乙女な世界。ヴェネツィア、パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティ
パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティに行ってきました!
ヴェネツィア本島に架かるアカデミア橋の傍らに建つ瀟洒な邸宅「パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティ(カヴァッリ・フランケッティ館)」。美しい外観の内部には、さらに華やかな空間が広がっています。
パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティとは?絶対行くべき理由
- 人気観光スポット、アカデミア橋のすぐお隣にある点。
- ネオゴシック様式の美しい建物を鑑賞できる点。
- 中近世に使われていた貴族の邸宅にお邪魔できる点。
ヴェネツィア本島にある「パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティ(Palazzo Cavalli-Franchetti)」は、人気観光スポット「アカデミア橋(アッカデミーア橋)」のすぐ隣に建つ瀟洒な邸宅です。アカデミア橋を観光したことのある方の中には「あの建物は何!?」と気になっていた方もいらっしゃるのではないでしょうか⁉現在中は美術館になっており、私たち観光客でも見学することが出来ます。
パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティ 押さえておくべき魅力とは?
ヴェネツィアらしさ満点の外観
こちらは目の前を流れるカナル・グランデ(大運河)を挟んで対岸から、パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティのファサード(正面口)全体を撮影した1枚。外観は15世紀後半に整えられたもので(その後18世紀に改装)、ヴェネツィア特有の花模様のアーチが連なる建築様式(Gotico fiorito/ゴティコ・フィオリート,花の咲くゴシック様式)が、ヴェネツィアらしさ満点で胸が高鳴ります。
見れば見るほど細やかな外観装飾
現在私たちが見ることの出来るお屋敷の外観は、主に15世紀のヴェネツィアの建築スタイルにあわせて18世紀に改装されたもの。元々ヴェネツィア出身の名家、マルチェッロ家のお屋敷だったものを、1878年、ライモンド・フランケッティ(Raimondo Franchetti)男爵が購入し、カミッロ・ボイト(Camillo Boito)プロデュースのもと、ネオゴシック様式で大修復した後の姿となります。
中庭に設けられたPozzo
お屋敷の中は現在美術館として一般公開されており、私たち観光客でも気軽に見学することが出来ます。美術館の出入口は正面左手をはしるサン・ヴィダル小広場通り(Campiello San Vidal)沿い。ゲートを抜けるとまず目の前に現れるのが中庭(前項写真ご参照)で、中央には美しい装飾が施されたイスキアの石を使った「井戸(ポッツォ)」が、設置されています。
Scalone d’onore
館内に入るとお目見えするロビーフロアの大階段。「名誉の大階段(スカローネ・ドノーレ)」と呼ばれる場所で、こちらもライモンド・フランケッティ男爵指示のもと、1881年から1884年にかけて、カミッロ・ボイトが、ネオゴシック様式で整えました。階段の途中に街灯のようなランプがあしらわれ、天井には万華鏡のような華やかなフレスコ画がびっしり!
館内を照らすヴェネツィアン・グラスのシャンデリア
お屋敷は4階建て。当時の面影を残す場所を中心に一般公開され、美術館として使われています。館内をさらに美しい世界へといざなっているのが、趣向を凝らしたヴェネツィアン・グラス(現地では”ムラーノ島のガラス”といいます)のシャンデリアたち。カナル・グランデを見下ろせる部屋を中心に設置されているため、夕方~夜にかけて、シャンデリアに明かりが灯ると、お屋敷はさらに格別な雰囲気になります。
パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティ 是非食べてほしい逸品
Galani
「ガラーニ」は、カーニバルの時期が近づくと、お菓子屋さんやパンやさんの店先に並び始めるお菓子。パスタ生地とほとんど同じ材料で捏ね上げたものをうす~く伸ばしてカットし、揚げていきます。仕上げにお砂糖をたっぷり振りかけるのがお約束。日本の今川焼のよう!?地方によって呼び方がばらっばらな点も興味深い一品ですので、カーニバルの時期にイタリアを周遊される方は、是非呼び方の違いなども楽しんでみてください。
パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティ ワンポイントアドバイス
「”カヴァッリ”の由来」
マルチェッロ家によって建てられた「パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティ」。「カヴァッリ」とはマルチェッロ家の次の次にこのお屋敷のオーナーとなったカヴァッリ家(Cavalli)に由来するもので、16世紀から19世紀の半ばまでこのお屋敷を所有していました。カヴァッリ家のお屋敷はもう一つ、リアルト橋付近にあるので周辺にお越しの際は、ぜひチェックしてみてください。
パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティでの注意点
- 火曜から日曜の10時から18時迄開いています。
- 最終入場時刻は17時半です。
- チケットは12ユーロです。
館内に入るための入場チケットで、展示されている美術作品も同時に鑑賞することが出来ます。展示内容は時期によって異なる為、詳しくは公式HPにてご確認ください(おおよそ1年交代で新しいものへと入れ替わります)。
まとめ
パラッツォ・カヴァッリ=フランケッティは、他の邸宅美術館と比べるとやや入場料がお高め(涙)なのですが、他ではあまり見られないような興味深い内容の企画展示が多く、想像以上に満足できることと思います。何より建物が美しいので、建物やお庭の景色、調度品を愛でるだけで最高に癒されます。是非アカデミア橋周辺へいらっしゃる方は立ち寄ってみてください。
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