聖霊の宿る。ナポリ、スピリト・サント聖堂

聖霊の宿る。ナポリ、スピリト・サント聖堂|イタリア観光ガイド

スピリト・サント聖堂に行ってきました!

ナポリ市内を走る大通り「トレド通り」沿いに位置する「スピリト・サント聖堂」。セッテ・セッテンブレ広場に面した聖堂は、地下鉄ダンテ駅から徒歩1分の好立地で、気軽に訪問できる点も魅力です。

スピリト・サント聖堂とは?絶対行くべき理由

おすすめのポイント
  1. 地下鉄ダンテ駅(Dante)からスグの好立地である点。
  2. ナポリ最大級のクーポラ(ドーム屋根)を楽しめる点。
  3. 白貴重の洗練された聖堂である点。

「スピリト・サント聖堂(Basilica dello Spirito Santo/バジリカ・デッロ・スピリト・サント)」は、ナポリの繁華街「トレド通り(Via Toredo)」にある聖堂です。名物はナポリ最大級のクーポラ。丘の上の景勝地などを巡った方の中には「あの建物なんだろう!」なんて、気になっていた方もいらっしゃるかもしれません。

スピリト・サント聖堂 魅力とは?

Palazzo Doria d’Angri

スピリト・サント聖堂への道しるべとなってくれるのが、聖堂のあるセッテ・セッテンブレ広場(Piazza Sette Settembre)に立つ「ドリア・ダングリ宮殿(パラッツォ・ドリア・ダングリ)」です。残念ながら特別開館日を除いて観光客が中に入ることはできませんが、18世紀半ばに建てられた大理石のお屋敷は、外から見ても感動必至。ドリア・マルカントニオ(Marcantonio Doria)の命で建てられたお屋敷で、約20年近くの歳月をかけてナポリの有名芸術家たちの匠の技により完成しました。

Palazzo del Conservatorio dello Spirito Santo

「パラッツォ・デル・コンセルヴァトーリオ・デッロ・スピリト・サント」は、聖堂の左隣に広がる元聖堂付属の音楽院(コンセルヴァトーリオ)。元々2つあった聖堂付属の音楽院のウチの一つで、現在この建物はナポリ大学の建築学部の校舎になっています。ゲートを抜けて、入り口手前までなら見学可能。聖堂のクーポラを間近に見られる点もポイントです。

ナポリ最大級のクーポラ

1562年に建設がスタートしたサント・スピリト聖堂。外観の一番の見どころはナポリ最大級のクーポラです。これは18世紀中頃に建設を担当していた、マリオ・ジオフレッド(Mario Gioffredo)が発案したもの。てっぺんの高さは地上から約70メートルの場所にあり、ナポリ市内の高台からもよく見えるので、旅行中、開けた場所に行ったときには、是非探してみてください(なお、この写真は聖堂の背中部分から撮ったものです)。

メインフロア

館内は想像以上にシンプル。クーポラも壁と同様白貴重となっていて、ほとんど装飾も施されていません。それも相まってか、中にいると想像以上の開放感!中央通路は約80メートルもあり、アンドレア・ファルコーネ(Andrea Falcone)、アントニオ・ディ・ルッカ(Antonio di Lucca)が携わった中央祭壇が突き当たりを上品に彩ります。

左右に並ぶ礼拝堂

80メートルの長い長い通路の左右には5つずつ、計10か所の礼拝堂があります。こちらは聖堂の建設を指示した、ドメニコ会司祭、アンブロージョ・サルヴィオ(Ambrogio Salvio)の像。入口横にはミケランジェロ・ナッケリーノ(Michelangelo Naccherino)が手掛けたちょっぴりユニークな彼の霊廟もありますので、お見逃しなく。

スピリト・サント聖堂 是非食べてほしい逸品

Torrone dei morti

「トッローネ・デイ・モルティ(死者のトッローネ)」は、ナポリ周辺で11月1日の諸聖人の日、11月2日の死者の日に合わせて食べる、ヌガーのような伝統的スイーツ。両日は日本でいうお盆のような存在なので、死者のトッローネは、いわば落雁やおはぎのような存在でしょうか…。日本語にするとちょっと不気味なネーミングですが、落雁やおはぎ同様、一年中売られている人気スイーツですので、見かけたら手に取ってみてください。

スピリト・サント聖堂 ワンポイント

「コンセルヴァトーリオとは」
日本語で「音楽院」などと訳される「コンセルヴァトーリオ」。英語の「Conserve(保つ)」などと同じルーツを持つイタリア語で、元々は貧しい人々や孤児、売春婦などを保護して音楽を教えるための施設でした。コンセルヴァトーリオはイタリア各地に存在。あの「四季」で有名なヴィヴァルディも、かつてはヴェネツィアの同施設で教師をする傍ら、作曲活動にあたっていました。

スピリト・サント聖堂での注意点 3選

スピリト・サント聖堂での注意点
  1. 火曜から金曜日の10時から12時半迄開いています。
  2. 入場無料です。
  3. 似た名前の教会にご注意ください。

スピリト・サント聖堂とよく似た名前の教会はイタリア各地に存在します。中でもフィレンツェにあるサント・スピリト聖堂が有名。イタリア語では「Basilica di Santo Spirito/バジリカ・ディ・サント・スピリト」というので、イタリア語名を控えておくと安心です。

まとめ

スピリト・サント聖堂は地下鉄ダンテ駅から徒歩約1分。5分ほど歩けばモンテサント駅(Montesanto)もあるので、とにかく訪問しやすい点が魅力です。開館時間が午前中に限られているので、朝一で教会を訪問し、その後トレド通りでお買い物を楽しむのも良いでしょう。トレド通りは歩くだけでナポリの旬の店を網羅することが出来ます。是非セットで楽しんでみてください。

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