ローマ最古のモザイク画、サンタ・プデンツィアーナ聖堂

サンタ・プデンツィアーナ聖堂に行ってきました！

ローマで最も大きな「ローマ・テルミニ駅」から歩いて500メートルほどのところにある「サンタ・プデンツィアーナ聖堂」。小さな聖堂に秘められた、大きな魅力を数々をご紹介します。

サンタ・プデンツィアーナ聖堂とは？絶対行くべき理由ベスト３

「サンタ・プデンツィアーナ聖堂（Basilica di Santa Pudenziana/バジリカ・ディ・サンタ・プデンツィアーナ）」はローマで最も古い聖堂のひとつ。柵の奥にあるこじんまりした姿は、一瞬気付かずに通り過ぎてしまいそうになりますが、寄らなきゃモッタイナイですよ！館内は、ローマで最も古いモザイク画をはじめ、貴重な宝物にに溢れています。

サンタ・プデンツィアーナ聖堂 押さえておくべき魅力とは？

控えめだけどオーラのある「外観」

サンタ・プデンツィアーナ聖堂を探す際の目印にもなるのが、入口に描かれたフレスコ画。だいぶ色褪せてしまっているのですが、ピエトロ・ガリアルディ（Pietro Gagliardi）の手によって1870年に描かれました。ポイントはてっぺんの三角部分の中にいるイエスさま。同モチーフは館内の作品内にもたくさん登場するので、しっかりと姿を目に焼き付けておきましょう。

聖堂横の「鐘楼」

フレスコ画と並んで、トレードマークなのがローマの青空に映える「鐘楼」。こちらも大変歴史あるもので、なんと13世紀頃に建てられました。現在私たちが見ることの出来る聖堂本体は、主に16世紀に整えられたものである点を考えると（ちなみにオリジナルは4世紀末～5世紀頃に建てられたものです）鐘楼の方が、年季の入った独特の風格があるのも頷けます。

中央祭壇奥の「祭壇画」

館内に入ると、シンプルながら、白基調で開放感がある一続きの空間が広がっています。（元々は側面にも空間があったのですが、16世紀に現在の形へと改装されました）。注目いただきたいのは突き当たりに飾られている祭壇画。中央には、聖堂のシンボルにもなっているサンタ・プデンツィアーナの栄光の物語が描かれており、普段馴染みのない彼女の顔をじっくり拝見することができます。

祭壇奥の「モザイク画」

祭壇奥、上部には美しいモザイク画が飾られています。聖堂の中で、最も見所とされている場所。390年頃つくられた、ローマ最古のモザイク画のひとつと言われています。中央に描かれているのはイエスさま。正面からみて右側にはこの聖堂のシンボルでもある聖プデンツィアーナの様子も見てとれます（ちなみに左の女性は姉のプラッセーデです）。

丸屋根の中の「天井画」

正面からだとわかりにくいですが、聖堂には丸屋根もあり、内側にはモザイク画とまた異なる、美しい天井画が描かれています。こちらはニッコロ・チルチャーニ（Niccolò Circignani）の「Angeli e Santi davanti a Cristo」という作品 。イエスさまの周りを聖人や天使たちが囲む美しい作品で、聖堂が現在の形へと改装された16世紀に描かれました。

サンタ・プデンツィアーナ聖堂 是非食べてほしい逸品

Saltimbocca

「サルティンボッカ」はローマの有名な郷土料理のひとつ。家庭料理なので、家で作って食べる人も多いですが、お店で食べるとまた一段、本格的な味を楽しむことができます。サルティンボッカは「口に放り込む」といった意味のイタリア語。その名の通りパパっと作れる料理として知られており、薄く切った肉に生ハム、セージの葉を重ね、焼いていただきます。

サンタ・プデンツィアーナ聖堂ワンポイントアドバイス

「姉妹の聖堂」
聖人、サンタ・プデンツィアーナは実は姉妹。姉に当たる聖プラッセーデを祀ったサンタ・プラッセーデ聖堂（Basilica di Santa Prassede）も近くにあり、サンタ・プデンツィアーナ聖堂から歩いて5分ほどで行くことが出来ます。こちらも美しい9世紀のモザイク画が見られることで有名。セットで訪れるとさらにモザイク文化への理解が深まりますよ！

サンタ・プデンツィアーナ聖堂観光での注意点

聖堂は月曜は休み、火曜から土曜はお昼休みがある点にご注意ください。日曜日は開いていますが、フィリピン人のためのミサ（タガログ語）が多い為、マナーを守って見学しましょう。

まとめ

古い遺跡がごろごろしているローマで「最古」と言われるものを探すのは、容易ではありません。その点で、サンタ・プデンツィアーナ聖堂は、間違いなく貴重な観光スポット。モザイク画は写真で見るより実際に生で見た方が、より深く感動できます。気が遠くなるような細かな作業の積み重ねが生んだ、偉大なる芸術作品を是非、現地へ観に行ってください！