高台にそびえるロマン。ローマ、アラコエリのサンタ・マリア聖堂

2021.01.09ラツィオ州

アラコエリのサンタ・マリア聖堂に行ってきました！

長い階段の先に続くアラコエリのサンタ・マリア聖堂（サンタマリア・イン・アラコエリ教会）。階段を上りきった先にあるものとは!?魅惑のスポットを詳しくご紹介します。

アラコエリのサンタ・マリア聖堂とは？絶対行くべき理由ベスト３

おすすめのポイント

ローマきってのダイナミックスケールの建物である点。
ヴェネツィア広場とセットで観光出来る点。
病気が治る「聖幼子」を見学出来る点。

「アラコエリのサンタ・マリア聖堂（Basilica di Santa Maria in Aracoeli/バジリカ・ディ・サンタマリア・イン・アラコエリ）」は、ローマのヴェネツィア広場のすぐ後ろに控える大きな聖堂。124段もの長い階段も名物で、階段の先にそびえるその姿は、無骨ながら神々しいオーラに満ちています。もちろん中も貴重な宝物がざっくざく！特に祈れば病気が治ると言われる「聖幼子」が有名です。

アラコエリのサンタ・マリア聖堂押さえておくべき魅力とは？

無骨ながらオーラのある「外観」

アラコエリのサンタ・マリア聖堂の外観は、すぐお隣にある、ヴェネツィア広場のヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂などと比較するとなんとも無骨。しかしながら、絢爛豪華な建物がごった返すローマの空の下では、その茶色の無骨な見た目が絶妙な異彩を放っています。階段を上がらずとも見上げることが出来るので、時間がない方も外観だけでも見学してみてください。

入り口に設置された「窓」

聖堂の外観は昔はフレスコ画やモザイク画で美しく彩られていたのですが、その時々の権力者たちによる模様替えを経て、現在では外からみるとなんとも無骨な雰囲気になってしまいました。しかし！中央扉上に設けられた窓の中には、ちょっとした可愛らしい風景が広がっているので見逃せません。写真に写る3つの蜂はローマの名門貴族、バルベリーニ家の紋章。聖堂の中に入って、くるっと後ろを振り返ると模様がよく見えるのでお楽しみに☆

味わい深い「格天井」

館内に入ると、さっそく天井に見事な美の世界が広がっています。これは1571年、オスマン帝国との海戦（レパントの海戦）で教皇庁の艦隊司令官として参戦した、マーカントニオ・コロンナ（Marcantonio Colonna）の戦勝記念に制作されたもの。彼のご実家、コロンナ家もバルベリーニ家同様、ローマの名門貴族であった為、このような華やかな装飾が施されました。

名物「聖幼子」

時間がなくとも是非これだけは見て欲しいもの！それが聖堂通路左手、一番奥の小部屋の中にある「聖幼子（Bambinello dell’Aracoeli/バンビネッロ・デル・ァラコエリ）」です。中華街などにいそうな、ぷっくりほっぺの可愛らしい彫像。15世紀にエルサレム郊外の街、ゲッセマネ（磔になる前、イエスさまが最後の祈りを捧げた地）のオリーブの木でつくられたもので、残念ながら本物は1994年に盗まれてしまったのですが、病気平癒に効果があると、今も祈りを捧げる人々が後を絶ちません。

シャンデリアに縁取られた「中央祭壇」

中央祭壇は、シャンデリアの縁取りがとっても雅！見ているだけでなんとも優雅な気持ちにさせてくれます。シャンデリアは廊下の両サイドにも続いており、その姿は聖堂というより、まるで宮殿！中央祭壇の真ん中にある祭壇画（アラコエリの聖母/Madonna d’Aracoeli）も11世紀に制作されたビザンティン様式の貴重なレリーフで、こちらも必見です。

アラコエリのサンタ・マリア聖堂是非食べてほしい逸品

Pasta e ceci alla romana

「パスタ・エ・チェチ・アッラ・ロマーナ」は、超！ショートパスタとひよこ豆（チェチ）を、くたくたに煮込んだお料理。イタリアの中にある世界で5番目に小さな国、サンマリノ共和国の名物とされていますが、ローマっ子にも広く愛されています。ローマ版はアンチョビが入っていることが多め。とろみがあり、冬は保温効果も期待できるので、是非寒い日に召し上がってみてください。

アラコエリのサンタ・マリア聖堂ワンポイント

「あの有名人が結婚式を挙げたことで有名に！」
アラコエリのサンタ・マリア聖堂はサッカー界のスター、フランチェスコ・トッティが結婚式を挙げた場所としても有名。2005年6月19日に執り行われた挙式はテレビでも大きく取り上げられ、奥様（イタリアのテレビタレント、イラリー・ブラージ）の人気も手伝って当日は聖堂の階段、その先の広場に数えきれないほどのファンたちが集まりました。

アラコエリのサンタ・マリア聖堂での注意点

横の階段からもアクセス可能です。
9時から12時半、15時から18時半まで開いています。
入場無料です。

聖堂は正面横にもゆるやかな階段があり、そちらを使って上へあがる方法もあります。正面階段より若干なだらかなので、体力や写真撮影アングル等と相談しながら、ルートを検討してみてください。

まとめ

アラコエリのサンタ・マリア聖堂は目の前の階段に一瞬ひるんでしまうのですが、頑張って上れば忘れられない眺望、そして美しい聖堂の世界が広がっています。特に暑さ厳しい夏は、水分補給をしっかりとしてご来館を！ふもとのヴェネツィア広場やお隣のカンピドリオ広場もローマきっての観光スポットですので、是非セットで満喫してみてください。