巨匠たちの美の競演！ローマ、サンタ・マリア・デル・ポポロ教会

サンタ・マリア・デル・ポポロ教会に行ってきました！

ローマの観光スポットのひとつ、ポポロ広場に建つ「サンタ・マリア・デル・ポポロ教会」は、イタリアを代表する芸術家たちの傑作がてんこもり！ここでは、その魅力を詳しくご紹介します。

サンタ・マリア・デル・ポポロ教会とは？絶対行くべき理由ベスト３

「サンタ・マリア・デル・ポポロ教会（Basilica di Santa Maria del Popolo/バジリカ・ディ・サンタ・マリア・デル・ポポロ）」はイタリアの有名観光スポットのひとつ、ポポロ広場に建つ教会。地下鉄のフラミニオ駅からスグの所にあり、教会内にはイタリアを代表する美の巨匠たちの傑作がたっくさん！教会の外も、ネプチューンの噴水や双子の教会などたくさんの見所があります。

サンタ・マリア・デル・ポポロ教会 押さえておくべき魅力とは？

横向きの正面玄関

サンタ・マリア・デル・ポポロ教会の正面口は一風変わっています。…というのも、まるで広場にそっぽを向くように横向きに設置されているからです。これは1472～77年にかけて、時のローマ教皇、シクストゥス4世の指示で教会をルネサンス様式につくり替えた際に、隣にあるポポロ門（フラミニア門）と合体したデザインに変えた為。ルネサンス様式では、建物同士を連続して配置させるスタイルがよく見られ、これもその代表的なもののひとつです。

麗しのパイプオルガン

個人的にパイプオルガンが大好きなこともあり、建物の中に入って真っ先に目を引いたのが、右手にあるこちらのパイプオルガンです。まるで彫刻作品のような、オルガン×樫の木の彫刻のコラボレーション！樫の木は、当時のローマ教皇（国のトップ）であったアレクサンデル7世のご実家、キージ家の紋章のモチーフ。樫の木が成長して音楽が響きだす情景が、このオルガンで見事に表現されています。

天才ベルニーニの装飾の数々

さて、先ほどのパイプオルガンのデザインを担当したのは、ローマが生んだ天才、ジャン・ロレンツォ・ベル二ーニ（Gian Lorenzo Bernini）です。ローマの有名観光スポットで「素敵！」と思った彫刻は、ほとんど彼の作品なのでは!?というくらいの有名人。ここサンタ・マリア・デル・ポポロ教会にも、彼の晩年の作品がいくつかあり、どれも石で出来ていることを忘れさせるくらいの、柔らかな曲線が見応えのあるものばかりです。

チェラージ礼拝堂

パイプオルガンの反対側（左手）には大きな三枚の絵が飾られたスペースがあります。ここはローマの貴族、チェラージ家の礼拝堂。別名「カラヴァッジォの礼拝堂（Cappella del Caravaggio）」とも呼ばれており、左右にあるカラヴァッジォの名画が有名です。いずれも聖書にまつわるシーンを描いたものですが、リアリスティックなタッチは、カトリック教徒でなくても思わず見とれてしまうこと請け合い。

キージ礼拝堂

教会内にはもうひとつ、有名な礼拝堂があります。それがラファエロ・サンティ(Raffaello Santi)が貴族、キージ家のために手掛けた「キージ礼拝堂（ Cappella Chigi）」。（ちなみにベルニーニの彫刻もこちらに飾られています）。画家としての印象が強いラファエロですが、ここでは建築家としての豊かな才能も、如何なく発揮されています。

サンタ・マリア・デル・ポポロ教会 是非食べてほしい逸品

Guanciale

「グアンチャーレ」は平たく言うとローマでよく食べられている”ベーコン”のこと。豚のほほ肉を塩漬けにして乾燥させたもので、そのまま食べるとかなり塩辛い逸品です。定番はローマ名物カルボナーラにinすること！カリッカリにしたグアンチャーレが入ったカルボナーラは最高ですよ！ローマのレストランは全体的にちょっと味が濃いめなので、現地人気店よりも、日本人に人気のお店に行くと、ちょうどよい塩加減のものがいただけると思います。

サンタ・マリア・デル・ポポロ教会 ワンポイントアドバイス

「教会を彩る巨匠たち」
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会の装飾を手掛けた芸術家は、ご紹介した3名以外にもまだまだたくさんいます。挙げればキリがありませんが、Annibale Carracci (アンニーバレ・カラッチ)の名画「Assunzione della Vergine(聖母被昇天）」はチェラージ礼拝堂の中央を飾る1枚。カラヴァッジォの作品を見る際、必ず一緒に鑑賞できる場所にあるので、是非作風の違いを感じてみて下さい。

サンタ・マリア・デル・ポポロ教会観光での注意点

教会は神聖な場。写真撮影可否はその時々で変わりますので現地でのルールに従いましょう。また広場は遮るものがないので、特に夏場は水分補給をしっかりとしてください！暗くなるとやや治安が悪化します。旅慣れている方でも、明るいウチに訪問を済ませるのが無難です。

まとめ

部屋の1つ1つを詳しくご紹介したいくらい、見所溢れるのサンタ・マリア・デル・ポポロ教会。場所によってはガイコツがあったり、かなり不気味な絵が飾られていたりもするのですが、基本的には、まるで美術館を楽しむかのように、高揚感に満ちたひとときを過ごすことが出来るでしょう。ポポロ（イタリア語で”市民”）のために開かれた美の世界を、ごゆっくりお楽しみください。