ローマの首塚、サン・パオロ・アル・マルティリオ教会

ローマの首塚、サン・パオロ・アル・マルティリオ教会|イタリア観光ガイド

サン・パオロ・アル・マルティリオ教会へ行ってきました!

ローマ郊外のトレ・フォンターネ修道院。敷地内にある3つの教会のウチの1つ「サン・パオロ・アル・マルティリオ教会」は中でも修道院の名前の由来となった「トレ・フォンターネ(3つの泉)」との深い繋がりがある場所なんです。

サン・パオロ・アル・マルティリオ教会とは?絶対行くべき理由

おすすめのポイント
  1. 美しい3つの教会を同時に楽しめる点。
  2. 聖パウロゆかりの場所を訪問出来る点。
  3. トレ・フォンターネにまつわる伝説について学ぶことが出来る点。

「サン・パオロ・アル・マルティリオ教会(Chiesa di San Paolo al Martirio/キエーザ・デイ・サン・パオロ・アル・マルティリオ)」は、ローマの南にある「トレ・フォンターネ修道院(Abbazia delle Tre Fontane)」を構成する3つの教会のウチの1つ。3つの中でも特にトレ・フォンターネ(3つの泉)にゆかりのある教会で、様々な伝説が残されています。

サン・パオロ・アル・マルティリオ教会 魅力とは?

敷地奥に鎮座する、建物

トレ・フォンターネ修道院(アッバツィア・デッレ・トレ・フォンターネ)の奥に立つ「サン・パオロ・アル・マルティリオ教会」。”殉教した聖パウロ”という意味のイタリア語に由来する教会で、扉の上のレリーフには「聖パウロ(サン・パオロ)が首を斬られた際、その首が3回バウンドし、その場所が3つの泉(トレ・フォンターネ)になった」という伝説が記されています。

聖パウロのレリーフ

教会の中に入ると、すぐ右手にご覧のようなレリーフが飾られていることに気付きます。これこそがまさに聖パウロが首を斬られようとしている場面。現在私たちが見ることの出来る教会の姿は主に1599年から1601年にかけて、有名建築家、ジャコモ・デッラ・ポルタによって整えられたものですが、それ以前はこの場所にお堂のような建物が建っており、その場所こそが聖パウロ殉教の地として建設されたものでした。

聖パウロ殉教の場所を示す柱

館内奥に進むと柵の向こう側に棒のようなものが祀られている場所があることに気付きます。これは、聖パウロが斬首された場所を示す柱(Colonna)。すぐ近くには聖パウロの首が一番最初にバウンドした所に沸いた泉(Prima fontana)を示すモニュメントもあります(ちなみにこの場所からは熱湯が、次にバウンドした場所からはぬるま湯が、最後にバウンドした場所からは冷たい水が湧いたのだそう!)。

礼拝堂で見られる名画

こちらは左手の礼拝堂内に飾られている、館内で最も有名な絵画のひとつ。グイド・レーニ(Guido Reni)の「聖ペテロの磔刑(Crocifissione di San Pietro)」です。現在本物はバチカン美術館にあるため、残念ながらこちらはコピーなのですが、元々は1604年から1605年にかけて、ピエトロ・アルドブランディーニ枢機卿(Pietro Aldobrandini)からの依頼を受け、グイド・レーニがこの教会の為に制作しました。

彩り豊かな、天井や床

館内は天井や床にも美しい芸術作品が見られます。写真は地面を彩るモザイクたち。4つの人物はそれぞれ四季を表現しており(ちなみに手前左から時計回りに春、冬、秋、夏となっております)、起源はおそらく2世紀にまで遡るそう(ローマのオスティアという地区にあった皇帝宅のものなのだとか)。1867年、ローマ教皇ピウス9世が教会を修復する際、発見したモザイクをこの地へ移設しました。

サン・パオロ・アル・マルティリオ教会 今日の逸品

Piccolo Arancio

「ピッコロ・アランチョ」はローマ中心部、トレヴィの泉の近くにあるレストランです。好アクセス&良心的なお値段でローマの郷土料理を一通り食べられる点が魅力。公式HP(英語版あり)で事前にメニューをチェックしたり、オンライン予約などをすることも出来るので、ローマでレストラン難民になりたくない方や、観光客(日本人)の対応に慣れているお店でリラックスして食事を楽しみたい方は是非チェックしてみてください。

サン・パオロ・アル・マルティリオ教会 ワンポイントアドバイス

「施設内の3つの教会」
トレ・フォンターネ修道院の中には3つの教会があります。残りの2つは「サンティ・ヴィンチェンツォ・エ・アナスタシオ教会(Chiesa dei Santi Vincenzo e Anastasio alle Tre Fontane/キエーザ・デイ・サンティ・ヴィンチェンツォ・エ・アナスタシオ・アッレ・トレ・フォンターネ)」と「サンタ・マリア・スカラ・チェーリ教会(Chiesa di Santa Maria Scala Coeli/キエーザ・ディ・サンタ・マリア・スカラ・チェーリ)」。

サン・パオロ・アル・マルティリオ教会での注意点

サン・パオロ・アル・マルティリオ教会での注意点
  1. 毎日8時半から12時半、15時から18時迄開いています。
  2. 入場無料です。
  3. 施設毎に営業(開館)時間が異なる点、ご留意ください。

ちなみにヴィンチェンツォ・エ・アナスタシオ教会の開館時間は、毎日6時半から12時と15時から17時半。スカラ・チェーリ教会の開館時間は毎日15時から18時となっております。

まとめ

私は初めてこの場所を知った時、日本にも平将門の首塚(東京)や桃太郎に登場する鬼の首塚(岡山)といった場所がありますが、遠く離れたイタリアにも似たような観光スポットがあることに驚かされました。ローマ中心部からは10キロ強(タクシーで約20分)離れているため、初めてのローマ観光ではなかなか立ち寄るチャンスがないかもしれませんが2度目、3度目にいらした際は是非立ち寄ってみてください。

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