イタリアきっての名画に浸る幸せ。ローマ、サンタゴスティーノ教会
サンタゴスティーノ教会に行ってきました!
ローマの中心部にあるサンタゴスティーノ教会。ナヴォーナ広場から2-3分のところにひっそりと佇む教会は、イタリア名画の宝庫として知られています。詳しくご紹介します★
サンタゴスティーノ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- ナヴォーナ広場やパンテオンからスグのところにある点。
- 無料でイタリアの巨匠の大作を観賞できる点。
- 美しい彫刻が数多く飾られている点。
サンタゴスティーノ教会は正式名称を「サンタゴスティーノ・イン・カンポ・マルツィオ教会(聖堂)」といいます(伊:Basilica di Sant’Agostino in Campo Marzio)。細道の先にある小さなカンポ・マルツィオ広場の前に建つ偉大な教会は、イタリアの名画、彫刻の大作がたくさん所蔵されていることでも有名。ナヴォーナ広場やパンテオンから歩いて2-3分でアクセスできる立地の良さも魅力です。
サンタゴスティーノ教会 押さえておくべき魅力とは?
シンプルな「外観」
サンタゴスティーノ教会の外観は少々地味。周辺の建物に挟まれるように立っており、目の前の広場にも車がたくさん止まっているので、一瞬「ここ、入っていいのかなぁ」なんて思う人も少なくないかと思います。そんな教会ですが、1483年に建てられた、大変歴史深いもの。正面口は約10年ほど早く完成した、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会に着想を得る形で、ヤコポ・ダ・ピエトラサンタ(Jacopo da Pietrasanta)によって整えられました。
礼拝堂の並ぶ「館内」
館内は意外にも明るく奥行があり、左右に10以上の礼拝堂が並んでいます。写真は、「ヴィラノヴァの聖トンマーゾの礼拝堂(Cappella San Tommaso Villanova)」。真ん中に飾られた、メルキオーレ・カッファ(Melchiorre Caffà)による、施しをする聖トンマーゾ(聖トマス)の彫像がとにかく美しく、手前の母子との配置も絶妙で、立体感と臨場感がたまらない作品です。
「出産の聖母」
サン・マルコ広場の鐘楼(ヴェネツィア)の設計なども担当した、ヤーコポ・サンソヴィーノ(Jacopo Sansovino)。彼が2度めのローマ滞在時に手掛けた彫刻「出産の聖母 (Madonna del parto)」は、テーマも珍しく、館内入ってすぐの所に飾られている為、いつも多くの人で賑わっています。1521年につくられた本作。大理石で出来ているとは思えないほど柔らかい雰囲気の聖母の表情や佇まいが印象的です。
「ロレートの聖母」
こちらは、サンタゴスティーノ教会の中で最も有名な、聖母にまつわる作品「ロレートの聖母(Madonna di Loreto)」。手がけたのはイタリアで最も有名な画家の一人、カラヴァッジオです。作品が世に放たれる度に、圧倒的なリアリズムで、良くも悪くも話題となるカラヴァッジオの作品。ロレートの聖母も、裸足の聖母子の様子がかなり斬新なことから、多くの芸術家たちの価値観を覆し、注目の的となりました。
「預言者イザヤ」
カラヴァッジオと並ぶ、イタリアが生んだ天才ラファエロ。なんとサンタゴスティーノ教会には、ラファエロの作品もあるんです。題名は「預言者イザヤ(Profeta Isaia)」。旧約聖書に登場する人物がモチーフの絵なのですが、作品の内容はわからなくとも、ラファエロらしい上品で優雅な絵画の雰囲気は、見る者を惹きつけてやみません。
サンタゴスティーノ教会 是非食べてほしい逸品
Supplizio
「スップリッツィオ」はサンタゴスティーノ教会から歩いて10分ほどのところにあるレストラン。店の名前でもある「スップリ」というローマの郷土料理を専門に扱うお店です。スップリは一言でいうと、ライスコロッケ。本来は、どちらかというと食べ歩きグルメ(B級グルメ)のような立ち位置なのですが、スップリッツィオでは席に座ってゆっくりとスップリを楽しむことができますよ!日曜日はお休み。それ以外にローマにお越しの際は是非行ってみてください♪
サンタゴスティーノ教会ワンポイントアドバイス
「サンタゴスティーノとは?」
サンタゴスティーノ(Sant’agostino)は日本で”聖アウグスティヌス”と呼ばれている聖人。西暦354年に北アフリカ生まれ、383年にイタリアに行き洗礼を受けた後、カトリック教徒となりました。聖アウグスティヌスを祀った教会はイタリアにいくつかありますが、中でもウンブリア州グッビオ(Gubbio)のものが有名。機会があれば是非チェックしてみてください♪
サンタゴスティーノ教会観光での注意点
- 12時から16時はお昼休みです。
- 入場無料です。
- 毎日開館していますが、ミサの間は見学不可です。
サンタゴスティーノ教会は7時30分から12時、16時から19時の間、見学することが出来ます。毎日開館していますがミサの間は見学不可となりますのでご注意ください。
まとめ
最近では”穴場の教会”として日本の観光ガイドなどでも取り上げられる機会の増えたサンタゴスティーノ教会。カラヴァッジオとラファエロの絵画は、とにかくオーラ満点で事前に場所や内容などを把握していなくとも、目の前に立つと「これだな」とわかるほど。圧倒的な輝きを放っています。入場無料で、他の観光スポットともセットで行きやすい点も魅力。是非機会があれば中を覗いてみてください。
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