ムラーノ島。ヴェネツィア、サンティ・マリア・エ・ドナート教会
サンティ・マリア・エ・ドナート教会に行ってきました!
ヴェネツィアの離島、ムラーノ島で最も重要な教会である、サンティ・マリア・エ・ドナート教会(サンティ・マリア・エ・ドナート聖堂)。街の中心部にある荘厳な建物の秘密に迫ります。
サンティ・マリア・エ・ドナート教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- ムラーノ島で最も重要な教会を見学できる点。
- ビザンティン様式の建築美を堪能できる点。
- 建物の中も外も広々としていて開放感がある点。
「サンティ・マリア・エ・ドナート教会(キエーザ・ディ・サン・ドナート/Basilica dei Santi Maria e Donato)」は、ヴェネツィアの離島、ムラーノ島で最も重要な教会。いわゆる「ムラーノ島のドゥオーモ(Duomo di Murano)」に当たる建物です。聖母マリアとアレッツォの聖ドナート(サン・ドナート)に捧げられた教会は、街のシンボル的存在。ムラーノ島に来たからには、見ずに帰るワケにはいきません。
サンティ・マリア・エ・ドナート教会 押さえておくべき魅力とは?
サン・ドナート広場に建つ姿
サン・ドナート広場(Campo San Donato)に立つ、サンティ・マリア・エ・ドナート教会。ガイドブックなどで事前に建物の写真を見て、華やかな姿を想像して現地まで行かれた方は、ファサード(正面口)を見て、思わず面食らってしまったのではないでしょうか?実は、サンティ・マリア・エ・ドナート教会は、背中は超華やか!だけど、正面は超質素なんです。このギャップが見どころ。
デコラティブな後ろ姿
広場の反対側、運河沿いから教会を見ると、ご覧のような雅な姿を目にすることが出来ます。こちらは教会の後ろ姿。落ち着いた正面口×華やかな後ろ姿は、当時栄華を極めていた都市、ラヴェンナで流行していた建築様式を踏襲しており、例えばサン・ヴィターレ聖堂(Basilica di San Vitale/ラヴェンナ)などと比較してみると、よく似た点が多数みられることに驚かされます。
ビザンティン様式の教会
7世紀頃に起源を持ち、12世紀頃、現在の姿に整えられた、なんとも長い歴史を有するサンティ・マリア・エ・ドナート教会。館内も外観同様ラヴェンナでよく見られる建築様式、「ビザンティン様式」(ビザンティン帝国(東ローマ帝国)時代に成熟した建築様式)がふんだんに取り入れられつくりになっていて、イタリア旅行でよく見る教会の姿と、ちょっとだけ違ったエッセンスを感じることが出来ます。
愛らしい床のタイル
教会の足元をよく見ると、可愛らしいタイルが敷き詰められていることに気付きます。こちらは大理石と色とりどりのガラスでつくられたモザイク。古いものは教会が現在の姿に整えられた1140年頃につくられており、それぞれ趣向を凝らしたデザインが施されています(写真は孔雀のモチーフ。当時孔雀は、神の使いや不老不死の象徴として、崇められていました)。
館内で最も見ごたえのある聖母マリア
館内で最も見ごたえのあるモザイクは、中央祭壇後ろ上部(アプス)にある聖母マリアのモザイクです。12世紀につくられたヴェネツィア全体の中でも大変貴重なもの。同じくヴェネツィアの離島であるトルチェッロ島にあるサンタ・マリア・アッスンタ聖堂(Basilica di Santa Maria Assunta)のアプスにあるモザイクとそっくりなことでも知られています。
サンティ・マリア・エ・ドナート教会 是非食べてほしい逸品
Murano gelateria artigianale
「ムラーノ・ジェラテリア・アルティジャナーレ」は、教会から歩いて5分ほどの所にあるジェラートやさん。ヴェネツィア本島などに比べてジェラートやさんの少ないムラーノ島内で貴重な存在です。メニュー表には英語も併記されているので、イタリア語に明るくない方もスムーズに注文できるはず。お店も綺麗で清潔感たっぷりなので入りやすいです。
サンティ・マリア・エ・ドナート教会ワンポイントアドバイス
「ラヴェンナとは」
エミリア=ロマーニャ州の都市ラヴェンナ。ヴェネツィアから南に150キロほど進んだところにある都市で、古代ローマ時代から中世にかけて、ローマの次といっても過言ではないほど、栄華を極めた都市でした(その後、1440年にヴェネツィアの領土に併合されます)。初期のキリスト教建築を見るにはもってこいの場所。興味がある方は是非チェックしてみてください。
サンティ・マリア・エ・ドナート教会での注意点
- 月曜から土曜は9時から12時、15時半から19時迄開いています。
- 日曜・祝日は午後の部のみ(15時半から19時迄)開いています。
- 入場無料です。
水上バスの最寄りの停留所は「Museo(ムゼオ)」。そこから徒歩約3分で教会に到着します。毎日お昼に長い休み時間があるため、館内までしっかりと巡りたい方は来館時間にご注意ください。
まとめ
現代を生きる私たちが見ても、思わず吸い込まれてしまうほどの魅力に満ちた12世紀のモザイク画。気の遠くなるような作業を経て完成した宝物は、カトリック教徒でなくとも胸に刺さるものがあります。ムラーノ島で最も有名な観光スポットのひとつ。ヴェネツィア本島に比べ建物が低く、青い空と運河からやって来る風を、身体いっぱい取り込める素敵な場所ですので、是非足を運んでみてください。
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