ミラノで楽しみたい、ルネサンス文化の傑作。ポルティナーリ礼拝堂
ポルティナーリ礼拝堂に行ってきました!
ポルティナーリ礼拝堂はミラノの中でも長大な歴史を持つ「サンテウストルジョ教会」の中にある礼拝堂です。教会の中で最も有名な場所のひとつ。その理由とは!?魅力をご紹介します。
ポルティナーリ礼拝堂とは?絶対行くべき理由ベスト3
- サンテウストルジョ教会とセットで観光出来る点。
- ミラノにおけるルネサンス文化について学ぶことが出来る点。
- ロンバルディア・
ルネサンス様式の傑作の一つと言われている点。
「ポルティナーリ礼拝堂(Cappella Portinari/カペッラ・ポルティナーリ)」はミラノのサンテウストルジョ教会の中にある礼拝堂(祈りを捧げるための専用の施設)です。イタリアの教会の中には、礼拝堂が教会本体かそれ以上に絢爛豪華な所も多く(例:ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂)ポルティナーリ礼拝堂も、その中の1つといっても過言ではありません。
ポルティナーリ礼拝堂 押さえておくべき魅力とは?
可愛らしい「外観」
ポルティナーリ礼拝堂があるのは、サンテウストルジョ教会の奥。教会自体は344年にオリジナルのものが完成して以降、時代に合わせて何度も姿形を変えてきました。その中で礼拝堂が整えられたのは、1462年から1468年にかけてのこと。礼拝堂の名前の中にある、資産家、ピジェッロ・ポルティナーリ(Pigello Portinari)の指示で建設が進められました。
虹色の「クーポラ」
外から見ても印象的な、ドーム屋根(クーポラ)。ポルティナー礼拝堂の見どころのひとつで、中から見上げると、さらに華やかな雰囲気です。傘の骨組みのように、中央から放射線状に広がる均整の取れたライン。ポルティナー礼拝堂より約50年ほど前につくられた、サン・ロレンツォ聖堂(フィレンツェ)内にある旧聖具室からヒントを得て制作されている為、当時、フィレンツェを中心に花開いたルネサンス文化のエッセンスを、たっぷりと取り込んだ作品となっております。
天井を彩る「絵画たち」
礼拝堂の中のフレスコ画は主にヴィンチェンツォ・フォッパ(Vincenzo Foppa)が手掛けており、いずれも彼の代表作となっております。中でも人気なのが、ドームの下の方に描かれた聖母子の絵。「偽の聖母(Falsa Madonna)」などの異名を持つ本作は、ヴェローナの聖ペトロらがミサで自分たちを誘惑しようとした偽の聖母(悪魔)を退治するシーンが描かれていて、大変ユニークな一枚です。
「Arca di san Pietro martire」
こちらは「ヴェローナの聖ペトロの方舟(アルカ・ディ・サン・ピエトロ・マルティーレ)」。高さ約5メートルもある超巨大彫刻作品で、礼拝堂の真ん中にドーン!と置かれています。ジョヴァンニ・ディ・バルドゥッチョ(Giovanni di Balduccio)が1335年から1339年頃に手掛けた作品。まずはその、圧倒的なスケール感をお楽しみください!
彫刻に施された「模様たち」
眩暈がしそうなほど、細かな彫刻がびっしりと施されたヴェローナの聖ペトロの方舟。13世紀のヴェローナの聖ペトロ(サン・ピエトロ・マルティーレ)の遺骨、そしてオーナーであるピジェッロ・ポルティナーリの遺骨を納めるためにつくられたもので、よく見ると、横たわるヴェローナの聖ペトロの周りで悲しむ人々の様子などが丁寧に彫られていることがわかります。
ポルティナーリ礼拝堂 是非食べてほしい逸品
MACHA Café
「抹茶カフェ」は日本からミラノへ観光に来た方にも是非オススメしたいお店。手頃な値段で緑茶や細巻き、お刺身などが食べられて、店内の雰囲気も良いので、日本食を食べて元気を出したい時、駆け込み寺として重宝します。抹茶チーズケーキや抹茶ラテなどのスイーツも、甘さ控えめで美味しいですよ!市内に複数店舗あるので、機会があったら覗いてみてください。
ポルティナーリ礼拝堂ワンポイントアドバイス
「Rinascimento lombardo」
ロンバルディア・ルネサンス様式(リナッシメント・ロンバルド)の代表作と言われるポルティナーリ礼拝堂。14世紀にフィレンツェを中心に花開いたルネサンス文化は、イタリア全土に浸透した文化ではありませんでしたが、ここミラノでは、フィレンツェやメディチ家にゆかりのあったポルティナーリの影響も相まって、ミラノ(ロンバルディア州)のエッセンスを織り交ぜながら、浸透していきました。
ポルティナーリ礼拝堂観光での注意点
- 入場料は6ユーロです。
- 教会の館内左側の展示室にも同じチケットで入場可能です。
- チケット売り場は教会外、左手にあります。
礼拝堂の入場券で、サンテウストルジョ教会内左手にある有料の展示エリア(Museo della Basilica di Sant’Eustorgio/サンテウストルジョ教会博物館)にも入ることができます。
まとめ
ポルティナーリ礼拝堂は、入場料を払ってでも見る価値アリ!のスポット。「ロンバルディア・ルネサンス様式」「メディチ家」といったワードを耳にすると、なんだか小難しい印象を受けてしまうかもしれませんが、美術や歴史の背景は抜きにして、単純に「ステキ!」と心の底から思える作品が詰まっています。サンテウストルジョ教会に行った折、機会があれば是非立ち寄ってみてください。
この記事へのコメントはありません。