリーポッターの世界を彷彿とさせます。

Sant’Agata

館内には約300点にのぼる貴重な芸術作品が所蔵されています。こちらは中でも有名なアンドレア・ヴァカロ(Andrea Vaccaro)の「シチリアのアガタ(サン・タガタ)」。彼女は3世紀頃のカトリックの聖人で、アガタ・モンカーダ・ディ・パテルノ(Agata Moncada di Paternò)の名に関連する聖人ゆえに飾られている一枚。天を仰ぐ悲痛な表情が印象的です。

Testa di san Giovanni Battista

こちらも見逃せない名画のひとつ「洗礼者ヨハネの頭(テスタ・ディ・サン・ジョヴァンニ・バッティスタ)」。かなりグロテスクな一枚ですが、宗教画としては割とよく描かれるテーマで、本作はホセ・デ・リベーラ(Jusepe de Ribera)によって1646年に描かれたものとして有名です。ホセ・デ・リベーラといえばルーブル美術館(パリ)所蔵の「えび足の少年」の作者として有名。美術や歴史の教科書で見たことがある方も、少なくないと思います。

ガエタノ・フィランギエリ市民博物館 是非食べてほしい逸品

Papaccella

「パパチェッラ(複数形は”パパチェッレ”)」は、ナポリのある南イタリアなどでよく食べられる小さなパプリカ。写真のようにひき肉や魚のペースト、リゾットなどを詰め込んでオーブン焼きにするレシピや、大きなパプリカと同じように切ってピザやパスタの具として使ったりするのが定番です。大きなパプリカに比べてやや甘いので、食べやすいですよ!

ガエタノ・フィランギエリ市民博物館 ワンポイント

「祖父もガエタノ・フィランギエリ」
ガエタノ・フィランギエリ市民博物館を整えたガエタノ・フィランギエリ(1824-1892)。彼はサトリアーノの王子(Principe di Satriano)やGaetano Filangieri junior(ガエタノ・フィランギエリ・ジュニア)とも呼ばれています。というのも、彼の祖父の名もまた、ガエタノ・フィランギエリ(1753ー1788)だから。海外ではよくあることですが、頭の片隅に入れておくと混乱を避けられるので◎

ガエタノ・フィランギエリ市民博物館での注意点 3選

ガエタノ・フィランギエリ市民博物館での注意点
  1. 月曜から土曜は10時から16時半迄開いています。
  2. 日曜日は10時から14時迄開いています。
  3. 入場料は5ユーロです。

最終入場可能時刻は閉館30分前。500メートルほど離れた所にある、サン・ジェンナーロ宝物博物館(Museo del Tesoro di San Gennaro)とのセット券(8ユーロ)もあります。

まとめ

ガエタノ・フィランギエリ市民博物館には、他にもグエルチーノ(Guercino)、フランソワ・ブーシェ(François Boucher)といった時代を象徴する画家たちの名画やアントニオ・カノーヴァ(Antonio Canova)の彫刻など、貴重な所蔵品がたくさん展示されています。入場料も市内の博物館の中では割とお手頃。ミュージアム・パスなどを使って見学することも出来ますので是非、機会があれば行ってみて下さい。

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