ボローニャ派の名画が集う場所。サン・パオロ・マッジョーレ聖堂

ボローニャ派の名画が集う場所。サン・パオロ・マッジョーレ聖堂|イタリア観光ガイド

サン・パオロ・マッジョーレ聖堂に行ってきました!

古くから交通の要所として栄えたエミリア=ロマーニャ州の州都、ボローニャ。ここにある「サン・パオロ・マッジョーレ聖堂(サン・パオロ・マッジョーレ教会)」は、粒揃いの名画、彫刻作品が集まる魅惑のスポットです。

サン・パオロ・マッジョーレ聖堂とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ボローニャ中心部からスグのところにある教会である点。
  2. ボローニャを代表する芸術家たちの作品が鑑賞できる点。
  3. カトリックを代表する聖人、パウロについての理解を深められる点。

「サン・パオロ・マッジョーレ聖堂(Basilica di San Paolo Maggiore/バジリカ・ディ・サン・パオロ・マッジョーレ)」は、ボローニャの観光の起点として有名な「マッジョーレ広場」から南へ5分ほど歩いた所にある聖堂。赤褐色のレンガづくりの建物の中は、ボローニャを代表する芸術家たちの代表作が一堂に会しています。

サン・パオロ・マッジョーレ聖堂 押さえておくべき魅力とは?

赤褐色のユニークな外観

独特の色合いが美しいファサード(正面口)は、1634年から1636年にかけてエルコーレ・フィキ(Ercole Fichi)らによってつくられました。ポイントは外観にあしわられた彫像たち。聖ペトロの彫像とともに、聖堂のシンボルである聖パウロ(サン・パオロ)の姿を確認することができます。(余談ですが、聖ペトロと聖パウロはカトリックにおける二大聖人で、イタリアの教会や聖堂ではよくセットで入口横に飾られるされることが多いです…少し意味合いは違いますが、運慶と快慶のようなイメージです)。

ロッリ兄弟の共演

外観も特長的ななサン・パオロ・マッジョーレ聖堂ですが、中はさらに見どころに溢れています。まず目に留まるのは、華やかな天井画。アントニオ・ロッリ (Antonio Rolli)が2つ下の弟ジュゼッペ・ロッリ(Giuseppe Rolli)と共に1695年に制作したもので「アテネのアレオパゴス会議での聖パウロ(San Paolo all’Areopago di Atene)」という聖書のワンシーンについて描かれています。

ドラマチックな中央祭壇の彫刻

聖堂のシンボル「聖パウロ」は中央祭壇でもお目にかかることが出来ます。躍動感あふれる彫刻は、アレッサンドロ・アルガルディ(Alessandro Algardi)の「聖パウロの斬首」。アレッサンドロ・アルガルディはボローニャ出身ですが、人生の多くの時間を首都ローマで過ごしており、サン・ピエトロ大聖堂(バチカン)などにも作品を残した有名彫刻家。本作もローマでつくられた後、こちらへ運び込まれました。

礼拝堂の中の名画たち

聖堂の左右に並ぶ礼拝堂の中にも数々のお宝が眠っています。こちらは奥の礼拝堂に飾られている「グエルチーノ(Guercino)」の描いた「聖グレゴリオと煉獄の魂(San gregorio e le anime del purgatorio)」。煉獄(天国と地獄の間)にいる魂たちのために聖母に執り成しを求める聖グレゴリオ(黄色い服の人物)がダイナミックに描かれています。

ルドヴィコ・カラッチの名画

こちらはグエルチーノより少し前に同じくボローニャで生まれた画家、ルドヴィコ・カラッチ(Ludovico Carracci)が1616年に描いた「Paradiso(楽園)」です。ルドヴィコ・カラッチは、グエルチーノのお師匠様。グエルチーノは24歳の時にルドヴィコ・カラッチに才能を見出され、その後は彼の結成した「ボローニャ派」という組織の中でめきめきと頭角を現しました。

サン・パオロ・マッジョーレ聖堂 是非食べてほしい逸品

Salame di cioccolato

「サラーメ・ディ・チョッコラート」はボローニャ等、イタリアの都市以外にポルトガル等でも食べられている「チョコレートのサラミ」。私はイタリアのクリスマスマーケットで初めてお目にかかった時「サラミのチョコがけ!?」と勘違いし、唖然としてしまいましたが、「サラミ」なのは見た目だけ。チョコレートにビスケットやナッツなどを混ぜた、とろけるような甘い一品です。

サン・パオロ・マッジョーレ聖堂ワンポイントアドバイス

「サン・パオロ・マッジョーレにご注目あれ」
「偉大なる聖パウロ」を意味する「サン・パオロ・マッジョーレ」。同名の教会や聖堂はイタリア国内にとにかくたっくさんあります。特に有名なのがナポリにある「サン・パオロ・マッジョーレ聖堂」。もしイタリアを周遊されるご予定のある方は、是非各地の「サン・パオロ・マッジョーレ」の名が付く場所を探してみてください。

サン・パオロ・マッジョーレ聖堂観光での注意点

サン・パオロ・マッジョーレ聖堂での注意点
  1. 月曜から土曜は8時半から11時半、16時半から18時半迄開いています。
  2. 日曜祝日は8時半から13時、16時半から19時迄開いています。
  3. 入場無料です。

サン・パオロ・マッジョーレ聖堂は、ミサの間は観光客は見学することが出来ませんのでご注意ください。また前項でご紹介の通り、同名の教会や聖堂がたくさんある点もご注意ください。

まとめ

なおサン・パオロ・マッジョーレ聖堂は、現地で「サン・パオロ・マッジョーレ教会(Chiesa di San Paolo Maggiore/キエーザ・ディ・サン・パオロ・マッジョーレ)」と呼ばれることもありますので、頭の片隅に入れておきましょう。ガイドブックなどではあまり紹介される機会が少ないものの、ボローニャを代表する芸術作品を堪能することが出来る場所。是非足を運んでみてください。

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