地味にデカイ!!フィレンツェのサン・ロレンツォ聖堂

地味にデカイ!!フィレンツェのサン・ロレンツォ聖堂| イタリア観光ガイド

サン・ロレンツォ聖堂に行ってきました!

まばゆいばかりの麗しの都、フィレンツェに似つかわしくない!?無骨な正面口が、逆に観光客を惹きつけてやまない、サン・ロレンツォ聖堂(サン・ロレンツォ教会)。メディチ家ゆかりの地の孤高の魅力を詳しくご紹介します。

サン・ロレンツォ聖堂とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. とにかく珍しい正面口。
  2. フィレンツェ最大!奥行きのある聖堂内部。
  3. メディチ家ゆかりの品がざっくざくな点。

「サン・ロレンツォ聖堂(Basilica di San Lorenzo/バジリカ・ディ・サン・ロレンツォ)」はフィレンツェ中心部にある聖堂。ドゥオーモやサンタ・マリア・ノヴェッラ教会をはじめとする、華やかさ極まる教会たちと比較すると、圧倒的に地味な正面口が、逆に興味をそそります。奥行のある聖堂内部は、フィレンツェの名家、メディチ家ゆかりの品がたっくさん!高台からの遠景もまた、旅の良い思い出となることでしょう。

サン・ロレンツォ聖堂 押さえておくべき魅力とは?

無骨な「外観」

サン・ロレンツォ聖堂の入口は、まるで納屋や倉庫のよう…!上の方にある窓らしきくぼみは固く閉ざされ、下に3つある入り口も他の観光スポットと比べると、かわいそうなくらいこざっぱりしています。実はこれ、建設途中のままだからだそう。財政難等により、何度も中断を余儀なくされた建設は、メディチ家最後の継承者が亡くなる時も、まだなお資金投入が続いていましたが、それでもいまだ完成には至っていません。

ドゥオーモ!?な「メディチ家礼拝堂」

メディチ家最後の継承者、アンナ・マリーア・ルイーザ・デ・メディチをはじめ、メディチ家のそうそうたるメンバーが眠る礼拝堂がサン・ロレンツォ聖堂に付属する「メディチ家礼拝堂(Cappelle medicee/カッペッレ・メディチェー)」です。礼拝堂は2つの建物から構成されており、写真は「君主の礼拝堂(Cappella dei Principi)」と呼ばれる方。この他、サン・ロレンツォ聖堂の付属設備には「ラウレンツィアーナ図書館」もあります。

開放感あふれる「中央祭壇」

外観に比べると、聖堂内はシンプルながらも統一感のある「美」の空間が広がっています。主に手掛けたのは、ドゥオーモも手掛けたイタリアの誇る名建築家「フィリッポ・ブルネレスキ(Filippo Brunelleschi)」。写真は中央祭壇の天井の様子で、ところどころにあるテントウムシのような紋章はメディチ家の紋章です。こちらも、フィレンツェ旅行の際には是非覚えておきたいものの1つ。

ドナテッロ作の「説教壇」

メディチ家一族の多くが眠ることで知られるサン・ロレンツォ聖堂(メディチ家礼拝堂)ですが、ここに眠る大物はメディチ家以外にも及びます。有名なのが芸術家の「ドナテッロ(Donatello)」。彼はメディチ家お抱えのアーティストのひとりで、特に親交の深かったコジモ・デ・メディチは「ドナテッロが亡くなったら、自分の墓の近くに埋葬してほしい」と言ったほど。中央祭壇には、彼が手掛けた美しい説教壇もあります。

高台からの「絶景」

サン・ロレンツォ聖堂は、付属設備も含めるととにかく大きい!ということで、もしフィレンツェのビュースポットに立ち寄る機会があれば、そこからサン・ロレンツォ聖堂を探してみてください。写真はドゥオーモのクーポラ(丸屋根)から見たサン・ロレンツォ聖堂。まるで双子のドゥオーモを見ているかのよう!?メディチ家礼拝堂のクーポラや褐色の無骨な正面口がはっきりと望めます。

サン・ロレンツォ聖堂 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品

Mercato centrale

「中央市場(メルカート・チェントラーレ)」はサン・ロレンツォ聖堂の目と鼻の先にあるフィレンツェの市場。「市場」と聞くと地元の方向けの施設を想像しますが、ここは、いまやどちらかというと観光客向けの施設!日本でいう東京の豊洲市場のような雰囲気で、フードコート感覚で気軽に利用することができます。清潔感もあるのでランチやディナーにもおすすめ☆

サン・ロレンツォ聖堂 ワンポイントアドバイス

「毎年8月10日はサン・ロレンツォのお祝いの日」
毎年8月10日は聖人、サン・ロレンツォ(日:ローマのラウレンティウス)をお祝いする日。ちょうどこの頃、毎年ペルセウス座流星群が見られることもあって、イタリアでは日本の七夕のような感覚で、夜、星をみる習慣があります。最近では天体観測イベントなどを開く都市・団体も出てきました。日本はちょうど夏休みのシーズン。もし、イタリア(フィレンツェ)に旅行する予定のある方はイベントをチェックしてみてください。

サン・ロレンツォ聖堂観光での注意点 押さえておくべき事項3選

サン・ロレンツォ聖堂観光での注意点
  1. イタリア語名もどこかに控えておきましょう。
  2. チケットの種類がいくつかあります。
  3. 館内は「聖堂」「図書館」「礼拝堂(2種)」で構成されています。

サン・ロレンツォ聖堂は日本語で「サン・ロレンツォ教会」と訳されている場合もあります。イタリア語名を控えておくと混乱しなくて◎聖堂内は大きく3つの設備から構成されています。どこをまわるかでチケットが異なるのでご注意ください。

まとめ

見所がありすぎて、どうしても駆け足で観光を進めがちになってしまう、フィレンツェ。1度めの旅行でもし気になった場所があれば、またチャンスを見つけて、会いに行ってみてください。意外にも(!)前回来た時と、ほとんど変わらない景色が出迎えてくれることでしょう。なんてったって、サン・ロレンツォ聖堂が何百年も工事途中なくらいですからね♪

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