ローマ、サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂
サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂に行ってきました!
ローマの南側に広がるアッピア街道州立公園。この一角にある「サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂」は、豊かな芸術文化の宝庫。意外な大作も鑑賞できちゃうんです!
サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂とは?行くべき理由
- アッピア街道州立公園を一緒に楽しめる点。
- イエスさまの足跡を鑑賞できる点。
- 芸術家、ベルニーニの遺作を鑑賞できる点。
「サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂(Basilica di San Sebastiano Fuori le Mura/バジリカ・ディ・サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ)」は、ローマの南に広がる「アッピア街道州立公園」の一角にある聖堂。決して”好アクセス”とは言えない場所にありながら、一年中国内外から多くの観光客が見学に訪れる人気スポットで、館内では豊かな芸術文化に触れることが出来ます。
サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂 魅力とは?
近世のとれた、白の外観
旧アッピア街道(Via Appia Antica)と、バジリカ通り(Vicolo della Basilica)の交差する辺りに立つサン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂。ファサード(正面口)は、ジョバンニ・ヴァサンツィオ (Giovanni Vasanzio)が1613年に整えたもので、外壁の中ほどには、建設を指示したシピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿(Scipione Borghese)の名前があしらわれています。
中央祭壇の様子
中央祭壇を手掛けたのは、ジョバンニ・ヴァサンツィオの前に聖堂の建設を担当していた、フラミニオ・ポンツィオ(Flaminio Ponzio)。祭壇画は、インノチェンツォ・タッコーニ(Innocenzo Tacconi)が1614年に描いた磔刑のシーンで、磔にされたイエスさまの両サイドには聖母マリア(左)と使徒ヨハネ(San Giovanni apostolo)の姿が見られます。
中央祭壇よりも鮮やかな格天井
サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂は華やかな格天井も名物。1612年にジョバンニ・ヴァサンツィオがデザインしたものをもとに、アンニバーレ・ドゥランテ(Annibale Durante)によって制作されました。中央の枠に刻まれているのは、聖堂のシンボル、聖セバスティアヌス(サン・セバスティアーノ)。殉教のシーンが表現されています。
イエスさまの足跡
格天井の下に並ぶ礼拝堂の中にも、様々な宝物が飾られています。こちらは右手の礼拝堂内に飾られているイエスさまの足跡(ちなみにサイズは27.5センチだそう!)。すぐ傍には聖セバスティアヌスが殉教の際に射られた矢(殉教のシーンについては格天井の中央をチェック!)、聖ファビアーノの骨と灰が入った器があり、すべてバイエルン選帝侯マクシミリアン1世からの指示で1625年に設置されました。
館内で最も有名な彫刻
こちらは館内でもひと際多くの人が足を止めてカメラのシャッターを切る宝物。イタリアを代表する芸術家、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(1598‐1680)が1679年に手掛けた遺作のひとつで、フランチェスコ・ペトルッチ(Francesco Petrucci)によって2001年に発見されました。テーマは「サルバトール・ムンディ(世界の救世主)」。イエスさまの髪や衣装の曲線がなんとも見事で、これがベルニーニが80代の時に手掛けたものであるのが信じられない位です。
サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂 今日の逸品
Timballo
「ティンバッロ」は一言でいうと、ラザニアのパスタ生地をマカロニやお米に変えて仕上げたオーブン料理。地域によってレシピが微妙に異なるので、イタリア周遊予定の方は、土地土地で全く姿形の異なるティンバッロに出会うことでしょう。写真は茄子と指輪状のマカロニパスタ(Anelli)で仕上げたシチリア由来のレシピ。フォークで簡単に食べられるので小さなお子様にもオススメです。
サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂 ワンポイント
「もう一か所ある!イエスさまの足跡見学ポイント」
イエスさまの足跡は、サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂以外に、ここから約1.6キロ離れた所にあるドミネ・クォ・ヴァディス教会にも飾られています。レプリカなのですが、床に設置されているので、ご自身の足元との2ショット写真も可能!教会の建っている場所で聖ペトロがイエスさまに出会ったことから、モニュメントが設置されることになりました。
サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂 での注意点
- 3月から10月は7時から18時半迄開いています。
- 11月から2月は8時から17時半迄開いています。
- 入場無料です。
最寄りのバス停は「Basilica S. Sebastiano(バジリカ・サン・セバスティアーノ)」。海外のバスの乗車に慣れていない方はタクシー等を利用していくことをオススメします。
まとめ
サン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ聖堂はアッピア街道州立公園の奥の方(ローマ中心部から離れた方)にあるため、もし「行きたい!」という方は、セットで周辺施設も押さえておくことをオススメします。古代ローマ時代の地下墓所(カタコンベ)や墓廟(マウソレオ)などが見どころ。事前に地図などで場所をご確認の上、是非、周辺施設もゆっくりとお楽しみください。
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