絵画にくるまれているみたい！ヴェネツィア、サン・ザッカリーア教会

サン・ザッカリーア教会に行ってきました！

ヴェネツィアの中心部にあるサン・ザッカリーア教会は、初めてのヴェネツィア旅行の方にもオススメの好アクセスの観光スポット。ガイドなどではあまり紹介されることのない様々な見どころをご紹介します★

サン・ザッカリーア教会とは？絶対行くべき理由ベスト３

「サン・ザッカリーア教会（Chiesa di San Zaccaria/キエーザ・ディ・サン・ザッカリーア）」は、ヴェネツィアに来た人のほとんどが足を運ぶであろう、サン・マルコ広場から歩いて5分ほどのところにある教会。真っ白な外観と、壁じゅうを埋め尽くすかのような名画たちが魅力で、普段なかなか入ることの出来ない旧教会や地下聖堂といった場所も見学出来る点もポイントです。

サン・ザッカリーア教会 押さえておくべき魅力とは？

丸みを帯びた真っ白な「外観」

ヴェネツィアの細道を歩いて行くと、開けた空の下に現れる美しい真っ白な外観。今日、私たちが見ることの出来る教会の外観はマウロ・コドゥッシ（Mauro Codussi）によって整えられました。優雅な装飾たちはアントニオ・ガンベッロ（Antonio Gambello）およびルカ・タイアモンテ（Luca Taiamonte）によるもの。てっぺんにある教会のシンボル、ザカリアの彫刻がトレードマークです。

館内左手にある「名画」

中に入るとまるで壁全体がキャンバスになったかのような…とにかく絵画が所狭しと並んでいる光景に圧倒されます。時間がない方にも是非ご覧になっていただきたいのが、左手の真ん中あたりにある少し小さな（といっても縦約5メートル×横約2.3メートルあります）聖母子の絵。ヴェネツィアで最も有名な画家の一人、ジョヴァンニ・ベッリーニ（Giovanni Bellini）の傑作です。

「聖なる遺骸」

中央祭壇向かって右手にはザカリアおよびアレクサンドリアのアタナシオス(Atanasio di Alessandria)という2人の聖人の遺骸が眠っています（苦手な方は遠くからご見学下さい。写真は中央祭壇の様子です）。アレクサンドリアのアタナシオスは4世紀に活躍した神学者。遺骸の一部は1973年にエジプトのアレクサンドリアにも移され、一部はそちらにも安置されています。

「サン・タラーシオ礼拝堂」

中央廊下を進むと右奥に礼拝堂（カペッラ・ディ・サン・タラーシオ/Cappella di San Tarasio）があります。ここは元々教会だった場所。少し崩れた壁や、床のタイルなどが歴史を感じさせます。写真は中央に置かれた黄金の祭壇。その上部には、1442年から1444年にかけて制作された美しいフレスコ画も楽しめます（現在の教会が整えられたのが1490年頃なので、それ以前の貴重な作品となります）。

「地下聖堂」

教会には下へ行く階段があり、ドージェ（ヴェネツィアの最高権力者、大統領のような存在）たちが眠る、地下聖堂を見学することもできます。ヴェネツィアならでは?!海面上昇により、だいぶ浸水してしまっていますが、それが逆に興味をかきたてられます。見学ルートは整備されているので長靴等は不要♪10世紀から11世紀頃、この教会の前身となるものがあった時代につくられた貴重なエリアです。

サン・ザッカリーア教会 是非食べてほしい逸品

Fegato alla veneziana

「フェーガト・アッラ・ヴェネツィアーナ」はヴェネツィア風レバーの炒め物。くし切りにして味付けした玉ねぎと、牛のレバーを一緒に炒めた料理です。パッと見は日本にもありそうな一皿なのですが、調味料が変わると全く違った味わいにあるのが不思議！日本で手に入る材料でも作れるので、まずは現地で試して、ハマった方は日本でも作ってみてください。

サン・ザッカリーア教会ワンポイントアドバイス

「壁を飾る名画たち」
館内に描かれたフレスコ画たち。最も人が集まっているのはやはり、ベッリーニの作品の前ですが、それ以外の絵も見ごたえたっぷりです。特にサン・タラーシオ礼拝堂の中にある、ヴェネツィアの誇る画家、ティントレットの描いた「洗礼者ヨハネの誕生（La nascita di san giovanni battista）」は、彼の初期の傑作。是非チェックしてみてください。

サン・ザッカリーア教会観光での注意点

サン・タラーシオ礼拝堂と地下聖堂（Cripta/クリプタ）は有料エリアで1ユーロかかります。見学を希望される方は、食事や買い物のついでに早めに小銭をつくっておくと安心です。

まとめ

サン・ザッカリーア教会は聖人ザカリアに捧げられたもの。ですが、ヴェネツィアのドージェたちゆかりの地でもあります。通路の左右にひしめくフレスコ画からは、当時のドージェたちの様子を知るコトもできますよ！特に、たくさん登場人物が出てくる絵はヴェネツィアの歴史やドージェたちにまつわるものの場合が多いです。是非教会見学と一緒に、絵画鑑賞もお楽しみください。