トリノ郊外の美しい教会が見てみたい!カリニャーノ大聖堂
カリニャーノ大聖堂に行ってきました!
ピエモンテ州トリノ郊外の小さな街「カリニャーノ(Carignano)」。この街の中心部にある、街で最も重要な宗教施設「カリニャーノ大聖堂」は、ピエモンテ州の中でも、曲線美の美しい優雅な聖堂として知られています。
カリニャーノ大聖堂とは?絶対行くべき理由
- ピエモンテ州のバロック建築の傑作を楽しめる点。
- ユニークな形をした聖堂を楽しめる点。
- カリニャーノの街で最も重要な宗教施設を見学できる点。
「カリニャーノ大聖堂(Duomo di Carignano/ドゥオーモ・ディ・カリニャーノ)」は、正式名称を「パロッキア・サンティ・ジョヴァンニ・バッティスタ・エ・レミジオ(Parrocchia Santi Giovanni Battista e Remigio)」と言います。ピエモンテ州の州都トリノから車で20分ほど(15キロ強)南にある小さな街の大聖堂(ドゥオーモ)には、美しい秘密がたくさん隠されています。
カリニャーノ大聖堂押さえておくべき魅力とは?
目の前に広がる大広場
カリニャーノ大聖堂があるのは「サン・ジョヴァンニ広場(Piazza San Giovanni)」という大広場の前。今日では駐車場としても活用されている為、大都市の大聖堂前に広がる大広場のような趣は無く、どちらかというと庶民的な印象の場所なのですが、向かい側には外壁の美しい元市役所(写真)があったり、ポルティコ(アーケード街)なども整備されていて、当時の栄華が偲ばれます。
観光スポット密集地帯としての姿
サン・ジョヴァンニ広場を眺めていると、何やら元市役所の後ろにニョキっと美しい鐘楼が顔をのぞかせていることに気付きます。こちらはすぐ傍にあるリベラツィオーネ広場(Piazza della Liberazione)にたっている「慈悲の聖母教会(Chiesa della Madonna della Misericordia)」の鐘楼。カリニャーノの街は大聖堂の周りに観光スポットが密集しているので、是非、館内に入る前(もしくは後)に周辺も散策してみてください。
曲線の美しい外観
カリニャーノ大聖堂の建設がスタートしたのは1757年。元々旧市街にあった15世紀の教会を移設し、建て直す形で、ベネデット・アルフィエリ(Benedetto Alfieri)設計のもと建設がスタートしました。約7年の歳月をかけて完成に至った、大聖堂。ピエモンテ州におけるバロック建築の巨匠が手掛けた、バロック建築特有の美しい曲線美が見どころです。
ユニークな形をした館内
カリニャーノ大聖堂の外観のカーブは、中の祭壇や礼拝堂の配置にも、存分に活かされています。入口を抜けると正面の中央祭壇、左右に3つずつ設けられた礼拝堂が一気に視界に収まるユニークなスタイル!まるで劇場にお芝居を観に来たかのような気持ちにさせてくれます。正面の中央祭壇にある大理石の礼拝堂や、18世紀に整えられた美しいパイプオルガンも必見。
天井を彩るフレスコ画
美しいフレスコ画で溢れるカリニャーノ大聖堂の館内。最も目を引くのは、なんといっても天井画です。装飾を担当したのはパオロ・ガイダーノ(Paolo Gaidano)。教会のシンボルである洗礼者ヨハネ(サン・ジョヴァンニ・バッティスタ)と聖レミギウス(サン・レミジオ)の生涯にまつわる物語が丸屋根に沿って紙芝居のように描かれています。
カリニャーノ大聖堂 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品
Plin
「プリン」はいわゆる日本で「ラビオリ」と呼ばれている食べ物。ピエモンテ州の中でも特に、ランゲ、モンフェラート地方では「プリン」と呼ばれることが多く、厳密にはサイズや形によってラビオリなどと呼び分けてもいるようです。中にひき肉やチーズなどが入っている為、一見量が少ないように見えても意外と食べるとすぐにお腹いっぱいに!是非見かけたら召し上がってみてください。
カリニャーノ大聖堂 ワンポイントアドバイス
「聖レミギウスとは」
カリニャーノ大聖堂のシンボルのひとり「聖レミギウス(伊:Remigio di Reims/レミジオ・ディ・ランス)」は、カリニャーノの街の守護聖人(日本でいう氏神様のような存在)。存命中、フランスのランス(Reims)という街の司教だったことから、遺体は現在ランスに埋葬されていて、フランスでの呼び名は「サン=レミ」といいます。
カリニャーノ大聖堂 での注意点
- 入場無料です。
- ミサは木曜9時、土曜の18時半、日曜の8時半10時半、18時半から行われます。
- 近くに鉄道の駅はありません。
カリニャーノの街には鉄道が通っていません。最も近い鉄道の駅は「カルマニョーラ(Carmagnola)」。ここから約10キロ(車で10分強)のところにカリニャーノの街があります。
まとめ
カリニャーノは人口が1万人にも満たない小さな街。ですが、ピエモンテ州のバロック様式の傑作が数多く残されており、たくさんの美に触れることが出来ます。電車のみで行くことが出来ない点がややネックではありますが、周辺は田舎道なので、旅慣れている方は、州都トリノからレンタカーなどで、ドライブがてら立ち寄るのもオススメ。街の人たちもあたたかく、美しい教会や聖堂とともに、のどかな空気に触れることが出来ます。
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