ヴェネツィア、マドンナ・デッロルト教会でティントレットに浸る旅へ

マドンナ・デッロルト教会に行ってきました！

ヴェネツィアを発着する長距離列車が停まる「ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅」。ここから歩いて約15分のところにある「マドンナ・デッロルト教会（マドンナ・デル・オルト教会）」は知る人ぞ知る、ヴェネツィアの重要観光スポットです。

マドンナ・デッロルト教会とは？絶対行くべき理由ベスト３

「マドンナ・デッロルト教会(Chiesa della Madonna dell’Orto/キエーザ・デッラ・マドンナ・デッロルト）」は、魚の形をしたヴェネツィア本島の頭のてっぺんのあたりに位置する美しい教会です。市街地から少し離れている為、のんびりとヴェネツィアの海風を浴びながら観光することが出来ますよ！最寄りの船着き場からはサン・ミケーレ島やムラーノ島を望むことも出来ます。

マドンナ・デッロルト教会 押さえておくべき魅力とは？

石畳の開放感あふれる「広場」

石畳がイタリア情緒満点のマドンナ・デッロルト広場（Campo della Madonna dell’Orto）。この広場の一角に建つのが「マドンナ・デッロルト教会」です。ヴェネツィア本島の広場は、イタリアの他都市の広場と違って、車や自転車といった乗り物の使用が全て禁止！海風をお腹いっぱい吸い込みながら、車の往来を気にせず、のんびりと外観を楽しむことが出来ます。

白の彫像たちが並ぶ「ファサード」

14世紀半ばにUmiliati（ウミリアティ）という宗派の人々によって建設がスタートしたマドンナ・デッロルト教会。赤レンガを基調としたファサード（正面口）は、ヴェネツィア有数の美しさを誇るとも言われています。特に目を引くのは屋根を縁取るように並ぶ十二使徒たち。ナンニ・ディ・バルトロ（Nanni di Bartolo）をはじめとするトスカーナ（フィレンツェ）系の芸術家たちによって制作されました。

オリエンタルな「鐘楼」

美しい装飾は教会のみならず、傍らに建つ鐘楼にも施されています。約56メートル（ビル12階くらい）ある背の高い鐘楼は碑文曰く、1503年に完成したもの。てっぺんに乗った玉ねぎ型のドームがオリエンタル調で珍しく、船着き場Madonna dell’Orto（マドンナ・デロルト）を降りると、目の前にどーん！と現れるので、かなりテンションがあがります。道しるべとしても最適。

ティントレットの「名画」

滞在時間が少ない方にも是非これだけは見て欲しい！名画が、館内右手にあるヴェネツィアを代表する画家ティントレットの「聖母の神殿奉献（Presentazione della Vergine al Tempio)」です。1547年に、このスグ近くに引っ越してきたティントレット。本作はその数年後に描かれたもので、あどけない聖母マリア（階段をのぼっている女の子です）がとても印象的な一枚です。

絵画が並ぶ「中央祭壇」

館内には他にも多くの絵画が並んでおり、どの作品もとても大きく、迫力あるものばかりです。中央祭壇の真ん中を飾るのはパルマ・イル・ジョーヴァネ（Palma il Giovane）の”受胎告知（Annunciazione）”。この教会が聖母マリア（マドンナ）を祀る教会ゆえに、館内では聖母マリアにまつわる様々な作品を楽しむことが出来ます。

マドンナ・デッロルト教会 是非食べてほしい逸品

Bigoli in salsa

「ビーゴリ・イン・サルサ」はアンチョビと玉ねぎのパスタ。ヴェネツィア周辺でよく食べられている”ビーゴリ”という太麺パスタを使う所がポイントです。イタリアのアンチョビは結構塩気の強いものが多いのですが、太麺と優しい味わいの玉ねぎ、オリーブオイルが塩気を包み込んでくれるので絶妙な塩加減に！ランチにも最適。是非味わってみてください。

マドンナ・デッロルト教会ワンポイントアドバイス

「ティントレットのお墓もあります」
マドンナ・デッロルト教会の中にはティントレットのお墓もあり、お墓参りを目的にやってくる観光客も少なくありません。教会の中には愛娘で画家のマリエッタ・ロブスティ（Marietta Robust）のお墓も。中央祭壇の両サイドにある名画、すぐ近くのFondamenta dei Mori通りにある自宅とともに、ファンの方はお見逃しなく！

マドンナ・デッロルト教会観光での注意点

水上バスで向かう方は、船を降りた後、教会の正面入口に向かうにあたって少し迂回する必要があります。ややこしい細道が続くので、事前に地図で道のりを確認しておきましょう。

まとめ

マドンナ・デッロルト教会はティントレットのファンはもちろん、2回目、3回目のヴェネツィア訪問の方にもオススメです。観光地ど真ん中で人混みにうんざり！そんな時は今すぐ、マドンナ・デッロルト広場へGO！美しい教会は、外から眺めるだけでも心が洗われます。もちろん中の名画の数々も必見。開館時間も長く、予定に組み込みやすいので、是非行ってみて下さい。