幽霊が出る?!ピエモンテ州モンカリエーリのロッタ城
ロッタ城に行ってきました!
ピエモンテ州の州都、トリノのお隣にある街、モンカリエーリ。街一番の観光スポット「モンカリエーリ城」の影で?!根強い人気を誇るのが郊外にある「ロッタ城」なんです。
ロッタ城とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 郊外に立つお城の美しい佇まいを堪能できる点。
- ドライブでの小休憩にもってこいな点。
- 幽霊が出る⁉いわくつきのお城である点。
「ロッタ城(Castello della Rotta/カステッロ・デッラ・ロッタ)」は、ピエモンテ州の州都、トリノのお隣の街、モンカリエーリの郊外に立つお城。地元トリノっ子やイタリア人たちの間では「幽霊が出るお城」として知られており、テレビや雑誌、ネットニュースなどでも時々話題になるほど。日本のニュースで紹介されたこともあるんですよ!
ロッタ城 押さえておくべき魅力とは?
お城の周辺にある、名前の由来となったスポットたち
モンカリエーリ(Moncalieri)の街の中心部(写真は中心部に立つ”モンカリエーリ城”)から4キロほど離れた所に建てられた「ロッタ城」。”ロッタ”という名前の由来は諸説あり、昔の灌漑用水路の呼び名(Rotha)に由来するという説や、近くの土地を、争いを通じて壊した(イタリア語で”壊した”は”Rotta”)ことに由来するという説などが有力視されています。
入口上にあしらわれた立派な紋章
こちらはロッタ城の入口に掲げられた政治家ジョルジョ・ディ・ヴァルペルガ(Giorgio di Valperga)のご実家、ヴァルペルガ家の紋章です。紋章があしらわれたレリーフは1446年から1447年にかけて設置されたもので、ヴァルペルガ家(ヴァルペルガ・ディ・マシノ家/Valperga di Masino)の人々は、その後16世紀までこのお屋敷に住み続けました。
お城建設のきっかけとなった”バンナ急流”
ロッタ城は、元々は4世紀頃この地にあった要塞に起源を持つと言われています。要塞は、ロッタ城のふもとを流れるバンナ急流(Torrente Banna/トッレンテ・バンナ) に架かる橋を守る為につくられたそう。バンナ急流は、いまでは”急流”…というより”小川”のような、のどかな場所になってしまいましたが、時間が許す限り、周辺の散策も一緒に楽しんでみてください!
テンプル騎士団たちの集う場所
要塞だったロッタ城は、1196年、アルドゥイーノ・ディ・ヴァルペルガ(Arduino di Valperga)司教(カトリックにおける最上位聖職者)の指示で、テンプル騎士団(修道士たちによって結成された軍事団体)たちの拠点として使われるようになりました。テンプル騎士団といえば、世界三大騎士団のひとつ。彼らはモンカリエーリの街全体の軍事も司るようになったため、先述のバンナ急流に架かる橋なども彼らの管轄となりました。
要塞兼、お屋敷への変遷
15世紀に入り、ヴァルペルガ家の住まいとして使われるようになったロッタ城。先述の紋章の下に刻まれた碑文には1452年には、この地がヴァルペルガ家と、聖ヨハネ騎士団(のちのマルタ騎士団,この頃にはテンプル騎士団にまつわる記述は無くなっています)の管轄になっていることが記されています(城はその後17世紀に入り、トリノ出身の王家、サヴォイア家に引き継がれることになります)。
ロッタ城 是非食べてほしい逸品
Amaretti morbidi
「アマレッティ・モルビディ」は、柔らかい(モルビディ)アマレッティのこと。”アマレッティ(1つの場合はアマレット)”は、イタリア全土で親しまれているメレンゲを焼いたお菓子(マカロンに少し似ています)で、地方によって固さが異なる点が興味深いです。ピエモンテでは(一般的なものも売られていますが)材料の卵白とアーモンドプードルの割合を変えて柔らかめに仕上げたアマレッティが売られています。スーパーなどでも手に入るので、気になる方はチェックしてみてください。
ロッタ城ワンポイントアドバイス
「ロッタ城にまつわる幽霊伝説」
「幽霊が出る!」と噂のロッタ城。サヴォイア家が所有権を放棄した後、長らく空き家となっていたことや、お城の位置が霊が出やすい方角にある…といったオカルト的な見解から、噂がどんどん広がっていったものなのですが、例えば地元では”テンプル騎士団の幽霊が、入口のレリーフの所に現れる””6月12日から13日の夜にかけて、亡くなった聖職者たちの行列が現れる”といった言い伝えがあります。
ロッタ城での注意点
- 外観のみ見学可能です。
- 見学(外観)は24時間365日無料で行うことが出来ます。
- 基本的には車での来訪をオススメします。
ロッタ城は現在個人の方が所有しているため、館内に入ることはできません。徒歩10分ほどの所にバス停(La Rotta)はありますが、本数も少ない為、基本的には車(レンタカー,タクシー)でのご来館をオススメします。
まとめ
実は日本人と同じかそれ以上にオカルト好きなイタリア人。心霊スポットはどこの街にもたくさんあり、「幽霊を見た!」なんて話は、おしゃべりの話題のひとつとしてしょっちゅう出てきます。姿形は全く違えど、お化けの話で盛り上がっているイタリア人たちをみると、どこか親近感が沸くもの…。ドライブ等でお近くにいらっしゃる機会があれば、是非立ち寄ってみてください。
この記事へのコメントはありません。