ミラノの歴史の重厚感たっぷり!サンタンブロージョ教会
サンタンブロージョ教会に行ってきました!
訪れるたびに新しい一面に出会える、イタリアいちモードな都市、ミラノ。そんな流行の最先端を行くこの街で、最も古い教会ってどこなの!?なんて思ったことはありませんか?今日は、その疑問にお答えします★
サンタンブロージョ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- ミラノで最も古い教会である点。
- 均整の取れた美しいアーチの外観を楽しめる点。
- ミラノっ子たちの心の故郷に出会える点。
「サンタブロージョ教会(Basilica di Sant’Ambrogio/バジリカ・ディ・サンタンブロージョ)」はミラノで最も古い教会。レンガ基調のアーチの美しい外観が目を引きます。4世紀にミラノの司教(カトリックにおける重要な役職の1つ)を務めた聖アンブロジウスを祀った教会。聖アンブロジウスは当時、カトリックの布教に多大なる貢献をしたことから、ミラノの守護聖人(守り神)として現在でもミラノっ子たちのパワーの源であり続けています。
サンタンブロージョ教会 押さえておくべき魅力とは?
アーチの美しい外観
サンタンブロージョ教会は379年から386年にかけて建てられた教会。その後、1088年から1099年にかけて大きな修復はされていますが、今日まで、限りなくオリジナルに近い形を保ち続けています。教会が建てられた当時、ミラノはちょうどローマ帝国の中で勢いを伸ばしていた頃で、まもなく西ローマ帝国の首都となります。レンガ造りの外壁とアーチの織りなす荘厳な外観から、当時の栄華に思いを馳せてみてください。
2つの鐘楼
サンタブロージョ教会を正面から見ると、両サイドに美しい鐘楼があることに気付きます。2つはそれぞれ違う時代に建てられたもので、具体的には、9世紀に建てられた「修道士のための鐘楼(Campanile dei monaci/写真右)」と1128年に建てられた「司祭のための鐘楼(Campanile dei canonici/写真左)」です。2つの鐘楼の趣の違いにも是非注目してみて下さい。
館内のモザイク画
教会の中に入ると、さらに、興味深い宝物たちが、次々と私たちを出迎えてくれます。中でも興味深かったのが、天井に描かれたモザイク画たち。中央祭壇の後ろにも華やかなモザイク画がありましたが、祭壇横にある「サン・ヴィットーレ・イン・チェル・ドーロ礼拝堂(Sacello di San Vittore in ciel d’oro)」のモザイク画は、チェル・ドーロ(黄金の空)をモザイク画で表現したなんともゴージャスな世界観。何百年経っても衰えない輝きに心を奪われました。
初期のキリスト教時代のおもかげ
今でこそ国民のほとんどがカトリック教徒のイタリアですが、サンタンブロージョ教会が建てられた頃は、まだまだ過渡期。少し前まではカトリックは弾圧の対象となっていたほどでした。ということで、教会内に飾られた宝物の随所から、初期のキリスト教時代の面影を見て取ることが出来ます。とりわけ多くの人の関心を集めていたのが説教壇の下にある石の棺。聖書にまつわるシーンが彫られているのですが、その表現方法が中近世などとはまるで異なる点が興味深いです。
Cripta
教会は半地下エリアもあり「クリプタ」といういわゆる”地下聖堂”になっています。ここで見るべきは、聖アンブロジウス、そして聖アンブロジウスが存命中にミラノの守護聖人として崇められていた、聖ジェルヴァジオ(Gervasio)と聖プロタジオ(Protasio)の遺骸です。若干生々しい上に、暗い地下にあるので、(私は苦手でしたが)もし抵抗がなければ、是非観に行ってみてください。
サンタンブロージョ教会 是非食べてほしい逸品
Risotto alla milanese
「リゾット・アッラ・ミラネーゼ」はいわゆる「ミラノ風リゾット」のこと。サフランで色づけられたシンプルレシピなのですが、お店で食べると家では真似できない豊かな味わいが楽しめます。サフラン味のリゾットがどうして「ミラノ風」になったかということには諸説アリ。ですが、最もチャーミングなものが、サフランというあだ名の男性が、意中の女性にサフラン色のリゾットを振る舞ってそっと想いを告げたというもの。是非、甘酸っぱいエピソードとともにお料理をお楽しみください。
サンタンブロージョ教会ワンポイントアドバイス
「ミラノの街で見つける聖アンブロジウス」
ミラノの街の守り神である聖アンブロジウス。サンタンブロージョ教会の中ではもちろんのこと、ミラノの他の有名観光スポットでも、彼の姿を見ることができます。有名なものの一つが、スフォルツェスコ城。正面口の真上に大きな聖アンブロジウスの彫刻があるので、是非観光で立ち寄った際は忘れず写真におさめてください。
サンタンブロージョ教会観光での注意点
- 教会内は無料、礼拝堂は有料です。
- 12時から14時30分はお昼休みです。
- 日曜日は15時~17時のみ入場可能です。
サン・ヴィットーレ・イン・チェル・ドーロ礼拝堂は2ユーロ、教会内は無料で見学できます。平日の昼休み、日曜午前の見学不可時間とうまく相談しながら、観光ルートを検討しましょう。
まとめ
普段カトリック文化に馴染みのある方は、サンタブロージョ教会では、初期のカトリックの現在との解釈の違いに興味をそそられることでしょう。一方、(私のような)普段ほとんどカトリック文化に触れる機会のない方でも大丈夫!アーチの織りなす素敵な建物は、それだけで旅情を高めてくれます。ドゥオーモからも歩いて20分ほどでアクセス可能。是非足を延ばしてみてください。
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