イタリア人たちが愛してやまない名城。マルケ州、グラダーラ城
グラダーラ城に行ってきました!
グラダーラ城はイタリアの真ん中あたりに位置するマルケ州にある観光スポット。州境にあるため、すぐ近くのサンマリノ共和国やリミニ(エミリア=ロマーニャ州)とのセットでの観光にも最適です。
グラダーラ城とは?絶対行くべき理由
- イタリア人一押しの名城の一つである点。
- 州境にあり、他の州とセットで巡りやすい点。
- ダンテの名著ゆかりのスポットの1つである点。
「グラダーラ城(Castello di Gradara/カステッロ・ディ・グラダーラ)」は、マルケ州の北にあるお城。イタリアを代表する作家、ダンテ・アリギエーリ(Dante Alighieri)の名著「神曲」のストーリーゆかりの地としても知られており、観光客の数は年間20万人以上とも言われています。ダンテに全く関心がない方でも大丈夫!上階からのパノラマビューは誰でも感動必至の美しさです。
グラダーラ城押さえておくべき魅力とは?
お城へと続く道
グラダーラ城があるのはマルケ州のペーザロ・エ・ウルビーノ(Provincia di Pesaro e Urbino)という地区にそびえる丘の上。やや辺鄙な所?にあるにも関わらず、イタリア人を中心にヨーロッパの人々に大人気のスポットで、ふもとからお城へと続く小道は、右に左にお土産物やさんやレストランなどが連なる、日本の浅草仲見世通りのような賑わいを見せています。
ゲームに登場しそうなカッコいい外観
約142メートルの丘をあがると見えてくるグラダーラ城。約30メートル(ビル7~8階分)もの高さを誇る巨大建造物は、もともと要塞としてデ・グリッフォ家によって1150年頃建設されました。そのためか、近くまで来るとおとぎ話に登場するお城…というよりは、どちらかというとロールプレイングに出てくるようなカッコイイイお城の雰囲気。跳ね橋を抜けると、中は歴史博物館(Museo Storico)になっています。
Stanza di Francesca
こちらは館内に広がる歴史博物館の中で特に人気の高い「フランチェスカの部屋(スタンザ・ディ・フランチェスカ)」です。フランチェスカとは、デ・グリッフォ家の後に長きにわたりグラダーラ城の主となったマラテスタ家に嫁いだ女性。旦那さま(ジョヴァンニ)の実の弟(パオロ)と恋仲になったことで、旦那さまにこの部屋で殺されてしまうという悲しきラブストーリが、ダンテの名著「神曲」の中に記されているため、聖地のひとつとしてファンからは大変人気がある場所となっています。
Sala di Sigismondo e Isotta
こちらは、ジョヴァンニらより200年ほど後にグラダーラ城の主となったシジスモンド・マラテスタ(1417年~1468年)と奥様のイゾッタの部屋(サラ・ディ・シジスモンド・エ・イゾッタ)です。先ほどとは打って変わって(?)結婚当初からラブラブだった二人。部屋をぐるりと見渡すと、いたるところに2人の姿をあしらった肖像画などの芸術作品を見て取ることができます。
Camminamenti di Ronda
ダンテに興味が無くとも、マラテスタ家にに興味が無くとも大丈夫!グラダーラ城が幅広い年代のイタリア人たちから支持されている最大の理由が、この美しきパノラマビューだからです。お城から伸びる外壁上の遊歩道(カンミナメンティ・ディ・ロンダ)は約400メートルを歩くことが出来(全長約800メートル)、アドリア海の絶景などを楽しむことが出来ます。
グラダーラ城是非食べてほしい逸品
Olive all’ascolana
「オリーヴェ・アラスコラーナ」は一言でいうと”オリーブの肉詰め”。”アスコラーナ”という種類のオリーブを使って作るマルケ州の定番料理の一つで、日本でよく作る”ピーマンの肉詰め”の要領で、オリーブの中に肉詰めを入れて、最後、パン粉を付けてフライにしていただきます。美味しい!けれど、家で作ると結構手間がかかる一品。現地ではテイクアウトフードとしても売られているので、是非食べてみてください。
グラダーラ城ワンポイントアドバイス
「グラダーラ城の開館時間」
グラダーラ城は月曜は8時半から14時(チケット売り場は13時に閉まります)。火曜から日曜は8時半から19時15分迄開いています(チケット売り場は18時半に閉まります)。観光地なので人気(ひとけ)が無い…ということは滅多にありませんが、お城へと続く道(チケット不要のエリア)などはスリやひったくりのメッカですので、お手回り品には十分ご注意ください。
グラダーラ城 での注意点
- 曜日によって開館時間が異なります。
- グラダーラには電車が走っていません。
- 入場料は8ユーロです。
グラダーラの街には電車の駅がありません。一番近いのがカットリカ(Cattolica)という街にある駅(Cattolica S. Giovanni Gabicce)。ここからバスやタクシーなどで目的地へ向かいましょう。
まとめ
リミニ(エミリア=ロマーニャ州)のビーチに遊びに行った際、ひょんなことから地元出身の友人に「1日暇だったら是非グラダーラ城へ行くべき!」と言われて初めて訪れたマルケ州。当時、私はダンテの神曲は手に取ったことすらありませんでしたが、それでも館内の展示は興味深く、イタリア人たちが「絶対行くべき」という理由がよくわかりました。お城自体も素敵ですし、春~秋は外壁散歩も最高ですよ!是非ご興味があれば、訪ねてみてください。
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