フィレンツェで最も格式高い教会のひとつ、サンタ・トリニータ教会
サンタ・トリニータ教会に行ってきました!
フィレンツェの街の中心部を流れるアルノ川。ここからちょこっとだけ街中へ進んだところに「サンタ・トリニータ教会」はあります。館内は写真撮影不可ですが、目に焼き付けておきたい風景がいっぱい!詳しくご紹介します。
サンタ・トリニータ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- フィレンツェの街中にあって、徒歩で巡りやすい点。
- 無料で傑作を堪能できる点。
- フィレンツェらしい景色が周辺に溢れている点。
「サンタ・トリニータ教会(Basilica di Santa Trinita/バジリカ・ディ・サンタ・トリニータ)」は、フィレンツェの中で最も重要な教会のひとつ。アルノ川近くの美しい広場の中に立つその姿は、一年中フィレンツェらしい風景を私たちに提供してくれています。館内は無料。特にサセッティ礼拝堂(Cappella sassetti)を彩るギルランダイオの壮大なフレスコ画が有名です。
サンタ・トリニータ教会 押さえておくべき魅力とは?
サンタ・トリニータ橋からの道程
サンタ・トリニータ教会へのアプローチの仕方は何通りもありますが、駅や歴史地区から向かう予定の方は、ちょこっと遠回りにはなりますが、ぜひサンタ・トリニータ橋に立ち寄ってから教会へ向かってみてください。サンタ・トリニータ橋はサンタ・トリニータ教会の近くにあることからその名が付いた名橋。元々は13世紀に架けられた橋ですが、16世紀の再建の時は、あのミケランジェロも設計に携わっています。
サンタ・トリニータ広場
教会の前に広がるサンタ・トリニータ広場も、サンタ・トリニータ教会の前にあることから、20世紀前半に、貴族コルシーニ家の指示により現在の名前になりました。中央にそびえる「正義の円柱 (Colonna della Giustizia/コロンナ・デッラ・ジュスティッツィア)」がトレードマーク。教会は円柱とサンタ・トリニータ橋との間にあるので、橋方面から歩いて向かう方は、教会を通り過ぎないようにご注意ください。
均整の取れた立派な外観
外観を手掛けたのは、ベルナルド・ブォンタレンティ(Bernardo Buontalenti)。彼はイタリアではジェラート製造機をつくった人物としても有名で、多彩な偉人のひとりとして知られています。外観の見どころは、木製の扉とその上のレリーフ。レリ―フは教会のテーマである「トリニータ(三位一体,カトリックの教えのひとつ)」をモチーフにしたもので、いずれもジョヴァンニ・バッティスタ・カッチーニ(Giovanni Battista Caccini)によって制作されました。
ゴシック様式の美しい館内
前身となるものは11世紀頃からあったと言われるサンタ・トリニータ教会。随所に残る当時の遺跡も目を見張るものがありますが、やはり13世紀から徐々に拡張さていった、威厳あるゴシック様式の建築美が最も見ごたえがあるように思います。中央祭壇に飾られているの、三位一体にまつわる三連祭壇画。1416年にマリオット・ディ・ナルド(Mariotto di Nardo)が手掛けたものです。(※写真はそれ以前に飾られていたチマブーエの祭壇画です。詳細は後述。)
ギルランダイオの大作
「館内で、これが無料で見られるなんて贅沢!」と思わず感嘆の声をあげてしまいそうになるのが、ドメニコ・ギルランダイオ(Domenico Ghirlandaio)が手掛けた「聖フランチェスコの生涯(Storie di San Francesco)」です。壁と天井をめいっぱい使って描いた大作。宗教画ではありますが、ところどころにシニョリーア広場のランツィの回廊(写真)など、フィレンツェの名所も描かれていて、親しみやすい作品となっております。
サンタ・トリニータ教会 是非食べてほしい逸品
Gelateria Santa Trinita
サンタ・トリニータ橋のたもと(教会の対岸側)にある「ジェラテリア・サンタ・トリニータ」。風光明媚な立地もあいまって、一年中地元っ子や観光客で賑わう人気のジェラート専門店です。毎日11時から24時まで営業しているので、夏は夕食後のデザートにもオススメ!教会の前の道をまーっすぐ3分ほど歩くと到着するので、是非覗いてみてください。
サンタ・トリニータ教会ワンポイントアドバイス
「チマブーエの祭壇画」
教会の魅力の一つとしてご紹介した「祭壇画」。もちろん現在飾ってあるものも大変立派なのですが、写真でご紹介したチマブーエによる祭壇画もとても有名な一枚です。現在はウフィツィ美術館に展示されている「壮厳の聖母(Madonna in Maesta)」。13世紀の終わりに描かれた一枚で、数年前に同テーマで描かれた方は、ルーブル美術館にあります(行く機会があれば是非ご覧になってみてください。2つがそっくりな点に驚かされます)。
サンタ・トリニータ教会観光での注意点
- 館内は写真撮影禁止です。
- 入場無料です。
- 毎日7時から12時、16時から19時迄開いています。
写真撮影禁止はイタリア語で「Vietato fotografare」。絵でルールが表示されていることが多いので、おそらく迷うことはないかと思いますが、迷った時にお役立てください。
まとめ
サンタ・トリニータは、私が来館した2019年は館内は撮影禁止でしたが、過去には撮影が出来た時代もあったようです。いずれにせよ、入館料が発生する施設が非常に多いフィレンツェの中心部で、ギルランダイオ等、イタリアを代表する画家たちの傑作を心ゆくまで楽しめる大変貴重なスポット。周辺の雰囲気もフィレンツェらしさが濃縮されていて最高なので、是非立ち寄ってみてください。
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