断崖絶壁に立つ中世の要塞。ヴァッレ・ダオスタ州、ヴェレス城

断崖絶壁に立つ中世の要塞。ヴァッレ・ダオスタ州、ヴェレス城|イタリア観光ガイド

ヴェレス城に行ってきました!

イタリアにありながら、フランスのエッセンス漂う「ヴァッレ・ダオスタ州」。ヴェレス(ベレス)という集落に立つ「ヴェレス城(ベレス城)」までドライブがてら見学に行ってきましたので、その時感じた見どころをご紹介します!

ヴェレス城とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. 断崖絶壁に立つ要塞の姿がカッコいい点。
  2. トリノやアオスタとセットで観光しやすい点。
  3. コンパクトで巡りやすいお城である点。

ヴァッレ・ダオスタ州の「ヴェレス(Verrès)」という集落にある「ヴェレス城(Castello di Verrès/カステッロ・ディ・ヴェレス)」。トリノ(お隣ピエモンテ州の州都)から車で約1時間の所にある古城はヴェレスのシンボルであり、ヴァッレ・ダオスタ州の州都アオスタからも車で30分ほどで行くことが出来ます。北イタリアを周遊予定の方にはもってこいの観光スポット!

ヴェレス城 押さえておくべき魅力とは?

崖の上に立つお城

標高約391メートルの高台にある集落ヴェレス。ごつごつした岩から成る断崖絶壁の上に立つヴェレス城は、決して大きなお城ではないものの、独特の存在感があります。ふもとの駐車場やバス停からお城の入り口までは歩いて約20分(1キロ)。車でアクセスする場合は、丘の中腹まで行くことが出来るので、そこから徒歩5~10分で入口に到着です。

崖の上からの絶景

ヴェレス城は軍事要塞の目的で1390年にここから3キロほど離れた所に立つイソーニュ城(Castello di Issogne)共に、イブレト・ディ・シャラント(Ibleto di Challant)の命で整えられました。写真はヴェレス城の前から見るヴェレスの街並み。さすがは要塞!目の前を流れる雄大なエヴァンクオン川(Torrente Evançon)やその先の谷間の街をきれいに一望することが出来、丘を登った疲れも一気に吹き飛びます。

男勝りなヴェレス城の外観

こちらが目の前から見たヴェレス城の様子。お城は一片約30メートルの立方体のような形をしていて、壁の厚さも2.5メートル以上あります。要塞らしく窓は小さめで装飾もほとんどナシ!とことん武骨な見た目ですが、立地は抜群で、ここから北に広がるアヤス渓谷(Valle di Ayas)からの攻撃、州都アオスタなどのある中央部からの攻撃に備えることが出来ました。

1階に設けられたハイテクな中庭

館内の見学フロアは主に1階と2階に分かれています(建物自体は3階まであります)。こちらは入口を抜けると間もなく眼前に広がる「中庭(Cortile/コルティーレ)」。吹き抜けになっているので、晴れの日は館内全体を明るく照らし、雨天時は、真ん中に設置された大きな井戸(写真)に向かって降ってきた雨を蓄えることが出来るユニークな仕組みになっています。

要塞の面影残る、2階の様子

2階には寝室や、リビングなどが設けられています。当時の家具や調度品などはほとんど残されておらず、床も綺麗に張り替えられているため、シャラント家ら貴族たちの暮らしぶりを伺い知ることは難しいのですが、所々に設けられた要塞としての機能(床に設けられた上から1階の敵を狙うための穴,アヤス渓谷方面にある集落シャラン=サン=ヴィクトル方面が一望できる小窓)がとても興味深い空間となっています。

ヴェレス城 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品

Crespelle alla valdostana

「クレスペッレ・アッラ・ヴァルドスターナ」は”ヴァルドスターナ(”ヴァッレ・ダオスタ州”の意味)”の名を冠したヴァッレ・ダオスタ州の名物のひとつ。甘くないクレスペッレ(クレープ)で、ご当地チーズのひとつ、フォンティーナチーズ×ハムを入れて、くるくるっと巻いたり重ねたり、お店や家ごとに趣向を凝らした盛り付けをするのがお約束です。

ヴェレス城 ワンポイントアドバイス

「すぐ近くに立つイソーニュ城(Castello di Issogne)」
ヴェレス城から3キロほど南にある集落「イソーニュ」にある「イソーニュ城(カステッロ・ディ・イソーニュ)」は、ヴェレス城から車で5分ほどでアクセス可能。ヴェレス城と時を同じくしてイブレト・ディ・シャラントによって整えられたお城は、一時はヴェレス城よりもシャラント家の人々に愛されていたほど。1948年より州の所有物となっており見学も可能です。

ヴェレス城観光での注意点 押さえておくべき事項3選

ヴェレス城での注意点
  1. 10月から3月は10時~13時、14時~17時迄開いています。
  2. 4月から9月は毎日9時~19時迄開いています。
  3. 入場料は3ユーロです。

冬季(10月から3月)は毎週月曜、およびクリスマスと元旦はお休みです。車(レンタカー,タクシー)以外の交通手段(観光バス,路線バス)の方は丘のふもとまでしか車両が入れない点、ご注意ください。

まとめ

なお、ヴェレス城の見学は係の人(ガイドさん)案内のもと巡る仕組みになっています。ある程度人数が集まると出発するためチケットを買って少し待てば館内に入ることが出来ると思いますが、もし他の予定が詰まっている方は、事前に公式HPから予約を取っておくと安心です。トリノからアオスタに向けたドライブをする際、小休憩スポットとしてももってこいのヴェレス城。是非立ち寄ってみてください。

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