お城から徒歩5分。ローマ、サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会
サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会に行ってきました!
サンタンジェロ城の近くにある「サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会」に足を延ばしてきました。テヴェレ川の川向かいに立つ教会は、驚くほど豊かな歴史に満ちています。
サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会とは?行くべき理由ベスト3
- サンタンジェロ城から歩いて5分程のところにある点。
- 開けた場所にあり、外観がきれいに見渡せる点。
- 観光客が少なく、のんびり教会と向き合える点。
「サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会(Chiesa di San Salvatore in Lauro/キエーザ・ディ・サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ)」は、サンタンジェロ城から歩いて5分程のところにある教会。均整のとれた真っ白な外観が美しく、歩いていると突然現れるその姿には誰もが目を奪われること間違いありません。隣接する美術館も含め、全て無料で見学出来る点も◎
サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会 押さえておくべき魅力とは?
ライオンの噴水
サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ広場に立つ、サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会。広場はまるで駐車場かのごとく、常に地元の人たちの車がたくさん停まっていて、正直あまり雰囲気がある場所ではないのですが…意外にも周辺は開けていて、教会の姿をはっきりと捉えることが出来ます。広場の片隅にちょこんと設置された「ライオンの噴水(Fontana del leone)」も必見。是非、館内に入る前に立ち寄ってみてください。
白の眩しい、教会の外観
古代ローマの文書曰く、12世紀後半には、既にサン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ広教会の前身となるものが建てられていたそうです。「ラウロ」の名は、その当時近くにあった月桂樹(ラウロ)の木々に由来しています。現在の姿に整えられたのは、それから400年近く後のこと。特に、1669年にロレートの聖母を信仰する団体が教会を買い取って以降、大きなレイアウト変更がスタートしました。
扉の上の大きなレリーフ
正面口が整えられたのは19世紀に入ってから。象徴的なレリーフは、彫刻家リナルド・リナルディ(Rinaldo Rinaldi)が68歳の時に手掛けた「ロレートの聖母(Madonna di loreto)」です。ロレートはマルケ州にある都市で、ナザレ(イスラエル)から聖母マリアやイエスさまたちが暮らしていた家(聖なる家)が移設された場所。レリーフには、天使によって聖なる家が運ばれるシーンが描かれています。
華やかな中央祭壇と黒い聖母像
教会全体を設計したのは、ルドヴィコ・ルスコーニ・サッシ(Ludovico Rusconi Sassi)。全体の工事は1731年に完了しましたが、中央祭壇はそれから約60年後の1792年に整えられました。中央祭壇での見どころは、黒い聖母。写真では姿や色が少し見にくいですが、黒い聖母はロレート周辺で崇拝されているもので、ここでは宝石が散りばめられたマントを身にまとっています。
教会横のサン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ美術館
教会の正面左手には、施設の一部を利用した美術館「Musei di San Salvatore in Lauro/ムゼイ・ディ・サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ」があります。教会とは直接関係のある展示ばかりではないのですが、中近世から現代まで、さまざまな時代の芸術作品をゆっくり見ることが出来るので、ご興味のある方は覗いてみて下さい。入場無料で、平日10時から13時、16時から19時迄開いています。
サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会 是非食べてほしい逸品
La Fraschetta
「ラ・フラスケッタ」はサン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会から4-5分ほど歩いた所にあるレストラン。まさにサンタンジェロ城へと続く「Via del Banco di Santo Spirito」沿いにあり、運よくテラス席に座れると、サンタンジェロ城に見守られながらお食事をすることができます。若くて活気ある雰囲気。お店のキャラクターにもサンタンジェロ城があしらわており、旅の良い思い出となることでしょう。
サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会ワンポイントアドバイス
「ナショナル・ギャラリーにあるゆかりの品」
ロンドンで最も有名な美術館のひとつ「ナショナル・ギャラリー(National Gallery)」。ここには元々サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会内の礼拝堂に飾る予定だった有名画家、パルミジャニーノ (Parmigianino)の「聖ジローラモの幻視(Visione di san Girolamo)」が所蔵されています。もしロンドンへ行く機会があれば、無料で見学出来るので、是非ご覧になってみてください。
サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会観光での注意点
- 毎日9時から12時、16時から19時迄開いています。
- 入場無料です。
- 近くに地下鉄の駅はありません。
教会の近くには地下鉄の駅がありません。サンタンジェロ城など近くにある有名観光スポットとのセットでの訪問が◎教会は夜まで開いていますが、出来るだけ日が出ているウチに訪問を済ませるようにしましょう。
まとめ
サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会は、ご紹介した以外にも、各礼拝堂に美しい絵画や、彫刻作品があります。(特にピエトロ・ダ・コルトーナ(Pietro da Cortona)の「羊飼いの礼拝」は必見です)。初めてのローマ旅行では、なかなかテヴェレ川の川向かいまでくるチャンスがないかもしれませんが、2度め、3度めのローマ旅行で、普段と少し違った場所へ行きたい方は、是非チェックしてみてください。
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