路地に咲く花園。ナポリ、サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ教会
サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ教会に行ってきました!
ナポリの中心部にある「サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ教会」。細道に面した外観は一瞬入るのを躊躇ってしまうかもしれませんが、誰でも見学オッケー!ローカルな魅力が濃縮された素敵な空間へご案内します。
サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ教会とは?絶対行くべき理由
- ナポリ中心部にあるため、アクセスしやすい点。
- ナポリを代表するバロック様式の教会である点。
- 想像以上に奥行きが広く、様々な宝物を拝見出来る点。
「サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ教会(Chiesa dei Santi Filippo e Giacomo/キエーザ・デイ・サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ)」は、ナポリの街の中心部にある教会。他の観光スポットとセットで巡りやすく、周辺には美味しいレストランやお土産物店なども揃っています。ローカルな雰囲気満点の細道に面した正面口を抜けると、フロア一体に美しいカトリックの世界が広がっています。
サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ教会 押さえておくべき魅力とは?
Via San Biagio Dei Librai
「サン・ビアジョ・デイ・リブライ通り(ヴィア・サン・ビアジョ・デイ・リブライ)」に面したファサード(正面口)。ちょっと薄暗い小路なのですが、イタリアでは誰もが知る哲学者、ジャンバッティスタ・ヴィーコ(Giambattista Vico)生誕の地として知られています。道しるべは教会のすぐ隣にある美しい模様が特長の「ディオメーデ・カラーファ宮殿(Palazzo Diomede Carafa)」。ご覧のような黄×グレーのタイルのような外観が目印です。
パステルカラーの入口
淡い黄色が可愛らしいファサード。入り口にはジュゼッペ・サンマルティーノ(Giuseppe Sanmartino)が手掛けた教会のシンボル、聖フィリポ(フィリッポ,写真右)と、アルファイの子ヤコブ(ジャコモ,写真左)の彫像があしらわれています。最後の晩餐でもお馴染みのイエスさまの十二使徒の2人。是非、この機会にどのような姿をしているのか、特徴を押さえておきましょう。
圧巻の天井画
サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ教会の設立は1593年ですが、18世紀に大きな改修工事が行われています。館内に入るとまず眼前に飛び込んで来るのが絢爛豪華な天井画。ヤコポ・チェスターロ(Jacopo Cestaro)によって1759年に制作されたもので、聖母被昇天(聖母マリアが天に上げられた場面を表した宗教画)及び、聖フィリポとアルファイの子ヤコブにまつわる物語が描かれています。
開放感溢れる館内
1738年以降、教会全体の改修にあたったのは、建築家のジェンナーロ・パパ(Gennaro Papa)。ご覧の通り、天井が高く、光がたくさん降り注ぐバロック様式の教会へと生まれ変わりました。天井画の先には洗練されたクーポラ(ドーム屋根)。その下には、三枚の大きな絵画で彩られた中央祭壇があります…が!この中央祭壇にはちょっとした秘密が。詳しくは次項でご紹介します。
隠れスポット、聖具室
こちらは聖具室(Sacrestia/サクレスティア)と呼ばれる、ミサなどで使う大切なものを保管しておく為の部屋。ここに置かれたテーブルのようなものは、なんと、1757年以前まで使っていた、かつての祭壇なのです。マルコ・アントニオ・ティバルディ(Marco Antonio Tibaldi)の作品。残念ながら1980年代に盗難被害に遭った為、現在聖具室にて大切に保管されています。
サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ教会 是非食べてほしい逸品
La Figlia Del Presidente
ナポリっ子、イタリアのピザフリークだったら、このテーブルマットの女性をイラスト見ただけで、どのお店か当てられるかも!?超人気ピザ専門店の「ラ・フィーリア・デル・プレジデンテ」は、女性同士のお客様も多いので女子旅でも利用しやすいと思います。お店は教会から歩いて約300メートル。一般的なピザも美味しいですし、揚げピザ(Pizza fritta)も絶品ですよ!
サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ教会ワンポイントアドバイス
「近郊の街、ソレントにも同名の教会があります」
ナポリと同じカンパニア州にあり、ナポリとセットで観光される方も多い都市ソレント。両都市はちょうど車で1時間ほどの距離なのですが、ソレントにも全く同じ名前の教会があります。唯一の救い?は実は和訳が同じなだけで、伊語では「Cattedrale dei Santi Filippo e Giacomo」という点。ソレントの方は正式には大聖堂(Cattedrale/カテドラーレ)となります。
サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ教会観光での注意点
- 月曜から金曜は、8時半から11時半、17時から18時半迄開いています。
- 日曜は9時から12時迄開いています。
- 入場無料です。
私が見学した時は上記の開館時間でしたが、2021年の案内では土日のみの開館になっていました。観光客などの状況によって今後も変化する可能性がありますので、ご注意ください。
まとめ
サンティ・フィリッポ・エ・ジャコモ教会のような、ガイドブックであまり紹介されていないローカルの教会は、入って良いものか躊躇うこともあるハズ。しかし観光都市であれば、たいてい入口に開館時間などが書かれているので(数字なのでイタリア語がわからなくとも読み取れると思います)、中を覗いてみて問題なさそうであれば、是非見学してみてください。
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