ドイツとの繋がりも。ローマ、サンタ・マリア・デッラニマ教会

ドイツとの繋がりも。ローマ、サンタ・マリア・デッラニマ教会|イタリア観光ガイド

サンタ・マリア・デッラニマ教会に行ってきました!

サンタ・マリア・デッラニマ教会は、ローマのナヴォーナ広場のすぐ裏手にある教会です。細道にある入口はややわかりにくいですが、中に入ると天井が高く、開放感溢れる空間に出会えます。

サンタ・マリア・デッラニマ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ドイツとゆかりのある教会である点。
  2. ナヴォーナ広場のすぐ裏にあるため、初めてのイタリア旅行でも観光しやすい点。
  3. 好アクセスでありながら、ごったがえしておらず、ゆっくり見学出来る点。

「サンタ・マリア・デッラニマ教会(Chiesa di Santa Maria dell’Anima/キエーザ・ディ・サンタ・マリア・デッラニマ)」は、ローマの有名観光スポット「ナヴォーナ広場」のすぐ裏手にある教会です。ドイツの国立教会が起源。現在でも館内やホームページ上ではドイツ語が飛び交い、周辺の教会とすこ~しだけ違う雰囲気を味わうことが出来ます。

サンタ・マリア・デッラニマ教会 押さえておくべき魅力とは?

小路沿いの外観

サンタ・マリア・デッラニマ教会があるのは、ナヴォーナ広場のすぐ裏。その昔は、イタリア国外(主にドイツとその周辺諸国)の人たちがローマへの巡礼の折に羽を休めるホスピスとして使われていました。現在の姿になったのは、16世紀前半のこと。イタリア人のジュリアーノ・ダ・サンガッロ(Giuliano da Sangallo)の手によって整えられました。

美しい中央祭壇

館内に入ると美しいブルーの天井画の先に、絢爛豪華な中央祭壇が見えてきます。「三位一体(カトリックの教えのひとつ)」をテーマにした大きなステンドグラス。その下には、ラファエロの弟子としても知られる、イタリア人画家ジュリオ・ロマーノ(Giulio Romano)が、1522年に手掛けた「聖家族(イエスさまの家族をテーマにした作品)」が飾られています。

聖家族の祭壇画

ジュリオ・ロマーノの祭壇画を依頼したのは、ドイツ人のヤコブ・フッガー(Jakob Fugge)。近代史史上、最も裕福だった人物のひとりとも言われる商人で、ドイツ語を話すカトリック教徒たちが多く集うこの場所に、1520年代に礼拝堂をつくることを決めました。絵画をよく見ると、聖家族(イエスさま、マリアさま、ヨセフさま)の傍らに、聖マルコ、聖ジャコモ(彼の守護聖人)らの姿も見られます。

礼拝堂の中の、ピエタ

こちらは右手奥の礼拝堂の中に飾られた「ピエタ(イエスさまの処刑後のシーンをモチーフにした芸術作品)」で、ジュリオ・ロマーノの義理の兄にあたるロレンツェット(Lorenzetto)によるものです。このピエタの見どころは、ミケランジェロの代表作のピエタ(サン・ピエトロ大聖堂所蔵)と似た構図でつくられている点。イエスさまの頭の位置が微妙に異なるのですが…わかりますでしょうか。

ハドリアヌス6世の霊廟

館内は外観からは想像もつかぬほど、貴重な宝物で溢れています。こちらも先ほどのピエタのすぐ傍にある「ローマ教皇ハドリアヌス6世(在位:1522年~1523年)の霊廟」。ハドリアヌス6世は、ポーランド出身だったローマ教皇、ヨハネ・パウロ2世(在位:1978年~2005年)の前に教皇だった非イタリア人(オランダ人)の教皇(なんとこの間、450年以上非イタリア人のローマ教皇は輩出されませんでした!)で、サンタ・マリア・デッラニマ教会に眠っています。

サンタ・マリア・デッラニマ教会 是非食べてほしい逸品

Pizza alla nutella

「ピッツァ・アッラ・ヌテッラ」は、イタリア人が大好きなヘーゼルナッツ入りのチョコレートスプレッド「ヌテラ」を、ピザ生地にたっぷり塗ったもの。変わり種?!かと思いきや、意外とどの地方に行っても、食べることが出来ます。イチゴやアイスクリームなどが乗ったものもありますが、食後に食べるときはシンプルなものが一番かも…!気になる方は頼んでみてください。

サンタ・マリア・デッラニマ教会ワンポイントアドバイス

「サンタ・マリア・デッラニマ教会の鐘楼」
正面からは見えませんが、サンタ・マリア・デッラニマ教会には立派な鐘楼が付いています。ヴォルペ通り(Vicolo della Volpe)に行くと、建物の隙間越しに綺麗に見ることが出来ますよ!鐘楼はイタリアを代表する建築家、ドナト・ブラマンテ(Donato Bramante)が設計したもの。すぐ隣にも、彼の傑作「ブラマンテの回廊(Chiostro del Bramante)」があるので、時間があればセットで見学してみてください。

サンタ・マリア・デッラニマ教会観光での注意点

サンタ・マリア・デッラニマ教会観光での注意点
  1. 毎日9時から12時45分、15時から19時迄開いています。
  2. 入場無料です。
  3. 入り口は細道に面しています。

入り口は「サンタ・マリア・デッラニマ通り(Via di Santa Maria dell’Anima)」という細道に面しています。目の前に広場などがないので、道に迷わないようご注意ください。

まとめ

サンタ・マリア・デッラニマ教会は、決して有名な教会ではありませんが、ジュリオ・ロマーノやブラマンテといった有名人たちの作品を無料で見ることが出来るとっておきのスポットです。ラファエロの絵画を所蔵していることで有名な「サンタ・マリア・デッラ・パーチェ教会」もすぐ傍。是非ブラマンテの回廊もあわせ、3つセットで訪ねてみてください。

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