寄木画が美しい、ヴェローナ、サンタ・マリア・イン・オルガノ教会

サンタ・マリア・イン・オルガノ教会に行ってきました！

北イタリア、ヴェネト州にある都市、ヴェローナの観光中心部から少し離れたところにあるサンタ・マリア・イン・オルガノ教会。木のぬくもりがあたたかい教会の様子を、詳しくご紹介します★

サンタ・マリア・イン・オルガノ教会とは？絶対行くべき理由ベスト３

「サンタ・マリア・イン・オルガノ教会（Chiesa di Santa Maria in Organo/キエーザ・ディ・サンタ・マリア・イン・オルガノ）」はヴェローナの中心部から10分弱歩いた所にある教会です。川の向こう側にあるため、観光客が若干少なく、暮らすように旅したい方にはもってこいのスポット！寄木画の作品群や、ヴァザーリが絶賛した聖具室も見逃せません。

サンタ・マリア・イン・オルガノ教会 押さえておくべき魅力とは？

ヴァザーリも絶賛の「聖具室」

サンタ・マリア・イン・オルガノ教会を語る上で、最も欠かせないのがフラ・ジョヴァンニ・ダ・ヴェローナ（Fra Giovanni da Verona）らが手掛けた聖具室（教会にまつわるものを置いておく部屋）です。イタリアの誇る、偉大なる芸術家ジョルジョ・ヴァザーリ（Giorgio Vasari）も絶賛した場所。まずはじっくりと館内全体の雰囲気を味わってみてください。

味わいのある「寄木画」

時代の寵児をも唸らせた、サンタ・マリア・イン・オルガノ教会の聖具室。目を見張る点はたくさんありますが、その中で特に有名かつ魅力的なのが「寄木画（Tarsia lignea/タルシア・リネア）」の美しさです。写真は、聖具室のフロアにずらりと並んだ棚たち。動物や、日用品、ヴェローナの風景などが彫られており、モチーフを当てながら見ているだけでも心がワクワクします。

ユーモラスな「壁画」

聖具室の地上部分を堪能した後は、上部にも是非ご注目ください。たくさんの人、人、人！彼らは教皇や、ヴェネツィア共和国のドージェと呼ばれるいわば”最高責任者”たち。フランチェスコ・モローネ（Francesco Morone）によって手がけられたフレスコ画の作品で、これらが描かれた当時、ヴェローナがヴェネツィア共和国の支配下にあったことがよくわかります。

中央祭壇周辺の「お宝たち」

寄木画は聖具室以外の場所でも楽しめます。こちらは中央祭壇の後ろに広がる聖歌隊席。聖具室と同様、フラ・ジョヴァンニ・ダ・ヴェローナによってクルミの木を使ってつくられました。何かと聖具室ばかりが話題になるサンタ・マリア・イン・オルガノ教会。ですが、この中央祭壇の周りにも見応えのある宝物がたくさんあります。是非じっくりと御覧ください。

Ｍuletta

聖具室以外にあるお宝を最後にもう一つ…。こちらは「ムレッタ」です。ムレッタは小さなロバ（ラバ）に乗ったイエスさまの木製の彫刻で、聖書の重要なシーンのひとつ「エルサレム入城」を表現しています。13世紀につくられたといわれる、大変古いものなのですが、可愛らしいロバの顔が何とも言えず可愛い！カトリックに馴染みがない方でも思わず吸い寄せられるような魅力の虜になるコトでしょう。

サンタ・マリア・イン・オルガノ教会 是非食べてほしい逸品

Pizzeria da Salvatore

「ピッツェリア・ダ・サルヴァトーレ」はヴェローナの美味しいピザやさん。観光中心部から少し外れたところにあるのですが、サンタ・マリア・イン・オルガノ教会に行くのであれば、通り道になるので、寄らないテはありません。週末などは割と混みあいますが、回転率が良いので少し並べば席に座れます！ピザの種類がとにかく多いので、行く前に品定めしておきましょう。

サンタ・マリア・イン・オルガノ教会ワンポイントアドバイス

「教会の外観、周辺にもご注目！」
教会は入場無料なのですが、少しアクセスが悪い＆開館時間が不規則です。中に入る時間がない方は、是非、外観だけでも、眺めてみてください。ロマネスク様式（上部）×ルネサンス様式（下部）が組み合わさったユニークな外観。目の前にはイゾロ広場（Piazza Isolo）というカッコイイ広場が広がっており、ここから見る教会の姿もとても綺麗です。

サンタ・マリア・イン・オルガノ教会での注意点

教会は開館時間が週末中心なので、ご留意ください。また日曜は午前と午後、1回ずつミサが行われます。駅（Verona Porta Nuova）からは3キロ弱あるので、必要に応じてタクシー等をご利用ください。

まとめ

ヴェローナは、ハイシーズンはとにかく観光客でごった返します。有名観光スポットの「ジュリエットの家」や「円形闘技場」などを見学し、くたくたになった際は、是非、少し先まで足を延ばしてみてください。のんびりとした風景の中にあるサンタ・マリア・イン・オルガノ教会。素朴過ぎるほど素朴な教会ですが、木のぬくもりが疲れた心に寄り添ってくれることでしょう。