ミラノゆかりのアートに触れる。パラッツォ・モランド美術館

ミラノゆかりのアートに触れる。パラッツォ・モランド美術館|イタリア観光ガイド

パラッツォ・モランド美術館に行ってきました!

ミラノの貴族、モランド家が所有していたお屋敷を使ってオープンした「パラッツォ・モランド美術館」。ここでは館内に展示されている絵画や彫刻類に的を絞って、観るべき逸品をご紹介します。

パラッツォ・モランド美術館とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ミラノゆかりのアートの世界に浸れる点。
  2. 風景画等わかりやすい作品が多い点。
  3. 無料で見学できる点。

「モランド宮殿(パラッツォ・モランド/Palazzo Morando)」の一部を利用して整えられた「パラッツォ・モランド美術館」。16世紀から名だたる貴族たちが愛したお屋敷の中にある名画や彫刻は、その多くがミラノにゆかりのあるもの。ミラノの街歩きとセットで楽しめば、感動も2倍、3倍間違いなしです。物価の高いミラノで、無料で楽しめる点も大きなポイント。

パラッツォ・モランド美術館押さえておくべき魅力とは?

モランド氏の肖像画

まずはお屋敷の名前の由来となったモランド家のご婦人、リディア・カプラーラ・モランド(Lydia Caprara Morando,1876‐1945)にご挨拶。彼女の生まれはエジプトのアレクサンドリアですが、16歳でモランド家に嫁いだのをきっかけに、ミラノへ。晩年は亡くなるまで旦那さまとこのお屋敷で暮らしており、芸術関連や、慈善活動に力を注ぎ続けていました。

ミラノの風景画たち

館内にはミラノの風景画が多く展示されています。こちらはポンペオ・カルヴィ(Pompeo Calvi)が描いた中世のティチネーゼ門(Porta Ticinese medievale)の様子。描かれたのは1857年。これ以外にも、ポンペオ・カルヴィの手掛けた風景画は多数展示されており、いずれも19世紀のミラノの写真を見ているようで、興味深いものばかりです。

中国の陶器たち

こちらは「中国のギャラリー(Galleria Cinese/ガレリア・チネーゼ)」と呼ばれる青基調の美しい廊下に並べられた陶器たち。モランド家の人々によって19世紀から20世紀にかけて集められたもので、日本で見るとそれほどでもない(⁉)のですが、西洋のお屋敷の中で見る東洋の芸術作品はどこか懐かしくて誇らしくて、ついつい見入ってしまいます。

人魚の彫像

こちらはフランチェスコ・テッタマンツィ(Francesco Tettamanzi)のデザインをもとに1842年につくられた人魚の像。元々ミラノのナヴィリオ運河に架かる人魚橋(Ponte delle Sirenette/ポンテ・デッレ・シレネッテ)のたもとに設置されていたのですが、運河の埋め立てをきっかけにセンピオーネ公園にお引越し。人魚橋自体は現在も公園内にあるのですが、彫像(本物)はパラッツォ・モランド美術館にて大切に保管されています。

館内で最も観るべき逸品

人魚の像と同じく、館内で異彩を放っているのがヴィンチェンツォ・ヴェラ(Vincenzo Vela)の手掛けた「朝の祈り(La preghiera del mattinoラ・ブレギエラ・デル・マッティーノ)」。1846年につくられ、そのリアリティの高さに世界中で大きな反響を呼んだ作品。ヴィンチェンツォ・ヴェラはその後開催された、パリ万国博覧会でも高い評価を得、世界中で作品が展示されるようになりました。

パラッツォ・モランド美術館 是非食べてほしい逸品

Da Oscar

「ダ・オルカル」はパラッツォ・モランド美術館から1キロ強北東方面に進んだところにあるレストラン。物価の高いミラノでとにかくたらふく食べられる素敵なお店で、お値段も良心的です。決しておしゃれな盛り付け⁉とは言えないかもしれませんが、デカ盛りグルメに目がない方にはぜひ足を運んでいただきたい!店の名前(Da oscar)を冠したパスタが看板メニューです。

パラッツォ・モランド美術館ワンポイントアドバイス

「パラッツォ・モランドの住人たち」
パラッツォ・モランドは16世紀に整えられて以降、様々なミラノの貴族たちが所有してきました。カザーティ(Casati)家、ヴィッラ(Villa)家、デ・クリストフォリス(De Cristoforis)家、ショット(Schott)家、そしてモランド家が代表的なオーナー。館内の内装にはところどころ彼らの面影も見て取れるので、あわせてお楽しみください。

パラッツォ・モランド美術館での注意点

パラッツォ・モランド美術館での注意点
  1. 月曜日はお休みです。
  2. 火曜から日曜の10時から17時半迄開いています。
  3. 入場無料です。

パラッツォ・モランド美術館は1時間程度で見て回れるこじんまりした空間。ゆえに、感染症対策等の影響で、入館に際し事前予約が必要な場合があります。ご来館の際は、現地やHPにて最新情報をご確認ください。

まとめ

パラッツォ・モランド美術館は宗教画等はほとんどなく、基本的にはミラノの風景画や歴代オーナーたちの肖像画が中心にラインナップされています。絶対押さえておきたいのはヴィンチェンツォ・ヴェラの手掛けた彫像。その他、アニメやファッションに関する特別展示なども頻繁に行われていますので、現代アートに興味がある方も必見です。

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