ローマ、サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会で傑作に出会う。
サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会に行ってきました!
ローマの中心部からややハズれたところにある「サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会」。2度め、3度めのローマ旅の際は、ゼヒゼヒ行って欲しい、穴場教会の溢れる魅力をご紹介します。
サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- ベルニーニの傑作が見られる点。
- ローマの下町とセットで観光出来る点。
- ローマ中心街より観光客が少なく、のんびり旅ができる点。
「サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会(Chiesa di San Francesco a Ripa/キエーザ・ディ・サン・フランチェスコ・ア・リーパ)」はローマの下町、トラステヴェレ地区にある教会です。目玉はなんといっても、イタリアの巨匠ベルニーニが手掛けた彫刻。ベルニーニはローマを現在の美しい街へと生まれ変わらせた芸術家のひとり。彼の作品とじっくり向き合えるだけでも、十分足を延ばす価値があります。
サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会 押さえておくべき魅力とは?
一風変わった「外観」
教会の外観は、ローマ中心部の絢爛豪華な教会たちと比較すると、まるで門のようなかなりシンプルなつくり。横にびよーんと長く、窓にも壁にも目立った装飾がありません。これは、19世紀のトレンドのスタイルで、1847年にマッティア・デ・ロッシ(Mattia de Rossi)によって整えられたもの。ドア横の「BERNINI(ベルニーニ)」と書かれたポスターが目印ですので、迷った時は是非、お役立てください。
「聖フランチェスコ像」
サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会への道しるべは、もう一つあります。それは、教会正面右手にあるトラステヴェレ劇場(Teatro Trastevere)の壁に飾られた聖フランチェスコの彫像です。彫像下の「S.FRANCESCO A RIPA」の文字も目印。ちなみに「リーパ(RIPA)」とはこの近くにあった河川港の名前に由来します。
パルッツィ・アルベルトーニ礼拝堂の「ベルニーニの彫刻」
(私も含め)教会へやってくる人のほとんどのお目当てが、こちら。館内左手に設けられたパルッツィ・アルベルトーニ礼拝堂(Cappella Paluzzi Albertoni)内にあるベルニーニ作「祝福されたルドヴィカ・アルベルトーニ(Beata Ludovica Albertoni)」の彫刻です。ベルニーニの傑作がこんなところにあるなんて驚き…。彫刻は礼拝堂手前の階段下からのぞき込むような形で見学する仕様になっています。
彫刻上の「油絵」
神の前で法悦に浸るルドヴィカ・アルベルトーニ。その後ろを彩る華やかな油絵も見逃せません。描かれているのは聖母子とマリアの母アンナ(Madonna col Bambino e Sant’Anna)。バチッチョ(Baciccio)がベルニーニの彫刻とほぼ同時期の1675年頃に描いた作品で、柔らかいタッチの絵画と、彫刻が礼拝堂の側面に設けられた窓から入る光に照らされると、最高の輝きを放ちます。
「中央祭壇」
最後は中央祭壇の様子をご紹介します。サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会の中央祭壇は、絵画ではなく御覧のように彫刻があしらわれています。これは、ディエゴ・ダ・カレリ(Diego da Careri)の作品で、天使に支えられた聖フランチェスコを木で表現しています。彼はフランチェスコ会の修道士のひとり。祭壇自体も別の修道士によって手がけられています。
サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会 是非食べてほしい逸品
Fraschetta
「フラスケッタ」はローマ郊外に広がるカステッリ・ロマーニ地方(Castelli Romani)の方言で「居酒屋」を表す言葉。日本の”食堂”や”フードコート”のような、かなりざっくばらんな雰囲気の店が多く、旅行気分をさらに高めたい方にはぴったりです。お値段も手ごろで◎少し賑やかなお店が多いですが、現地のムードを全身で味わいたい方は、是非チョイスしてみてください。
サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会ワンポイントアドバイス
「教会内にある蝋人形」
サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会の礼拝堂には祭壇画の下に蝋人形が横たわっている場所があります(”サン・ジュゼッペの礼拝堂/Cappella di San Giuseppe”と”セッツェのカルロの礼拝堂/Cappella di San Carlo da Sezze”)。不朽体を信仰する文化から置かれているものですが、異教徒の方には抵抗感がある場合も…。来館時はご留意ください。
サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会観光での注意点
- ローマテルミニ駅から4キロ弱あります。
- 地下鉄Piramide駅から歩いて約20分かかります。
- 13時から15時は昼休みです。
サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会は近くに電車の駅がありません。バス・トラム利用に不安のある方は、タクシー等を活用しましょう。教会は毎日開館していますが、昼休みがある点、ご留意ください。
まとめ
サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会のあるトラステヴェレ地区はローマ市内の中でも比較的ローカルな雰囲気が楽しめるエリア。ベルニーニのファンの方はもちろん、2度目、3度目のローマ旅行で、いつもと違った体験をしたい方にもオススメです。バスやトラムに慣れていればあっという間にアクセスできますので、是非足を運んでみてください。
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