ローマの山の手でキリスト文化に触れる旅へ…サン・サーバ教会

サン・サーバ教会に行ってきました！

サン・サーバ教会（サン・サーバ）はローマの閑静な高級住宅地、小アヴェンティーノ地区に建つ教会。一見新しい建物のように見えますが、じっくり見ていくと、様々なサプライズに満ちています。

サン・サーバ教会とは？絶対行くべき理由ベスト３

「サン・サーバ教会（Basilica di San Saba/バジリカ・ディ・サン・サーバ）」はローマの中心部からやや南に下った所にある教会。カラカラ浴場から歩いて約10分ほどのところにあります。周辺はローマの高級住宅地こと、小アヴェンティーノ地区。高台ゆえ、やや体力が要るものの、中心部に比べ緑が多く、のんびりと観光を楽しむことが出来ます。

サン・サーバ教会 押さえておくべき魅力とは？

入り口手前にある「聖母像」

サン・サーバ教会の正面口は通りに面していません。サン・サーバ通り（Via di San Saba）とアンニア・ファウスティナ通り（Via Annia Faustina）の交差するあたりに小さな階段付の出入り口があるので、そこをくぐって中に入りましょう。すぐ手前の道路沿いに飾られた神の愛の聖母（Madonna del Divino amore）のモザイク画が目印。

中庭の先に続く「正面口」

出入り口を抜けると中庭の先に重厚感のあるロマネスク様式の外観が見えてきます。出入り口の門の上には教会のシンボル、聖サバ（サン・サーバ）と聖アンデレのフレスコ画も飾れられているのでお見逃しなく。正面口は何度も修復され、とても綺麗な姿になっていますが、鐘楼（12世紀のもの）等、ところどころにいにしえの面影が見て取れます。

ポルティコの下に広がる「遺跡の世界」

軒下部分（ポルティコ）にはサン・サーバ教会や、周辺で発掘された遺跡たちが展示されています。ローマ教皇グレゴリウス1世（在位590年～604年）の母である聖シルヴィアのためにつくられた礼拝堂に起源を発するサン・サーバ教会。上の写真のように、教会の前身となる建物（8世紀）のレリーフや、貴族の石棺などを間近で見ることが出来ます。

コントラストの美しい「館内」

館内に入ると、中央祭壇の麗しい絵画に自然と目がいきます。上の円形部分（アプス）は、8世紀のモザイク画装飾を16世紀の改修の際にフレスコ画にて修復したもの。ここにもイエスさまの横に、聖サバと聖アンデレがいます。下に置かれたモザイクの背もたれが美しい司教座（司教さまの椅子）も必見。これがあることが、カトリックでは聖堂（バジリカ）の証となります。

館内左手の「壁画」

館内左手には一部、古い壁が残っている箇所があります。写真は13世紀に描かれた聖母子と聖サバ、聖アンデレ(イエス様の隣にいるのですが、ほとんど消失）の姿。これ以外に、サンタクロースの元になった人物と言われる”聖ニコラオス”にまつわる壁画も人気で、まさに、聖ニコラオスが貧しい3人の少女たちに施しをしているシーンが壁に大きく描かれています。

サン・サーバ教会 是非食べてほしい逸品

Rigatoni con la Pajata

「リガトーニ・コン・ラ・パヤータ」は”パヤータが入ったリガトーニパスタ”。リガトーニはちょっと空洞が大きめのマカロニのようなショートパスタで、パヤータは牛の小腸、いわゆる”マルチョウ”です。トマトソースであえることが多く、下町ローマで古くから愛されている一品。食感の違いが楽しく、トマトの酸味で食べやすいので、普段あまりもつを食べない方も、トライしてみてください。

サン・サーバ教会ワンポイントアドバイス

「教会のある小アヴェンティーノ地区」
サン・サーバ教会のある小アヴェンティーノ地区（Piccolo Aventino）は、いわゆるローマの”山の手”エリア。イタリアでは街の中心部よりもそこから少し離れた高台に高級住宅地が広がっていることが多く、小アヴェンティーノ地区も緑豊かな緑道を歩いていると、高級車や素敵なマダムと何度もすれ違います。

サン・サーバ教会での注意点

概ね午前8時から12時頃、午後16時から19時頃迄開いていますが、開館時間が頻繁に異なる為、最新情報が現地の掲示物や係りの方にご確認ください。現地は緩やかな丘の上にあるのでご留意を。

まとめ

サン・サーバ教会はローマの名だたる観光地と比べると超超穴場スポット。ですが、教会の雰囲気や周辺の小アヴェンティーノ地区の静かで優雅な雰囲気がなんとも居心地よく、穏やかな気持ちにさせてくれます。ローマの南のエリアは2度め、3度めのローマ旅行の方に特にオススメ。これまで訪れたことのなかった観光スポットに出会いに、是非遊びに行ってみてください。