とにかくカッコいい造船場!アルセナーレ・ディ・ヴェネツィア

とにかくカッコいい造船場!アルセナーレ・ディ・ヴェネツィア|イタリア観光ガイド

アルセナーレ・ディ・ヴェネツィアに行ってきました!

ヴェネツィア本島を魚の形に例えた時、胴体と尻尾のくびれの部分に当たる場所にある「アルセナーレ・ディ・ヴェネツィア(国立造船所)」。ヴェネツィアらしい観光スポットの見どころをご紹介します。

アルセナーレ・ディ・ヴェネツィアとは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ヴェネツィアらしい観光スポットの一つである点。
  2. ヴェネツィアの海洋貿易の歴史に触れられる点。
  3. 開放感溢れる広場をセットで満喫できる点。

「アルセナーレ・ディ・ヴェネツィア(Arsenale di Venezia)」は、ヴェネツィアで最も有名な観光スポット、サン・マルコ広場から東へ1キロほど歩いた所にある、ヴェネツィア共和国時代の造船所です。残念ながら施設の中に入ることは出来ませんが、入り口の門の前に広がる広場や、広場や門を彩る芸術作品の数々から、ヴェネツィアの海洋貿易の豊かな歴史をひしひしと感じることが出来ます。

アルセナーレ・ディ・ヴェネツィア 押さえておくべき魅力とは?

目の前に広がるアルセナーレ広場

当時のアラブの言葉で”Daras-sina’ah(産業の場,貿易の場といった意味)”という意味から名付けられた「アルセナーレ」。現代のイタリア語で「造船所」を意味する語で、ここは12世紀頃から発展し続けた、ヴェネツィア共和国時代の造船所がルーツになっています。現在は造船所としてのお役目は終えていますが、周辺一帯は広場(Campo)として整備されており、開放感抜群!まずはヴェネツィア中心部から少し離れた所にある、のどかな広場の風景をお楽しみください。

造船所への入り口、Porta di Terra

広場の奥にどーん!とそびえたつのがアルセナーレ・ディ・ヴェネツィアへの入り口「テッラ門(ポルタ・ディ・テッラ,マグナ門/Porta Magnaとも呼ばれています)」です。1457年から1460年にかけて、ヴェネツィア発のルネサンス様式の建物として整えられた門は、とにかくゴージャス。中央に鎮座するヴェネツィアの象徴、翼の生えた「聖マルコのライオン(Leone di San Marco/レオーネ・ディ・サン・マルコ)」がトレードマークです。

Leone del Pireo

門のすぐ近くにはもう1匹、見逃してはいけないライオン像があります。それがテッラ門の正面左手にある「ピレウスのライオン(レオーネ・デル・ピレオ)」。元々はギリシャの港湾都市、ピレウスにあったライオン像が、1687年に戦勝記念としてフラチェスコ・モロジーニ(Francesco Morosini)の手によって運びこまれたもので、こちらも、アルセナーレのシンボルとして多くの観光客に親しまれています。

Ponte de l’Arsenal

アルセナーレ広場のすぐ横からのびる「アルセナーレ橋(ポンテ・デ・ダルセナーレ)」。目の前には時計が印象的な2つの塔。橋を渡った先には1808年まではマドンナ・デッラルセナーレ教会(Chiesa della Madonna dell’Arsenale)がありました。左側の塔に設置された時計は長らく停止していましたが、1990年代に修復され、現在は息を吹き返しています。

塔の傍らに設置された、ダンテ像

時計塔のすぐ左側、テッラ門の外壁をよく見ると、古めかしい胸像が設置されていることに気付きます。これ…実は、イタリアで最も有名な詩人、ダンテ・アリギエーリ(Dante Alighieri)の像なんです。ダンテが「神曲」の地獄篇第21歌の中で、アルセナーレについて触れていることを受けて設置されたもの。文章を紐解くと、ダンテが生きた時代(13世紀後半から14世紀前半)にすでにこの場所が活気あふれた場所だったことが目に浮かびます。

アルセナーレ・ディ・ヴェネツィア 是非食べてほしい逸品

Conchiglioni

「コンキリオーニ」は日本でも時々見かける巻き貝風のパスタ(コンキリエ)のビッグサイズバージョン。コンキリエと同じようにクリームソースやミートソースとあえて食べる場合もありますが、大きな貝殻の形を利用して、中に具を詰めて、オーブンで焼いて食べることもあります(料理名”コンキリオーニ・リピエニ/Conchiglioni ripieni”)。日本ではスープパスタなどにする場合が多いですが、イタリアでは日本とはまたガラリと違う食べ方をするので、見逃せません。

アルセナーレ・ディ・ヴェネツィア ワンポイントアドバイス

「Museo Storico Navale」
アルセナーレ・ディ・ヴェネツィアのすぐ横には「ヴェネツィア海洋史博物館(ムゼオ・ストーリコ・ナヴァーレ)」があります。ここは元々穀物を備蓄するための倉庫だった場所。ゆえに、想像以上に奥行きがあり、荒天時は半日程度十分楽しめると思います。入場料は10ユーロ。毎日10時から17時迄開いていますので、ご興味のある方はセットで見学してみてください。

アルセナーレ・ディ・ヴェネツィアでの注意点

アルセナーレ・ディ・ヴェネツィアでの注意点
  1. 外観は24時間、365日見学可能です。
  2. サン・マルコ広場から約1キロ離れた所にあります。
  3. 冬は底冷えするため、防寒対策をしっかり行ってください。

アルセナーレは駅から約3キロ離れた所にあります。運河沿いにある観光スポットとなるため、特に冬場に見学予定の方は足元を中心に防寒対策をしっかり行ってください。

まとめ

アルセナーレ・ディ・ヴェネツィアは第二次世界大戦後、造船所としてのお役目を終え、現在は修復作業などを行いつつ、一部を博物館やイベント会場として開放しています。中に入ることは出来ないものの、外からでも十分ヴェネツィアのかつての繁栄を感じられる素敵なスポット。特にテッラ門はご紹介した芸術品以外にも門のてっぺんを飾る聖ジュスティーナの像等、見どころがまだまだたくさんありますので、是非じっくりご覧になってみてください。

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