実は名画が眠る世界遺産。ジェノヴァ、白の宮殿

実は名画が眠る世界遺産。ジェノヴァ、白の宮殿|イタリア観光ガイド

白の宮殿に行ってきました!

リグーリア州の州都であり、ジェノヴェーゼパスタの故郷でもある「ジェノヴァ」。街の中心部に建つ「白の宮殿」は、ジェノヴァきっての世界遺産で、毎年多くの観光客が訪れます。

白の宮殿とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. 世界遺産の1つを巡ることが出来る点。
  2. 美術鑑賞と宮殿探訪をセットで楽しむことが出来る点。
  3. 街中にあり、徒歩で気軽に訪れることが出来る点。

ジェノヴァの誇る世界遺産の一つ「白の宮殿(Palazzo Bianco/パラッツォ・ビアンコ)」は、16世紀に建てられた貴族のお屋敷。現在は「ストラーダ・​ヌオーヴァ美術館(Musei di Strada Nuova/ムゼイ・ディ・ストラーダ・​ヌオーヴァ)」として、一般開放されています。期待を上回る名画が眠っているので、見逃すワケには行きません!

白の宮殿 押さえておくべき魅力とは?

世界遺産のガリバルディ通り

ガリバルディ通り(Via Garibaldi)の西の端に立つ白の宮殿。対面には赤の宮殿、右隣にはドーリア・トゥルシ宮殿の2つが並び、3館セットでストラーダ・​ヌオーヴァ美術館の名で一般開放されています。このガリバルディ通りはなんとイタリアの世界遺産の1つ。「ジェノヴァのレ・ストラーデ・ヌオーヴェとパラッツィ・デイ・ロッリ制度」と言う名で登録されており、「レ・ストラーデ・ヌオーヴェ(新しい道)」がガリバルディ通りのことを意味します。

正面口に刻まれた、主の名前

1530年から1540年にかけて建設された白の宮殿。実は対面に建つ「赤の宮殿」との対比で付けられた名前の為、実際は、思ったより白くない(笑)のが特徴です。目印は、 扉上の「Brignole Sale De Ferrari(ブリニョーレ・サーレ・デ・フェッラーリ)」の文字。白の宮殿の主の名前であり、これにちなんで宮殿も「Palazzo Brignole Sale(ブリニョーレ・サーレ家の宮殿)」と呼ばれることがあります。

美しい中庭の風景

ガリバルディ通りに美しい邸宅が整備されたのは16世紀のこと。当時海洋貿易で富を得ていたジェノヴァは、外国からの要人を美しい貴族の屋敷に泊める(このしくみを”パラッツィ・デイ・ロッリ制度”と言います)ことで、さらにその権力を世に知らしめていました。美しい当時の姿は現在でも健在。見事に手入れされた中庭からは、ガリバルディ通りや対面に立つ赤の宮殿(赤い外壁が特長)もセットで覗くことが出来ます。

館内にある貴重な宝物たち①

館内には、白の宮殿の最後の主であった、マリア・ブリニョーレ・サーレ・デ・フェッラーリ(Maria Brignole Sale De Ferrari)によって寄贈された一族のコレクションらが中心に展示されています。中でもひと際有名なのが、3階にある「フランチェスコ・ロメリーニの祭壇画(Pala di Francesco Lomellini)」。著名画家フィリッピーノ・リッピ(Filippino Lippi)の作品で、階段を上がった先に、ドラマチックに展示されています。

館内にある貴重な宝物たち②

こちらはフィリッピーノ・リッピと双璧をなす有名作品、カラヴァッジオの「この人を見よ (Ecce homo/エッケ・ホモ)」です。「エッケ・ホモ」とは、十字架にかけられる前のイエスさまを群衆に紹介するシーンをモチーフとした宗教画のこと。亡くなる5年前に描かれたもので、ジェノヴァにある唯一のカラヴァッジオ作品とだけあって、これを見るためだけに白の宮殿を訪れるファンも少なくありません。

白の宮殿 是非食べてほしい逸品

Pasticceria Tagliafico

「パスティッチェリア・タリアフィーコ」は、1890年創業のジェノヴァの老舗お菓子屋さん。ジェノヴァで最も有名なお菓子屋さんの1つで、トリュフチョコ、生ケーキ、焼き菓子など一通りのアイテムを頂くことができます。白の宮殿からは20分ほど歩く必要がありますが、ジェノヴァの街の中心部にあるお店なので、観光途中に前を通る方もたくさんいらっしゃると思います。見かけたら是非覗いてみてください。

白の宮殿ワンポイントアドバイス

「他にも有名画家の作品がたくさん」
白の宮殿は海洋大国として栄華を極めたジェノヴァらしく、イタリア以外の著名画家の作品も多く所蔵しています。例えば、ルーベンス(トップ画ご参照)やシモン・ヴーエ、ハンス・メムリンク、アンソニー・ヴァン・ダイク等々。もし美術品の中でも特に絵画に興味がある方は、3つの宮殿の中でも特に白の宮殿は、楽しめる場所なのではないかと思います。

白の宮殿観光での注意点

白の宮殿観光での注意点
  1. 火曜から金曜の9時から19時迄開いています。
  2. 土日は10時から19時迄開いています。
  3. 入場料は9ユーロです。

白の宮殿のみの入場チケットはナシ。1枚で赤の宮殿(Palazzo Rosso)、ドーリア・トゥルシ宮殿(Palazzo Doria Tursi)にも入ることが出来るもののみ販売されています。また、月曜はお休みですのでご注意ください。

まとめ

赤の宮殿、ドーリア・トゥルシ宮殿とともに「ストラーダ・​ヌオーヴァ美術館」を構成している白の宮殿。赤の宮殿と白の宮殿とは直接繋がっていませんが、白の宮殿からドーリア・トゥルシ宮殿へは外に出なくとも中から移動することが出来ます。いずれも異なる趣があるため、きっとお気に入りの宮殿が見つかるハズ。是非ゆっくり時間をとってお越しください。

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