かつての行政の中心。ミラノ、パラッツォ・デル・セナート
パラッツォ・デル・セナートに行ってきました!
ミラノの中心部にある「パラッツォ・デル・セナート(セナート宮)」はこの地の目まぐるしい文化の変遷を今日に伝える、貴重な建物。その歴史や見どころを詳しくご紹介します。
パラッツォ・デル・セナートとは?絶対行くべき理由ベスト3
- 駅から徒歩約5分の好アクセスである点。
- かつての行政の場を無料で見学出来る点。
- ジョアン・ミロの彫刻を無料で鑑賞できる点。
「パラッツォ・デル・セナート」は、ミラノのパレストロ駅(Palestro)から徒歩約5分のところにあるお屋敷。見学出来るのは外観のみですが、随所にミラノの歴史の変遷を感じることが出来る貴重な建物です。入口横にあるスペインの有名芸術家、ジョアン・ミロの作品も必見。目の前を走るセナート通り(Via Senato)も、一大観光スポットで、一年中ミラノらしい華やかな賑わいが感じられます。
パラッツォ・デル・セナート 押さえておくべき魅力とは?
目の前をはしる、セナート通り
パラッツォ・デル・セナートは「セナート通り(ヴィア・セナート)」という大通りに面しています。「セナート」とは日本語で「議会(上院)」のコト。ミラノがナポレオンの支配下にあった時代にパラッツォ・デル・セナートが上院として使用されていたことに由来するものです。周辺は名家のお屋敷も並ぶ優雅な雰囲気。ビビっと来た建物やモニュメントがあれば、ぜひ写真におさめておきましょう。思わぬ発見があるかもしれません。
カーブの美しい、外観
セナート通り沿いに建つパラッツォ・デル・セナート。フランチェスコ・マリア・リキーニ(Francesco Maria Richini)によって整えられたもので、緩やかな曲線が印象的です。もともとはファビオ・マンゴーネ(Fabio Mangone)主導のもと、17世紀に建設が進められたもの。当初はスイスからミラノへやってきた学生の施設として使われていましたが、後に議会運営の場となり、1809年より名前も「上院のお屋敷(パラッツォ・デル・セナート)」へと変化しました。
元々は教会があった場所
さて、ご存知の通り現在のイタリアの首都は「ローマ」。ゆえにここミラノには議会はありません。。パラッツォ・セナートの現在の役割は「ミラノ国立公文書館(Archivio di Stato di Milano)」。1886年より公文書館として使われるようになり、それに伴って建物も改築。たとえば、かつて入口左手にあった教会は、現在では、ミラノ国立公文書館の会議室として使われています。
ジョアン・ミロの彫刻
パラッツォ・デル・セナートの入口で最も目を引くのがこちらの彫刻。スペインの芸術家、ジョアン・ミロ(Jean Mirò)が手掛けたブロンズ像「Mère Ubu(伊:Madre Ubu/日:ユビュおっ母)」です。フランスの小説家、アルフレッド・ジャリの戯曲「ユビュ王」に登場する女性に由来する名前。1975年につくられ、翌年ミラノ市に寄贈され、この地に設置されました。
開放的な、中庭の風景
パラッツォ・デル・セナートは入口の門が開いていれば、中庭まで自由に見学することが出来ます。中庭は真ん中で大きく2つに区切られており、どちらも直線的。威厳ある雰囲気を目の当たりにすると、確かにここがかつての教育機関や、議会、現在の公文書館であることもうなずけます。中庭は週末にはイベントなどが開催されていることも!入口が開いていれば観光客でも立ち寄ることができます。
パラッツォ・デル・セナート 是非食べてほしい逸品
Princi Corso Venezia店
日本でも人気のミラノ発、ベーカリー「プリンチ」。ミラノ市内には5店舗以上あり、いずれもちょっとずつ趣が異なるので見逃せません。パラッツォ・デル・セナートから200メートルほど離れた、ヴェネツィア通り(Corso Venezia)とセナート通りとの交差点沿いに建つプリンチは、朝8時半から営業しているので使い勝手抜群。パンだけでなく、写真のような割としっかりとした食事も食べることが出来ます。
パラッツォ・デル・セナート ワンポイントアドバイス
「イタリアの現在の議会の場所とは」
イタリアは「元老院(上院)」と「代議員(下院)」の二院制です。元老院は、ローマの「マダーマ宮(Palazzo Madama)」。代議院は「モンテチトーリオ宮殿(Palazzo Montecitorio)」にあり、両者はパンテオンを挟んで500メートルほど離れた場所に位置します。イタリア滞在中、ローマへも行く機会があれば、是非二つの建物もご覧になってみてください。
パラッツォ・デル・セナート観光での注意点
- 外観のみ見学可となります。
- 月曜から木曜の8時から17時30分、金曜の8時から14時30分、土曜の8時から13時30分が開門時間です。
- 日曜日は閉まっています。
パラッツォ・デル・セナートの建物の中には基本的には関係者以外入ることが出来ません。通り沿いの門が開いていれば中庭までの見学はオッケー。開門時間は上記をご参照ください。
まとめ
パラッツォ・デル・セナートは、周辺にも美しい宮殿やモニュメントがたくさん並んでいる為、ゆっくり時間を取ってひとつひとつを見ていくのも興味深いと思います。建築に興味のある方ならきっと心に響くものがたくさん観られるハズ。ミラノ中心部の賑わいのあるエリアに建っているので、初めてのミラノ旅行の方も、是非気軽に足を運んでみてください。
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