隠れた入口を探せ!ミラノ、サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂
サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂に行ってきました!
サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂は、ミラノの中で最も古い聖堂のひとつ。時代に合わせ、様々な変化を繰り返してきた聖堂の魅力を、ここでは5つ、厳選してご紹介します。
サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂とは?行くべき理由ベスト3
- ミラノの中でも特に歴史ある聖堂である点。
- 歴史ある聖堂ならではの貴重な宝物をたっぷりと観賞出来る点。
- ユニークな入口をセットで楽しめる点。
「サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂(Basilica di San Nazaro in Brolo/バジリカ・ディ・サン・ナツァーロ・イン・ブローロ)」はミラノの中でも特に長い歴史を持つ聖堂のひとつ。時代と共に増改築が繰り返され、その中で豊かな文化を育んできました。貴重な宝物の数々やユニークな2つの礼拝堂もセットで楽しむことが出来ます。
サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂 押さえておくべき魅力とは?
奥に潜むメインフロア
サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂の起源は、382年にまで遡ります。当時、ミラノの司教さまだったアンブロジウス(後のミラノの守護聖人、聖アンブロジウス)の指示で建てられたサン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂。その後の火事の影響や、建て替えで、現在私たちが見ることの出来る部分の多くは、1828年から1832年にかけて整えられた部分となっております。ここへ行くためには「ある場所」を通らないといけないのがみそ!詳しくは…次項でご紹介します。
聖堂への入口は礼拝堂の中
サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂の入口も、時代の変遷の中で姿を消し、今日では、16世紀に聖堂に寄り添う形でつくられた「トリヴルツィオ礼拝堂(Mausoleo Trivulzio)」の入口が、サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂へ入る為の唯一の入口となってしまいました。レンガづくりの外観(冒頭写真ご参照)を抜けると、一旦トリヴルツィオ礼拝堂へ…。その後、聖堂への入口(写真)がもう一つある、興味深いつくりとなっております。
3つのパイプオルガン
館内は白い壁が際立つ、すっきりとした雰囲気。そのためか、3つの大きなパイプオルガンがよく映えます。中央祭壇前の床の上にどーん!と置かれたユニークな形のパイプオルガンは、マショーニ社 (MASCIONI) が1977年に手掛けたもの。正面扉上と、館内左手のサンタ・カテリーナ礼拝堂内にも19世紀に制作されたクラシカルなパイプオルガンがあり、祭壇前のものとはまた違った、味わいのある雰囲気がそそります。
木製のユニークなプレゼーペ
聖堂の中でもう一つ、珍しくて興味深いのが、大きなプレゼーペ(イエスさまが誕生したシーンを表現したジオラマ)です。16世紀の初めにつくられた木製のプレゼーペ。聖書の中で綴られている、東方の三博士がイエスさまのところへ到着したときの様子(Adorazione dei magi/東方三博士の礼拝)を表現したもので、木彫り彫刻ならではの、あたたかな雰囲気が生誕の場に絶妙にマッチしています。
サンタ・カテリーナ礼拝堂内の名画
館内左手にある「サンタ・カテリーナ礼拝堂(Cappella di Santa Caterina/カペッラ・サンタ・カテリーナ)」。この中に飾られているベルナルディーノ・ラニーノ(Bernardino Lanino)の名画「アレクサンドリアのカタリナの殉教(Martirio di Santa Caterina)」も大変有名で、多くの人を集めています。祭壇の左の壁一面に大きく描かれた作品はインパクト抜群。メインフロアだけでなく、2つの礼拝堂もどうぞ、お見逃しなく!
サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂 是非食べてほしい逸品
Starbucks
数年前、満を持してイタリア進出を果たした「スターバックス」。ちょうどサン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂の入口の前を通るポルタ・ロマーナ通り(Corso di Porta Romana)を渡った目の前にお店があるので、気になる方は立ち寄ってみてください。正直、日本のスターバックスと同じ…なのですが、同じだからこそ、気楽に過ごせるという利点も。ご当地限定マグなどをチェックするのも良いでしょう。
サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂ワンポイントアドバイス
「Torre Velasca」
ポルタ・ロマーナ通りの名物といえば、きのこのようなユニークな形をしたビル「ヴェラスカの塔(トッレ・ヴェラスカ)」です。ミラノの街のいたるところからその姿を望むことが出来るほどの高層ビル。ですが、意外と目の前まで行けるチャンスはありません。サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂から歩いて3分~4分ほどなので、時間があれば目の前まで行ってみてはいかがでしょうか?(なお、商業ビルではないため、館内には入れません)。
サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂観光での注意点
- 入り口はポルタ・ロマーナ通り(Corso di Porta Romana)沿いにあります。
- 月曜から金曜は7時半から12時、15時半から18時半迄開いています。
- 土日は8時から12時半、15時半から19時迄開いています。
聖堂への入り口はポルタ・ロマーナ通り沿いにある石畳の広場(サン・ナツァーロ・イン・ブローロ広場/Piazza San Nazaro in Brolo)に面した、トリヴルツィオ礼拝堂内にあります。
まとめ
聖ナザリオと聖チェルソに捧げられた、サン・ナツァーロ・イン・ブローロ聖堂。長い歴史の分だけ、見どころがたくさんあり、知れば知るほど、その魅力の虜になります。一見すると、館内はとてもシンプルで宝物も古めかしいものが少なくないため、どちらかというとミラノ旅行、中~上級者の方にオススメ。ミラノのカトリック初期の文化に触れたくなったら、是非立ち寄ってみてください。
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