現、ローマの行政機関の穴場スポットに潜入。スパーダ宮

現、ローマの行政機関の穴場スポットに潜入。スパーダ宮|イタリア観光ガイド

スパーダ宮に行ってきました!

スパーダ宮(スパーダ宮殿)は、ローマ市内にあるお屋敷の1つ。館内の大半は現在イタリア政府の国務院(最高行政裁判所)として使われていますが、一部、絵画館として一般開放されています。

スパーダ宮とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. 16~17世紀のローマのお屋敷を見学出来る点。
  2. 宮殿と芸術の美しさを一気に愛でることが出来る点。
  3. 館内がコンパクトで、回りやすい点。

「スパーダ宮(Palazzo Spada/パラッツォ・スパーダ)」は、ローマの中心部を流れるテヴェレ川近くのお屋敷。現在、お屋敷の一部を「スパーダ絵画館(Galleria Spada/ギャラリア・スパーダ)」として、一般開放しています。館内には、オーナーのコレクションを中心に、たくさんの美術品が飾られており、それらを建物自体の美しさと一緒に味わうことが出来ます。コンパクトで入場料が比較的お手頃な点も魅力。今回は建物面にフォーカスして、その魅力に迫ります。

スパーダ宮 押さえておくべき魅力とは?

目の前に広がる、カーポ・ディ・フェッロ広場

スパーダ宮があるのは、カーポ・ディ・フェッロ広場(Piazza Capo di Ferro)の一角。周辺は広場…というよりはちょっとした空き地で、平日は車がバンバン停まっていて、正直あまり味わい深い場所ではありません。…が!一応由緒正しきお屋敷前の空間。スパーダ宮の正面右手にはミッシーニ・オッソリ宮(Palazzo Missini Ossoli)という美しいお屋敷も控えています。目印の一つですので、来訪時、お役立てください。

正面口目の前にある、噴水

さて、館内に入る前にもうひとつ、目印をご紹介。スパーダ宮の真正面(ミッシーニ・オッソリ宮の側面)に設置された「スパーダ宮の噴水(フォンターナ・ディ・パラッツォ・スパーダ)」です。スパーダ宮が出来た頃には、既に存在していたと言われているものの、実のところは詳細がよくわかっていない本作。制作者も不明ですが、今日私たちが見ることの出来るものは、修復後の姿で、水が出る場所も胸元⇒足元のライオンの口へと変更されています。

偉人たちの彫像が並ぶ、正面口

スパーダ宮はベルナルディーノ・スパーダ枢機卿(教皇の右腕的存在)によって1632年に購入され、ジローラモ・カポディフェッロ枢機卿(カーポ・ディ・フェッロ広場の名前の由来となった人物)によって、現在の姿へと改装されました。四角い窓と彫像が交互に並ぶ、絢爛豪華な正面口。9つの窓の間に設置された8体の彫像は、いずれも古代ローマの偉人たちで、カエサルやアウグストゥスなど、私たち日本人でもよく知る人物ばかりが並んでいます。

外観以上!?華やかさ極まる中庭

入口下のアーチを抜けると、中庭へ。ここでも再び、美しい外壁が出迎えてくれます。中庭の外壁は、窓に挟まれるように古代ギリシャ神話に登場する神々たちがあしらわれているのが特徴。アーチの上の一番目立つ部分(写真)にあしらわれているのは、ローマ教皇ユリウス3世の紋章(左)とフランス国王の紋章(右)。そしてその横に立つ2名の男性の手に持っている盾には、3本の剣があしらわれた、スパーダ家の紋章も見られます(ちなみにスパーダはイタリア語で”剣”を意味します)。

美しい館内の様子

スパーダ宮では現在大きく「中庭」「絵画館」「主要フロア」の3か所が一般開放されています。写真は館内に入って最初の方で登場するフロア(Galleria degli Stucchi/漆喰の間)。壁にも天井にもずらりと漆喰彫刻がほどこされた玉手箱のような部屋で、カポディフェッロ枢機卿がフランスにある世界遺産、フォンテーヌブロー宮殿からヒントを得て改装を依頼したと言われています。

スパーダ宮 是非食べてほしい逸品

Sant’Eustachio il Caffè

「サンテウスタキオ・イル・カッフェ」は、スパーダ宮から10分ほど歩いた所にある、1938年創業の老舗カフェ。ガイドブックでもひっぱりだこの有名店故、やや観光地化されてしまっている点は否めませんが、その分、店員さんも観光客慣れしているので、気軽に店を覗くことができます。マグカップやキャンディなどのお土産用アイテムもたくさん。リーズナブルでイタリアらしいお土産をお探し中の方も、是非立ち寄ってみてください。

スパーダ宮ワンポイントアドバイス

「枢機卿とは」
スパーダ宮のオーナーとして今回登場した2名の”枢機卿(すうききょう)”という人物。枢機卿とは、ローマ教皇の補佐をする人物のことで、いわばカトリック界のトップ2にあたる重要人物です。トップ2…といっても、実は枢機卿の数はたくさん(多い時では100人以上います)。日本人で枢機卿に選ばれた方も、過去に6名いらっしゃいます。

スパーダ宮観光での注意点

スパーダ宮観光での注意点
  1. 月曜休館。
  2. 入場料は5ユーロです。
  3. 火曜から日曜の8時半から19時半迄開いています。

スパーダ宮は、国務院としても現役で使われている為、セキュリティが厳しめ。数年前までは写真撮影も禁止されていたようですので(私が行ったときはOKでしたが)今後変更があるかもしれません。

まとめ

ローマには大小数えきれないほどの絵画館があります。その中で、比較的コンパクト(そしてリーズナブル!)な絵画館で、落ち着いて建物や芸術作品に触れたい方にとって、スパーダ宮は最適のスポットです。チケットは事前に買うことも出来ますが基本的には当日購入で問題ありません。朝も比較的早くからオープンしているので、是非スキマ時間に訪ねてみてください。

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