ピエモンテ州カザーレ・モンフェッラート、サンテヴァージオ聖堂
サンテヴァージオ聖堂に行ってきました!
ピエモンテ州の州都、トリノから車で1時間強ほど東に進んだ所にある街「カザーレ・モンフェッラート(Casale Monferrato)」。街で最も重要な宗教施設「ドゥオーモ」こと「サンテヴァージオ聖堂」に行ってまいりました。
サンテヴァージオ聖堂とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 街で最も重要な宗教施設である点。
- おとぎ話に登場しそうな可愛らしい外観を楽しめる点。
- プラネタリウムのような青の天井に心癒される点。
ピエモンテ州、カザーレ・モンフェッラートの街の中心にある「サンテヴァージオ聖堂(Duomo di Sant’Evasio/ドゥオーモ・ディ・サンテヴァージオ)」。北イタリア特有の”ロンバルド・ロマネスク”というスタイルで仕上げられた、おとぎ話に登場しそうな可愛らしい雰囲気のある聖堂は、館内も色鮮やかで、癒しのひと時を私たちに提供してくれます。
サンテヴァージオ聖堂 押さえておくべき魅力とは?
道しるべとなる大広場
カザーレ・モンフェッラート駅から歩いて10分ほどの所にある「サンテヴァージオ聖堂」。目の前には大きな広場…は残念ながらありませんが、1ブロック先に「ジュゼッペ・マッツィーニ広場(Piazza Giuseppe Mazzini)」という美しい大広場が控えています。広場の中央に鎮座する州都トリノの貴族、サヴォイア家の重鎮、カルロ・アルベルト(Carlo Alberto)の騎馬像が道しるべ!
街の守護聖人を祀る大切な聖堂
カザーレ・モンフェッラートの守護聖人(日本でいう、氏神様のような存在)「聖エヴァシウス(サンテヴァージオ)」を祀るサンテヴァージオ聖堂。今日私たちが見ることの出来る外観は、エドアルド・アルボリオ・メッラ(Edoardo Arborio Mella)によって1857年から1861年にかけて修復された後のものが中心になりますが、聖堂自体の起源は大変古く、1107年にまで遡ります。
ロンバルド・ロマネスク様式の傑作
可愛らしい赤レンガ×白の大理石を基調としたサンテヴァージオ聖堂。この独特のスタイルは”ロンバルド・ロマネスク様式”と呼ばれていて、ミラノ最古の教会として知られる”サンタンブロージョ教会”などが、同じスタイルの代表的な建物として知られています。サンテヴァージオ聖堂の両サイドを飾る鐘楼たちは13世紀から変わらないデザイン。その少し内側にある2体の彫像(レプリカ)は、かつてイタリアに存在したランゴバルド王国の王様、リウトプランドとテオデリンダ王妃で、館内に本物が所蔵されています。
12世紀につくられた十字架
中に入るとまるでプラネタリウムの中にいるかのような、星空風の天井が続き、その先に、大きな十字架が飾られています。これはサンテヴァージオ聖堂から南へ約35キロ進んだ所にあるアレッサンドリアという都市のドゥオーモから1403年、当時傭兵隊長として活躍していたファチノ・カーネ(Facino Cane)によって持ち込まれたもの。銀箔をまとった木製の十字架で、12世紀頃の作品と言われています。
Cappella di Sant’Evasio
通路左手にある、サンテヴァージオ聖堂のシンボル、聖エヴァシウスの礼拝堂も見逃せません。聖エヴァシウスの生涯にまつわる物語が刻まれたレリーフがあしらわれた礼拝堂は、建築家、ベネデット・アルフィエリ(Benedetto Alfieri)によって1764年にデザインされたもの。柵の中では聖エヴァシウスの遺物の入った壺(聖遺物箱)が大切に保管されています。
サンテヴァージオ聖堂 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品
Spezzatino
「スペッツァティーノ」は、角切りのお肉を煮込んだシチューのようなお料理。使用するお肉は、牛肉、豚肉、鶏肉などなんでもオッケー。サンテヴァージオ聖堂のあるピエモンテ州では、鹿肉などを使うこともあります。寒い冬にぴったりの一品。土地によっては白ワインで煮込むレシピもありますが、是非カザーレ・モンフェッラートでは、地元特産の赤ワインで煮込んだ食べ応えのあるスペッツァティーノをお楽しみください。
サンテヴァージオ聖堂 ワンポイントアドバイス
「ここも見逃せない!サンテヴァージオ聖堂の”拝廊”」
サンテヴァージオ聖堂は入り口を抜けると星空風の天井の手前に”拝廊(ナルテックス,イタリア語では”ナルテーチェ/Nartece”)”と呼ばれる玄関のようなエリアがあります。カトリック教徒とそうでない者とを隔てるまさに聖堂の玄関口のような場所。館内全体と少しだけ違うトーンでつくられているので、是非こちらもじっくりご覧になってみてください。
サンテヴァージオ聖堂での注意点
- 毎日7時から12時、14時から19時迄開いています。
- ミサの最中は見学不可です。
- 入場無料です。
サンテヴァージオ聖堂の伊語名の中にある”Duomo(ドゥオーモ)”はいわゆる”通称”なので「Cattedrale di Sant’Evasio(カテドラーレ・ディ・サンテヴァージオ)」の名で呼ばれることもあります。覚えておくと安心。
まとめ
アルプスのふもとに広がるピエモンテ州は、場所によっては電車の便が悪く、車でないとなかなか行けない場所もちらほら…。その中で、カザーレ・モンフェッラートは、州都トリノから電車で簡単にアクセスできる観光しやすい街のひとつです。コンパクトな街なので、徒歩で半日もあれば市内の主要箇所を巡れるハズ。美味しい郷土料理もたくさんあるので、是非足を延ばしてみてください。
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