ローマ、サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会

ローマ、サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会|イタリア観光ガイド

サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会へ!

「サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会」は、ローマの中心部を流れるテヴェレ川付近にある教会。柔らかな曲線と独特の色合いの外観が興味をそそります。さっそく詳しく見ていきましょう!

サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会とは?

おすすめのポイント
  1. ローマのローカルな雰囲気を味わえる教会である点。
  2. カトリックの巡礼の歴史の一端に触れることが出来る点。
  3. 珍しい色と曲線の織りなす美しい姿を楽しめる点。

「サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会(Chiesa Santissima Trinità dei Pellegrini/キエーザ・サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ)」は、ローマの中心部を流れるテヴェレ川の近くにある教会。地元の人たちが行き交う小さな広場の中にあります。元々は遠くからローマへ巡礼の旅にやってきた人々を受け入れるホスピスとしても使われていた教会。その頃の名残もいまだ、随所に見られます。

サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会 魅力とは?

独特な色合いの「外観」

「サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ広場(Piazza Santissima Trinità dei Pellegrini)」に建つ教会。広場…といっても、地元の人たちが駐車場として利用していることが多い為、周辺はローカルムード満点です。特徴的なのは、外観を形作る柔らかな曲線と独特の色味。この姿は、1723年にジュゼッペ・サルディ(Giuseppe Sardi)の手によって整えられました。

教会のすぐお隣にある「碑文」

サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会は、古くより、遠方からの巡礼者(ペッレグリーニ)のための宿泊施設(ホスピス)の役割も担っていました。巡礼者の数が増えた為、1587年に受け入れ態勢を強化するべく、建て替えに着手。現在の正面口は、その時につくられた部分で、左隣には元の教会の姿も一部残っています(写真は旧外観に記された碑文です)。

教会を豊かに彩る「四人の福音書記者」

教会の外観は、近くで見ると美しい彫像たちに心奪われます。ベルナルディーノ・ルドヴィージ(Bernardino Ludovisi)が手掛けた四人の福音書記者(イエスさまの教えを記した人物たち)の姿。上下2名ずつ並ぶ彼らには、それぞれモチーフ(天使、獅子、牡牛、鷲)があり、例えば扉の右手にいる聖マルコ(写真)は獅子を従えています。

中央祭壇の「三位一体」

館内に入ったらまずは中央祭壇にご注目。緑や赤の珍しい大理石で彩られた祭壇の中央には、イタリアきっての有名画家、グイド・レーニ(Guido Reni)による祭壇画が飾られています。”三位一体(トリニタ)”という聖書の教えを表現した一枚。遠くから見ても存在感抜群の、非常に大きな絵なのですが、グイド・レーニはなんと、これを1か月未満(27日)で描き上げたというのだから驚きです。

クーポラから覗く「絵画」

ファサードからは分かりにくいですが、教会にはドーム屋根(クーポラ)もあり、中からみた景色もオススメです。中央に向かって細く長く伸びていくクーポラ。4か所に施されている金のレリーフの先はジョヴァンニ・バッティスタ・リッチ(Giovanni Battista Ricci)による四人の福音書記者の絵が描かれ、真ん中にはグイド・レーニの祭壇画とリンクさせる形で、三位一体にまつわる作品が描かれています。

サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会の逸品

Nonna Vincenza

「ノンナ・ヴィチェンザ」はシチリアのスイーツを扱う店。ローマでは、シチリア通りとサンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会前から伸びるアルコ・デル・モンテ通り(Via dell’Arco del Monte)沿いにあり、どちらも人気です。日本でいう”ステラおばさんのクッキー”みたいなものでしょうか。ヴィチェンザおばあちゃんが作り出したスイーツの数々が、時を経てイタリア全国区になり根強い人気を誇っています。

サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会ワンポイント

「教会と巡礼者について」
サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会のテーマでもある「巡礼」。カトリックでは「聖年」という年に、ローマに巡礼に来た者に特別の施しを与えるという教えがあり、1300年から今日まで続いています。50年に一度だったものが、25年毎になり、さらに大聖年、特別聖年といったものも増えたので、受け入れ先は、大わらわ!1575年はなんと約18万もの巡礼者が、サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会へやってきたといわれています。

サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会での注意点

サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会での注意点
  1. 平日は7時から19時半迄開いています。
  2. 日曜は8時から20時迄開いています。
  3. 7月と8月は開館時間が変則的(短く)になります。

サンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会周辺は、観光客よりも地元の人の方が多いエリアです。出来るだけ明るいウチに観光を済ませ、歩く時は人が多いところを選んで歩くようにしましょう。

まとめ

ローマ・テルミニ駅からは少し歩くものの(約30分)、ローマの中心を流れるテヴェレ川のせせらぎを愛でつつゆっくり観光が出来るサンティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会。「三位一体」「巡礼者」といったカトリックならではのキーワードがテーマですが、それらに詳しくなくとも、純粋に教会として楽しむことができます。是非足を延ばしてみてください。

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