めくるめく石の世界。フィレンツェ、貴石博物館

めくるめく石の世界。フィレンツェ、貴石博物館|イタリア観光ガイド

貴石博物館に行ってきました!

フィレンツェの穴場かつ癒しのスポット「貴石博物館(貴石加工博物館)」。宝石やパワーストーン、キラキラしたものが大好きな人には絶対おすすめの素敵な観光スポットをご紹介します。

貴石博物館とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. 市街地にあり徒歩で巡りやすい点。
  2. 貴石に関する理解を深められる点。
  3. フィレンツェの誇る宝物を間近で楽しめる点。

「貴石博物館(Opificio delle Pietre Dure /オピフィーチョ・デッレ・ピエトレ・ドゥーレ)」は、ミケランジェロのダビデ像を所蔵していることで有名な”アカデミア美術館”から100メートルほど歩いた所にある観光スポット。貴石(ピエトレ・ドゥーレ,貴重な石)にまつわる貴重な展示や修復作業所、研究所などが一堂に会した工房(オピフィーチョ)で、日頃、中々お目にかかることの出来ない”貴石の世界”を堪能することが出来ます。

貴石博物館 押さえておくべき魅力とは?

博物館のあるアルファニ通り

「アルファニ通り(Via degli Alfani)」にある貴石博物館。通り一帯は昔から活気のあるエリアで、聖ルイージ・ゴンザーガ(アロイシウス・ゴンザーガ)の住んでいた家(Casa del Canto alla Catena)や、ブルネレスキのロトンダ(旧サンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会付属礼拝堂)といった、名の知れた観光スポットも道中、見学することが出来ます。

石、石、石!がずらりとならぶ展示室

館内はフィレンツェの有名な博物館たちと比べると、非常にこじんまりとした空間ですが、その中には驚くほどたくさんの「石」が飾られています。1588年に整えられた工房に起源を発する貴石博物館。2つの階に渡る見学スペースは、1995年にお色直しをし、さらに豊富なコレクションを間近で楽しめるようになりました(ちなみに写真は2階の石のサンプルなどが展示されているエリアです)。

石のアートに欠かせない道具たち

約700個ともいわれる石のサンプルの前には、18世紀から19世紀頃に使われていた石をカットしたり整えたりするための作業台がずらりと並んでいます。いずれも、すぐ目の前まで行って見学できる点が魅力。これらを使った作品群は下階にずらりと並んでいるので、先に2階を見学してから1階に行ってもより、感動や理解が深まるかもしれません。

Pittura di pietra

こちらはフィレンツェ出身の画家、ジュゼッペ・ゾッキ(Giuseppe Zocchi)の絵をもとに、なんと「石」でつくられた絵画です(作品名:La pittura/絵画)。1775年から1780年にかけて制作されたもの。”ピットゥーラ・ディ・ピエトラ(Pittura di pietra/石で出来た絵)”と呼ばれるジャンルの芸術作品で、館内には、特に完成度の高いものが多く並んでいます。

Vaso con fiori

こちらは館内でよく見かける「花瓶に生けられた花(ヴァーゾ・コン・フィオーリ)」をモチーフとした作品。花瓶に生けられた花をモチーフにした作品群は特にトスカーナ大公であったコジモ2世の奥様、マリーア・マッダレーナ・ダウストリアが好んだモチーフで、彼女の生きた17世紀前半に多く手掛けられ、今もイタリア国内外の美術館に展示されています。

貴石をつかった調度品

館内には1階を中心に、貴石や半貴石を使った調度品もたくさん展示されています。前項でご紹介した”花瓶に生けられた花”は、元々クローゼットのドア部分にあしらわれていたものですが、こちらは完成形のテーブル。青銅、ラピスラズリ、アメジスト、碧玉、メノウ…といった貴石、半貴石がふんだんに盛り込まれており、億単位の価格で取引されるものも少なくありません。

貴石博物館 是非食べてほしい逸品

SimBIOsi

「シンピオシ」は、貴石博物館の前の道を約3分ほど西側に歩いて行った所にあるレストラン。”共生”という意味のイタリア語に由来するレストランで、オーガニックがウリのハイセンスなお店です。味も美味しいですし、とにかく世界観が素晴らしい!木のテーブルや壁に架けられたユニークな絵画、シャンデリア等可愛くて思わず写真に収めたくなってしまうアイテムがたくさんあります。

貴石博物館 ワンポイントアドバイス

「石にまつわるイタリア語」
貴石博物館の中の展示品には案内版が付いていますが、伊・英語のみ。というわけで、ここでは覚えておくと便利な「石」にまつわるイタリア語をいくつかご紹介します。

「貴石(Pietre dure/ピエトレ・ドゥーレ※単数形はPietra dura/ピエトラ・ドゥーラ)」「半貴石(Pietre semipreziose/ピエトレ・セミプレツィオーネ)」「フィレンツェ風貴石モザイク(Commesso fiorentino/コンメッソ・フィオレンティーノ)」

貴石博物館での注意点 押さえておくべき事項3選

貴石博物館での注意点
  1. 月曜から土曜の8時15分から14時迄開いています。
  2. チケット売り場は閉館時刻の30分前に閉まります。
  3. 入場料は4ユーロです。

日祝、および6月24日(フィレンツェのお祝いの日)は休館日となります。また、購入してから5日以内のウフィッツィ美術館のチケットを持っている方は、貴石博物館へも無料で入ることが出来ます。

まとめ

貴石博物館は、街中にあるこじんまりとした博物館ですが、お値段がお手頃!にもかかわらず、かなり充実した内容を誇ることで知られています。周辺には観光スポットやレストラン、ショップなども充実しており、朝早くからオープンしているので、時差ぼけで早く起きてしまった時の、朝イチ用観光スポットとしてもお役立ち◎是非足を運んでみてください。

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