カプリ島で最も長い歴史を誇る。サン・ジャコモ修道院
サン・ジャコモ修道院に行ってきました!
ナポリ近郊の離島「カプリ島」。青の洞窟で世界的に有名なこの場所で、14世紀から街を見守り続ける「サン・ジャコモ修道院」はカプリ島の歴史を紐解くことのできる、素敵な場所です。
サン・ジャコモ修道院とは?絶対行くべき理由ベスト3
- カプリ島で最も古い修道院である点。
- 街の中心部から徒歩5分でアクセスできる点。
- 修道院と美術館をセットで楽しむことが出来る点。
「サン・ジャコモ修道院(Certosa di San Giacomo/チェルトーザ・ディ・サン・ジャコモ)」は、青の洞窟で有名な、カンパニア州の離島、カプリ島にある最も長い歴史を持つカルトジオ会(カトリックの修道会のウチの1つ)の修道院です。カプリ島の中心部(カプリエリア)から歩いて5分程で楽々アクセス出来るので、荒天時や、帰りの船を待つ間のスキマ時間の観光スポットとしても最適。
サン・ジャコモ修道院 押さえておくべき魅力とは?
美しい回廊
カプリ島で最も古い修道院である、サン・ジャコモ修道院。オリジナルのものが建設されたのは、なんと1371年にまで遡ります。こちらは、ドイツ人の歴史研究家、フェルディナンド・グレゴロヴィウス (Ferdinand Gregorovius)に「まるでロマンチックなラビリンス(迷宮)のようだ」と評された美しい回廊(16世紀に追加されました)。まずはゆっくりとその姿をお楽しみください。
入口上の、壮大な作品
修道院の入口を抜けたら、すかさず後ろにご注目。入口上に壮大な戦いのシーンが描かれた大作をご覧いただくことが出来ます。これは、1699年に描かれたフレスコ画。844年に起こったクラビホの戦いの際、白馬に乗ったゼベダイの子ヤコブ(イエスさまの十二人の弟子のウチの一人)が登場し、イスラム軍たちから勝利を勝ち取ったというカトリックの伝説をモチーフにしたもので、宗教画の中でも特に人気のあるモチーフとなっております。
修道院の中にひそむ、教会
館内には修道院のシンボルであるゼベダイの子ヤコブ(サン・ジャコモ)に捧げられた教会もあります。ジャコモ・アルクッチ(Giacomo Arcucci)伯爵の指示で建設がスタートした修道院(伯爵の名前の由来となった聖人にちなんで、本教会はゼベダイの子ヤコブに捧げられています)。第二次世界大戦の影響で傷んだ箇所があるものの、今日でも17世紀終わりから18世紀にかけて描かれた美しいフレスコ画を楽しむことができます。
扉上の貴重なフレスコ画
教会への入口扉上では、貴重な修道院建設当時の作品を楽しむことができます。おそらくニコロ・ディ・トンマーゾ(Niccolò di Tommaso)が手掛けたと言われる14世紀のフレスコ画。ゼベダイの子ヤコブ、カルトジオ会の創設者であるケルンのブルーノの、2人の聖人に挟まれ、威厳ある表情の、聖母マリアとイエスさまの姿が見られます。
ドイツ人画家の美術館
修道院の一部は、カプリ島で亡くなったドイツ人画家、カール・ヴィルヘルム・ディーフェンバッハ(Karl Wilhelm Diefenbach)のコレクションを集めた美術館となっております。美術館は1975年に開館。カール・ヴィルヘルム・ディーフェンバッハは、イタリアで大変人気のある画家の一人で、2018年には彼の生涯をモチーフにした映画「Capri-Revolution(カプリ島のレボリューション)」も制作され、ヴェネツィア国際映画祭にて上映されました。
サン・ジャコモ修道院 是非食べてほしい逸品
Merluzzo
「メルルッツォ」は魚のタラ(鱈)のこと。イタリアでも全土的に食べられていて、カプリ島のレストランメニューでもよく登場します。高たんぱく低カロリーなので、ダイエット本などで紹介されることもしばしば。また夏の暑い日もさっぱりと頂けるので、夏バテメニューとしてもよく紹介されます。旅行中、症状が気になる方は、取り入れてみてはいかがでしょうか。
サン・ジャコモ修道院ワンポイントアドバイス
「実は種類豊富な”修道院”にまつわるイタリア語」
日本語では一口に「修道院」と呼んでいますが、イタリア語では修道院は「Abbazia」「Convento」「Monastero」といった様々な呼び方があります。サン・ジャコモ修道院のイタリア語訳の中に登場する「チェルトーザ (Certosa)」は、カルトジオ会の修道院を指す言葉。ケルンのブルーノが11世紀に創設した歴史ある修道会の一つです。
サン・ジャコモ修道院観光での注意点
- 入場料は4ユーロです。
- チケット売り場は閉館時刻の30分前で閉まります。
- 四半期ごとに開館時間が異なります。
修道院は、1月から3月は10時から14時迄、4月から6月と10月から12月はは10時から16時迄、7月から9月は10時から18時迄開いています。月曜日はお休みですのでご注意ください。
まとめ
「カプリ島旅行」というと、どうしても青の洞窟に入れる可能性の高い夏場の観光を予定する方が多いと思います。しかし、意外とオフシーズンの観光もアリ。島内のホテルが多少リーズナブルになるので、1泊すれば島の中をくまなく散策することが出来ますよ!ホリデーシーズンは、イルミネーションを見ることも出来るのでとてもロマンチック。是非、サン・ジャコモ修道院などの史跡巡りと合わせて、四季折々のカプリ島の表情の変化をお楽しみください。
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