由来は天国への階段!ローマ、サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会
サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会に行ってきました!
ローマの中心部から南へ進んだ所にある「サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会(サンタ・マリア・スカラ・コエリ教会)」。不思議な名前の由来とは⁉教会の見どころと共にご紹介します。
サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会とは?絶対行くべき理由
- 3つの教会をセットで見学できる点。
- 地下聖堂へも入場できる点。
- ユニークな八角形の建物を楽しめる点。
「サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会(Chiesa di Santa Maria Scala Coeli/キエーザ・ディ・サンタ・マリア・スカラ・チェーリ)」は、ローマの南側にあるトレ・フォンターネ修道院(Abbazia delle Tre Fontane)の一角にある教会。八角形のユニークな形をした教会で、館内ではちょっと珍しい光景を楽しむことが出来ます。
サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会 押さえておくべき魅力とは?
修道院へと続く入場ゲート
サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会はトレ・フォンターネ修道院(アッバツィア・デッレ・トレ・フォンターネ)の敷地内にあります。写真は修道院へ入るための入り口「アルコ・ディ・カルロ・マーニョ(Arco di Carlo Magno/カール大帝のアーチ)」。修道院を整える際に多大なる援助をしたことがきっかけで、門の名前にカール大帝の名前が採用されました。
八角形のユニークな外観
修道院の敷地内には3つの教会があります。その中の1つで、1582年から1584年にかけて建てられたのがサンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会。元々あった教会が荒廃していたことを受け、当時活躍していた芸術家、ジャコモ・デッラ・ポルタ(Giacomo Della Porta)によって再建がスタート。八角形をしたユニークかつ美しい、現在の姿へと生まれ変わりました。
館内のテーマは”天国への階段”
教会の名前の中にある「スカラ・チェーリ」は”天国への階段”を意味するイタリア語。シトー会(カトリックの修道会の1つ)の創始者、クレルヴォーのベルナルドゥス(サン・ベルナルド・ディ・キアラヴァッレ)が1138年、長い階段の先で聖母マリアに出会ったという伝説に基づいて付けられた名前で、中央祭壇には、本エピソードに基づく祭壇画が飾られています。
祭壇上に広がるモザイクの世界
館内で最も見ごたえのあるものの1つが祭壇上に広がる金色のモザイク画。ジョヴァンニ・デ・ヴェッキ(Giovanni De Vecchi)のデザインに基づいて、フランチェスコ・ズッキ(Francesco Zucchi)によって制作されたもので、中央には聖母マリア、左手にはクレルヴォーのベルナルドゥス(聖人の為、頭の後ろに光輪が描かれています)の姿が見られます。
館内から続く、地下聖堂
モザイク画とともに見逃せないのが、教会の中にある階段から向かうことの出来る「地下聖堂(Cripta/クリプタ)」です。ここは298年に当時、カトリックに反対していたローマ皇帝ディオクレティアヌスが、念願叶って巨大浴場を建設した後、聖ゼノーネ以下、総勢10,203名を殺害した場所。中にはそのことを示す碑文や祭壇(写真)が設置されています。
サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会 是非食べてほしい逸品
Birra trappista
トラピスト会(カトリックの修道会の一つ,別名、厳律シトー会)の修道士たちが醸造する「ビッラ・トラピスタ(トラピスト・ビール)」。ここ、サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会には「Tre Fontane(トレ・フォンターネ)」という人気商品があり、敷地内で購入することが出来ます。2015年には”Authentic Trappist Product”にも選出された一級品。この称号を持つビールを醸造している修道院はイタリアではここしかありませんので、お酒をたしなむ方は要チェックです。
サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会 ワンポイント
「Coeliの読み方」
イタリア語は一般にほとんどの文字をローマ字読みするため「Coeli」は「コエリ」と読みます。が、現代風の読み方では「チェリ」または「チェーリ」とも読みますので、「サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会」もパンフレット等によっては「サンタ・マリア・スカラ・コエリ教会」などと書かれている場合もあります。
サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会 での注意点
- 毎日15時から18時迄開いています。
- 施設毎に営業(開館)時間が異なる点、ご留意ください。
- 入場無料です。
サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会はすぐ近くに電車の駅がありません。最も近い駅が地下鉄「ラウレンティーナ(Laurentina)駅」となりますので(駅から徒歩約20分)バスやタクシーなどを組み合わせて上手に移動しましょう。
まとめ
なお、修道院へ入るためのゲート、アルコ・ディ・カルロ・マーニョがあるのは「アクエ・サルヴィエ通り(Via di Acque Salvie)」。ラウレンティーナ通り(Via Laurentina)から伸びる脇道の先にありますので、道に迷わないよう、ご来館前に一度地図にてご確認いただくことをオススメします(最寄りのバス停も、ラウレンティーナ通り沿いにあります)。
この記事へのコメントはありません。