丘のふもとの聖堂に歴史あり！ローマ、サンタ・アナスタシア聖堂

2021.02.19ラツィオ州

サンタ・アナスタシア聖堂に行ってきました！

サンタ・アナスタシア聖堂（サンタ・アナスタシア教会）はローマにある7つの丘のうちのひとつ、パラティーノの丘の辺りにある聖堂。荘厳な聖堂の魅力をたっぷりとご紹介します。

サンタ・アナスタシア聖堂とは？絶対行くべき理由ベスト３

おすすめのポイント

チルコ・マッシモや真実の口とセットで観光しやすい点。
開館時間が長く、訪問しやすい点。
4世紀に起源をもつ、歴史ある聖堂である点。

4世紀にチルコ・マッシモ（紀元前につくられた、馬車競技用の巨大施設）の外側に建設された建物に起源を発する「サンタ・アナスタシア聖堂（Basilica di Sant’Anastasia al Palatino/バジリカ・ディ・サンタ・アナスタシア・アル・パラティーノ）」。週末は24時間開放されている為、ローマ旅行の折に立ち寄りやすい点も魅力です。

サンタ・アナスタシア聖堂押さえておくべき魅力とは？

鐘が2つある「外観」

サンタ・アナスタシア聖堂の前身となる建物が建設されたのは4世紀。その後、増改築が繰り返され、現在私たちが見ることの出来る姿は、1656年にルイージ・アリグッチ(Luigi Arrigucci)が整えたものを基調としています。サンタ・アナスタシア広場（Piazza di Sant’Anastasia）に面した聖堂はてっぺんについた2つの鐘楼が目印！開けた場所にある為、すぐに見つかると思います。

古代ローマ時代から受け継がれる「円柱」

館内に入ると左右に6本ずつ並ぶオーラ満点の円柱が目を引きます。これらは古代ローマ時代、神殿に使われていたものを、カルロ・ジマック（Carlo Gimach）が1721年から1722年にかけて綺麗にお色直ししたもの。柱の上に広がる天井画の青色とのコントラストが絶妙で、館内全体がさらに華やいでみえます。天井画の中心には聖堂のシンボル、大アナスタシア（サンタ・アナスタシア）もいるのでお見逃しなく。

中央祭壇に向けた華やかな「風景」

中央祭壇の方に目を向けると天井画の中心当たりに大アナスタシアの姿が見えてきます。中央祭壇前まで進むと、祭壇の下にも大アナスタシアの彫刻が。こちらはローマの有名彫刻家、エルコレ・フェッラータ（Ercole Ferrata）によるもので、同じくローマ市内のサン・フランチェスコ・ア・リーパ教会にあるベルニーニの作品「祝福されたルドヴィカ・アルベルトーニ（Beata Ludovica Albertoni）」から多くの影響を受けています。どちらも傑作なので必見！

セットで楽しめる観光スポット1「真実の口」

サンタ・アナスタシア聖堂のある場所はローマ・テルミニ駅（日本でいう東京駅のような駅）からは3キロ弱ありますが、周辺には誰もが知ってる観光スポットが2つあります。1つめは「真実の口」。サンタ・アナスタシア聖堂から歩いて2～3分のところにあるので、セットで立ち寄ってみてください。聖堂の方が早く開くので、見学後、朝イチで真実の口の列に並ぶのもオススメです。

セットで楽しめる観光スポット2「チルコ・マッシモ」

チルコ・マッシモは古代ローマ時代の競技場。その名の通りマッシモ（最大の）なチルコ（円形）の形をしていて「ローマの中心部にこれだけの広い土地があったのか！」といつ行ってもびっくりさせられます。約600メートル×約140メートルの敷地は、今日では屋外でのイベント会場としても使われることが多く、週末に遊びにいくとタイミングよく興味深い催し物に参加できるかもしれません！

サンタ・アナスタシア聖堂是非食べてほしい逸品

Fettuccine Alfredo

「フェットゥチーネ・アルフレード」はローマのレストラン「アルフレード」で考案されたことからその名が付いたメニュー。来店したアメリカ人向けに提供したところ、人気メニューとなりました。バター、卵、チーズの風味豊かなクリームソースパスタで考案店も未だ健在です。19ユーロで食べられますので気になる方は、是非足を運んでみてください。

サンタ・アナスタシア聖堂ワンポイントアドバイス

「大アナスタシアとは」
サンタ・アナスタシア聖堂のシンボル、大アナスタシア。他にもたくさんいる”アナスタシア”という名前の聖人たちと区別する為に日本では「大」アナスタシア、または「シルミウムの」アナスタシアなどと呼ばれています。4世紀にシルミウム（現在のセルビア）で生まれ、12月25日に殉教した彼女。教会によってはクリスマスはイエスさまとともに大アナスタシアにも祈りを捧げます。

サンタ・アナスタシア聖堂観光での注意点

月曜から木曜は7時から24時迄開いています。
ミサの時間は見学をお控えください。
周辺は高い建物が少ないので、夏は熱中症等にご注意ください。

金曜日の7時から日曜日の24時迄は通しで開いていますので、週末にローマ滞在予定の方は見学に特にオススメです。周辺は高い建物が少ないので、夏は熱中症対策等をしてお越しください。

まとめ

サンタ・アナスタシア聖堂は今日まで何度も修復作業がされており、一見するととても新しい聖堂のように見えます。しかし、知れば知るほどその歴史の奥深さにびっくり。古代ギリシャ時代のものといわれる”真実の口”、古代ローマ時代の”チルコ・マッシモ”と併せて訪れればローマの長い歴史の上を楽しくお散歩することが出来ますよ！是非遊びに行ってみてください。