祈りの場。ヴェネツィア、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂

祈りの場。ヴェネツィア、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂|イタリア観光ガイド

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂 に行ってきました!

ヴェネツィアのサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂。名前は知らなくとも、写真を見たら「あ、これか!」なんて思う方が、多いのではないでしょうか?現代にも通じるヴェネツィア人の祈りの空間を、詳しくご紹介します。

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂 とは?絶対行くべき理由

おすすめのポイント
  1. ヴェネツィアらしい風景が見られる点。
  2. 宗教を越えた、祈りの空間である点。
  3. イタリアきっての有名画家の作品を鑑賞できる点。

「サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂(Basilica di Santa Maria della Salute)」は日本語にすると「救済の聖母マリア聖堂」の意。「救済」というのは、当時イタリアを大混乱に巻き込んだ流行病、ペストからの救済を意味しています。宗教を越えた、人々の平和な世の中へ向けての祈りの場は、私たち日本人の心にも深く刺さることでしょう。聖堂内を飾る名画たちも必見です。

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂 押さえておくべき魅力とは?

運河越しの聖堂

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂は、ヴェネツィア駅のあるエリアと運河(カナル・グランデ)を挟んで向かい側にあります。ゆえに、基本的には対岸に行くため、水上バスへの乗船はマスト!「水上バス」という、ヴェネツィアらしい交通手段にテンションがあがるのはもちろん、乗船中、ゆっくりとサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂が近づいて来るさまは、多くの人が感嘆のため息をつく美しさです。

細かすぎるほど細かな装飾

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂に近付くにつれ「外に置いておくなんてモッタイナイ!」思わずそんなことを口走ってしまいそうなほど、美しい彫刻類が外壁にびっしり飾られていることが見て取れます。施された彫刻たちは、なんと約100体はあるのだそう。これらは時の有名彫刻家、トンマーゾ・リュー(Tommaso Rues)らを中心に制作されました。

よく見ると八角形の聖堂

丸屋根(クーポラ)が印象的なせいか、一見円形に見えるサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂。実は八角形をしていて、そのことは、屋内から天井を見上げると、さらによくわかります。「八角形」は聖母マリアのシンボルである八角星に由来するもの。日本でも「8」は縁起の良い数字ですが、カトリックにおいても8は救済や希望のシンボルとして、しばしば教会等に取り入れられます。

明日への祈りが詰まった主祭壇

聖母マリアへ向けた明日への祈りは、祭壇のモチーフにもよく表れています。主祭壇の上にあしらわれた彫刻には、ちょっとした物語が…。真ん中にいるのは聖母マリアとイエスさま。写真左側の女性が、聖母マリアにペストが終焉するよう懇願し、右側ではペストが追い払われ、無くなるさまが表現されています。国や、時代を超えて、心の奥底に訴えかけてくるようなテーマ。思わず心が震える作品です。

聖具室にある名画たち

絵画ファンの方にとって見逃せないのが、聖具室(聖堂にまつわる備品などが置いてある部屋)にあるティントレットやティツィアーノといった、著名な画家たちの作品です。写真はティントレットの「カナの結婚(Le nozze di Cana/レ・ノッツェ・ディ・カナ)」。イエス・キリストの最初の奇跡と言われている出来事で、聖書の内容はわからなくとも、暗闇に射す一筋の希望の光の中にパワーを感じる絵となっております。

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂 是非食べてほしい逸品

Gelato di Natura

「ジェラート・ディ・ナトゥーラ」は1982年にヴェネツィアで産声をあげたジェラート店。いまやイタリア以外の国へも進出するほどの勢いをみせています。種類豊富なジェラートにはフレーバー名が書かれたポップに英語名が添えられているので、イタリア語に明るくない方でも注文しやすいハズ。盛り付け方もとってもかわいいので、SNS好きのイタリア女子たちの受けも抜群デス★

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂 ワンポイントアドバイス

「Festa della Madonna della Salute」
「フェスタ・デッラ・マッドンナ・デッラ・サルーテ」は毎年11月21日に行われる祝賀行事。聖堂が出来た当初から行われている、とても歴史の長いものです。当日は聖母マリアに健康(伊:サルーテ)への祈りを捧げるべく、多くの人がサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂に殺到!さながら初詣のよう!?沿道にもリンゴ飴や揚げ菓子などの出店がでて、日本の縁日を彷彿とさせます。

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂 観光での注意点 3選

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂での注意点
  1. 聖具室のみ、入場料は4ユーロです。
  2. お昼休憩時間にご注意。
  3. 水上バスの最寄り駅はサルーテ駅です

聖具室(Sacrestia/サクレスティア)は有料。また、毎日12~15時のお昼休憩がある点もご留意ください。水上バスを利用する方はSalute(サルーテ)駅が最寄りです。

まとめ

有名観光スポットが密集するヴェネツィア。その中でサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂は、ヴェネツィアのポストカードやガイドブックにひっぱりだこの、ヴェネツィアのシンボル的存在です。11月21日のお祭りはとにかくごった返しますが、2月に行われるカーニバルとはまた違った、ローカルな雰囲気が素敵。是非、足を延ばしてみてください。

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