ローマ、ヴィッラ・トルロニアのカジーノ・ノービレ(貴族の館)
カジーノ・ノービレに行ってきました!
ローマの北東方面にある広大な庭園ヴィッラ・トルロニア(Villa Torlonia)。園内の目玉スポットの一つ「カジーノ・ノービレ(貴族の館)」の美しい世界をご紹介します。
カジーノ・ノービレとは?絶対行くべき理由ベスト3
- トルロニア家の優雅な邸宅を楽しめる点。
- 美しいヴィッラ・トルロニアの自然風景をセットで楽しめる点。
- 19世紀の芸術作品にたっぷりと触れることが出来る点。
「カジーノ・ノービレ(Casino nobile)」は、19世紀に栄華を極めたローマの貴族、トルロニア家の邸宅。周辺に広がる彼らの敷地(ヴィッラ・トルロニア)も美しく、ローマの中では、だいぶ新しい⁉19世紀に生み出された芸術作品にたっぷりと触れることが出来ます。ローマ中心部からはやや距離がありますが、地下鉄が近くを通っているので、比較的簡単に足を運べる点も◎
カジーノ・ノービレ 押さえておくべき魅力とは?
神殿のような外観
ヴィッラ・トルロニアの北側に立つ「カジーノ・ノービレ」。”貴族の館”といった意味のイタリア語に由来する名前で、19世紀に貴族、トルロニア家が住んでいたことからその名が付きました。どことなくギリシャの神殿をも彷彿させる荘厳な佇まい。三角屋根の部分は、近くで見ると、ローマ神話に登場するお酒の神様、バッカスたちの楽しげな宴の姿が刻まれています。
Sala da ballo
館内は現在博物館(Musei di Villa Torlonia/ムゼイ・ディ・ヴィッラ・トルロニア)として一般公開されています。数ある部屋の中でも最も有名なのが、こちらの「ボールルーム(サラ・ダ・バッロ)」。ピエトロ・ガッリ(Pietro Galli)によって手掛けられたフロアで、建物2階分もの高さを誇る高い天井の上部には、愛の物語などをテーマにした華やかな絵が並んでいます。
Sala di Alessandro
こちらはかつて、ダイニングルームとして使われていた「アレクサンドロスの間(サラ・ディ・アレッサンドロ)」。古代王国、マケドニアのアレクサンドロス3世(いわゆる”アレキサンダー大王)の絵が描かれていることから付いた名前で、壁に並ぶミューズ(女神)たちの彫刻も、他の部屋では見られない大きな特徴です。美しいシャンデリアやユニークな床タイルも必見。
Camera Egizia
ここは「エジプトの部屋(カメラ・エジツィア)」というユニークな名前の付いた部屋。名前の秘密は壁に描かれた絵たちで、いずれもクレオパトラとマルクス・アントニウス(クレオパトラと恋仲にあった軍人)にまつわる物語が描かれています。写真は2人の戴冠式の様子を描いた一枚(Incoronazione di Antonio e Cleopatra)。いずれも19世紀にルイジ・フィオローニ(Luigi Fioroni)によって制作されました。
Camera dei poeti e degli artisti italiani
こちらも「イタリアの詩人や芸術家たちの部屋(カメラ・デイ・ポエティ・エ・デッリ・アルティスティ・イタリアーニ)」という名のユニークな一室。メダリオン(円形の肖像画)の中にダンテ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ…といった私たち日本人にも馴染みのある偉人達が描かれていて、楽しみながら見学することが出来ます。肖像画は全部で32枚。すべてピエトロ・パオレッティ(Pietro Paoletti)によって描かれました。
カジーノ・ノービレ 今日の逸品
Cipolla di Tropea
「チポッラ・ディ・トロペア」はカラブリア州(イタリアをブーツの形に見立てた時つま先部分に当たる州)が産地の玉ねぎ(チポッラ)。元々海外からやってきたものを品種改良し、現在の姿へと進化させたもので、赤と白のコントラストが美しく、サラダやパスタなどに加えると一気に彩り豊かになります。いまや全土的に普段使いの玉ねぎとして愛されているので、ローマで食べるチャンスもたくさんありますよ!是非美しい色合いとともにお楽しみ下さい。
カジーノ・ノービレ ワンポイントアドバイス
「ヴィッラ・トルロニアにあるその他建造物」
ヴィッラ・トルロニアはカジーノ・ノービレ以外にも重要な建造物がいくつもあります。代表的なものが、カジーノ・ノービレの西側に立つ「王子の館(Casino Dei Principi)」や南東側にある「フクロウの館(Casina delle Civette)」。じっくり見て回りたい方は半日~1日たっぷり時間をかけていらっしゃることをオススメします。
カジーノ・ノービレでの注意点
- 入場料は11ユーロです。
- 一枚のチケットで企画展や、フクロウの館の見学もできます。
- 火曜から日曜の9時から19時迄開いています。
12月24日および31日は、9時から14時迄開いています。月曜、元旦、メーデー、クリスマスはお休みですのでご注意ください。チケットは基本的に当日購入で問題ありません。
まとめ
なお、カジーノ・ノービレは「ヴィッラ・トルロニア博物館(Musei di Villa Torlonia/ムゼイ・ディ・ヴィッラ・トルロニア)」の名で呼ばれることもありますので、こちらも頭の片隅に入れておくと安心です。入口は何か所かに設置されていますが、地下鉄で向かう方は、シラクーザ通り(Via Siracusa)沿いの入り口が便利です。
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