コンサート会場としての顔も。ヴェネツィア、サン・ヴィダル教会

コンサート会場としての顔も。ヴェネツィア、サン・ヴィダル教会|イタリア観光ガイド

サン・ヴィダル教会に行ってきました!

ヴェネツィア本島に架かるアカデミア橋からスグのところにある「サン・ヴィダル教会」。現在は教会としてのお役目を終え、クラシックのコンサート会場などに活用されています。私たち観光客も見学や鑑賞可能!見どころやオススメの過ごし方をご紹介します。

サン・ヴィダル教会とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. 大広場に立つ美しい佇まいを楽しめる点。
  2. アカデミア橋からスグの好立地である点。
  3. 音楽(特に弦楽器)と深いつながのある教会である点。

「サン・ヴィダル教会(Chiesa di San Vidal/キエーザ・ディ・サン・ヴィダル)」は、ヴェネツィアの有名観光スポットのひとつ、アカデミア橋(アッカデーミア橋)から1分ほど北へ進んだ所に「元」教会です。大広場の一角に立つ白亜の教会は現在は教会としての姿を残しつつ、クラシック等のコンサートを行う場となっており、新たな憩いの場として、地域の人たちに愛されています。

サン・ヴィダル教会 押さえておくべき魅力とは?

大広場に面した歴史ある教会の佇まい

ヴェネツィア有数の大広場である「サン・ステファノ広場(Campo San Stefano/カンポ・サン・ステファノ)」。広場の南側の片隅にちょこんと立っているサン・ヴィダル教会は、前身となる建物が1084年につくられた、大変長い歴史を持つ教会です。ヴェネツィアきっての観光スポットである”アカデミア橋”から歩いて1~2分の好立地!ぜひ美しい外観だけでもご覧になっていってください。

外観にあしらわれた美しい装飾たち

現在私たちが見ることの出来る教会の姿は、17世紀後半に整えられたもの。当時のドージェ(総督,ヴェネツィアにおける最高権力者)フランチェスコ・モロジーニ(Francesco Morosini)指揮のもと、再建が進めらた時の姿です。真っ白な大理石のファサード(正面口)がトレードマーク。中央左右には100代目のドージェであり、教会再建にあたり多額の出資をした、カルロ・コンタリーニ(Carlo Contarini)と奥様の胸像があしらわれています。

中央祭壇に飾られた名画

こちらは館内で最も観るべき1枚、中央祭壇に飾られているヴィットーレ・カルパッチョ(Vittore Carpaccio)の「San Vitale a cavallo e Santi(サン・ヴィターレ・ア・カヴァッロ・エ・サンティ)」です。教会のシンボルである聖ヴィタリス(サン・ヴィターレ,サン・ヴィダル)が馬(カヴァッロ)にまたがる雄々しい姿が印象的。手前にある2体の彫像は「信頼」と「剛穀」を偶像化したものです。

2体の彫像と、カトリックとの関係

こちらは手前の彫像(”信頼”を偶像化したもの)を近くで撮影した一枚。左右2体ともアントニオ・ガイ(Antonio Gai)の作品で、中央祭壇前でコンサートなどが行われる際は、これらが後ろから舞台を華やかに盛り立ててくれます。「信頼」「剛毅」といったキーワードは、カトリックにおける「七元徳(七つの美徳)」に当たるもの。イタリアでは、教会に行くと七元徳を偶像化した彫像を見る機会が多いと思いますので、是非この機会にじっくりとご覧になっていってください。

礼拝堂を飾る名画と楽器たち

通路の両サイドに並ぶ礼拝堂に飾られた名画たちも、サン・ヴィダル教会の大きな見どころ。こちらは左手、中ほどに飾られているジュリア・ラマ(Giulia Lama)が描いた祭壇画「Cristo crocifisso e gli apostoli(磔になったイエスさまと使徒たち)」です。祭壇の前には、何百年も前に制作された、ヴァイオリンやチェロの名器たちも展示されているので、楽器博物館として楽しむことも出来ます。

サン・ヴィダル教会 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品

Castradina

「カストラディーナ」は、ヴェネツィアでお祝い行事の際に食べるお料理。具体的には毎年11月21日にやってくる”聖母サルーテの日”に食べる料理で、くたくたに煮込んだキャベツなどの野菜に、去勢した羊肉が入ったおいしいスープです。ヴェネツィアの11月下旬は、かなり寒さが厳しくなる頃。温かいスープは身も心もほっこりしますので、是非お祝いの日にヴェネツィアにいらっしゃる方は食べてみてください。

サン・ヴィダル教会ワンポイントアドバイス

「聖ヴィタリスにまつわるイタリアで最も有名な教会」
サン・ヴィダル教会のシンボルでもある「聖ヴィタリス」に捧げられた教会は、イタリア各地にあります。その中で最も有名なのが、世界遺産に認定されている「サン・ヴィターレ聖堂(Basilica di San Vitale)」。エミリア=ロマーニャ州の中都市、ラヴェンナにある6世紀前半に建てられた教会で、当時の姿を現在に残す、大変貴重な世界遺産ですので、興味ある方はチェックしてみてください。

サン・ヴィダル教会での注意点

サン・ヴィダル教会での注意点
  1. 月曜から土曜9時半から18時迄開いています(日曜は10時~)。
  2. ミサ等で内部見学不可の場合もあります。
  3. コンサートを鑑賞する場合は、原則、チケットの事前手配が必要です。

サン・ヴィダル教会で行われるコンサートを鑑賞したい方は、HPよりチケットの手配が可能です。値段は数千円程度~1万円台のものまで様々。通常は早くて19時以降のスタートとなります。

まとめ

コンサート会場としての顔も持つサン・ヴィダル教会。教会の中で聴くピアノやヴァイオリンの音色は周りの雰囲気もあいまって格別なものがあります。動画サイトなどにもコンサートの様子はUPされていますので、雰囲気をチェックした上で「ぜひ生で観てみたい!」となったら早速、教会の近くのホテルを押さえた上で、チケットをお手配ください!ヴェネツィア旅行の素敵な思い出の一ページとなりますように。

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