長大な歴史あり。ジェノヴァ、サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会

長大な歴史あり。ジェノヴァ、サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会|イタリア観光ガイド

サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会に行ってきました!

ジェノヴァの観光の出発点、フェッラーリ広場から約500メートルのところに位置するサンタ・マリア・ディ・カステッロ教会。週末を中心に見学可能で、小さな外観からは想像できぬ、スケールの大きなカトリックの世界が広がっています。

サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会とは?絶対行くべき理由

おすすめのポイント
  1. ジェノヴァで最も古い教会のひとつである点。
  2. 街中にあり、徒歩で気軽に観光に行くことができる点。
  3. 回廊や美術館など様々な複合施設も一緒に楽しめる点。

サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会はリグーリア州の州都、ジェノヴァの街中にある教会です。カステッロ(イタリア語で”城”)の名を冠しているのは教会の立っている地区名に由来するもの。周辺はジェノヴァの中でも特に長い歴史を持つエリアで、サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会もジェノヴァで最も古い祈りの場の一つとして知られています。

サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会 押さえておくべき魅力とは?

エンブリアチの塔

その昔要塞(城)があったことからその名が付いたカステッロ(”城”の意味)地区。要塞の効果もあり、周辺一帯はジェノヴァの中でも特に古い街並みが今日まで残る場所として知られています。こちらはサンタ・マリア・ディ・カステッロ教会の正面左にある「エンブリアチの塔(Torre Embriaci/トッレ・エンブリアチ)」。12世紀の初めに建てられた高さ約41メートルの立派な塔で、教会への道しるべとしても有効です。

ロマネスク様式の教会

どことなく日本の蔵のような、鄙びた雰囲気を持つ外観。その雰囲気だけでも、サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会が、かなり長い歴史を持つ場所であることが、ひしひしと伝わってきます。現在の建物のベースは、元々古い教会があった場所に、12世紀前半にロマネスク様式というスタイルで整えられたもの。分厚い壁や小さな窓が特徴的で、ジェノヴァの数ある教会の中でも、異彩を放つ存在です。

絢爛豪華な多翼祭壇画

意外にも奥行きのある館内。長い中央廊下の左右には美しい礼拝堂が並びます。その中で特に人気があるのが、左手3番目の礼拝堂。15世紀から16世紀にかけて活躍した芸術家ジョヴァンニ・マゾーネ(Giovanni Mazone)の代表作のひとつ、絢爛豪華な多翼祭壇画が飾られており、教会のシンボルである聖母マリアの神々しい姿を楽しむことが出来ます。

3つのユニークな回廊

教会には回廊が3つも備わっており、ウチ2つは誰でも見学することが出来ます。回廊とは、中庭などをぐるりと取り囲むように設置された、修道士たちが祈祷や、瞑想、休憩などをする為のスペース。特に2番目の回廊は複数階で構成されている珍しいタイプで、1445年から1452年にかけて1番目の回廊と同じタイミングで建設されました。

もうひとつの受胎告知

こちらは2番目の回廊の上階の壁に描かれたジュスト・ダレマーニャ(Giusto d’Alemagna)の「受胎告知(聖母マリアがイエスさまを身ごもったことを告知される場面を描いた宗教画/1451年作)」です。前項でご紹介した、ジョヴァンニ・マゾーネが多翼祭壇画で描いたテーマと同じなので、約20年先に完成した、ジュスト・ダレマーニャの絵と、ジョヴァンニ・マゾーネの絵。作風の違いを見比べてみるのも面白いかもしれません。

サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会 是非食べてほしい逸品

Torta cioccolato e pere

「トルタ・チョコラート・エ・ペレ」は「チョコレートと洋ナシのケーキ」の意味を持つイタリア語。ジェノヴァの郷土料理…ではないものの、チョコレートと洋ナシの組み合わせは日本でいう「チョコバナナ」のようなイタリアのド定番。洋ナシそのものをチョコレートにディップしたものや、ヨーグルトやアイスクリームのフレーバーなどでも「チョコレート×洋ナシ」の組み合わせはしょっちゅう目にするので、甘党の方は必見です。

サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会ワンポイントアドバイス

「館内には美術館があります」
サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会の館内には「サンタ・マリア・ディ・カステッロ博物館(Museo Santa Maria di Castello di Genova/ムゼオ・サンタ・マリア・ディ・カステッロ・ディ・ジェノヴァ)」があります。1959年オープン。主に教会や修道院が所蔵している宝物を展示しているので、好みが分かれるかもしれませんが、興味がある方は立ち寄ってみてください。

サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会観光での注意点

サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会観光での注意点
  1. 金曜から日曜の9時半から15時迄開いています。
  2. 入場無料です。
  3. 最寄り駅(地下鉄)は2つあります。

地下鉄でご来館予定の方は「San Giorgio(サンジョルジョ駅)」からも「S. Agostino(サン・タゴスティーノ駅)」からも約500メートル(徒歩で5-6分)程のところにあるのでいずれかをご利用ください。

まとめ

サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会周辺は「カステッロの丘」という少しだけ小高いエリアになっています。入口はサリタ・ディ・サンタ・マリア・ディ・カステッロ(Salita di Santa Maria di Castello)沿い。周辺は細道が続くので、お手回り品などに気を付けながら、なるべく人の往来がある時を狙ってご見学ください。

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