テヴェレ川のほとりに佇む優雅な館、ローマ、コルシーニ宮殿

テヴェレ川のほとりに佇む優雅な館、ローマ、コルシーニ宮殿|イタリア観光ガイド

コルシーニ宮殿に行ってきました!

ローマの中心を流れる雄大なテヴェレ川沿いに建つ「コルシーニ宮殿」。館内は「国立古典絵画館」となっており、私たち観光客でも中を見学することができます。早速行ってみましょう★

コルシーニ宮殿とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ローマの貴族のお屋敷に潜入出来る点。
  2. イタリア国内外の有名芸術家の作品を堪能できる点。
  3. 人気の下町エリア、トラステヴェレ地区を一緒に巡れる点。

フィレンツェにルーツを持つ、ローマの貴族コルシーニ家。彼らが建てたコルシーニ宮殿は、現在国が譲り受け、一部を国立古典絵画館として開放しています。ローマの中心部からやや離れた、下町エリア”トラステヴェレ”にある館は、イタリア国内外の芸術家たちの傑作がたくさん。主要作品だけであれば、1時間ほどで見て回れるサイズ感も、予定が盛りだくさんの方にもぴったりです。

コルシーニ宮殿 押さえておくべき魅力とは?

カラヴァッジョ「洗礼者ヨハネ」

所蔵作品の中で、とりわけ貴重なもののひとつがカラヴァッジョの「洗礼者ヨハネ(San giovanni battista)」です。聖書に登場する、イエスさまに洗礼を授けた重要人物。絵画のテーマになることも多く、ルーブル美術館(フランス)にあるレオナルド・ダ・ヴィンチのものなども有名です。あらゆる洗礼者ヨハネの中でも、特に勇ましい雰囲気に溢れてた一枚は必見。

グイド・レーニ「洗礼者ヨハネの首を持つサロメ」

エレガントな作風が人気のグイド・レーニ(Guido Reni)も、洗礼者ヨハネについて「洗礼者ヨハネの首を持つサロメ(Salomè con la testa del battista)」という作品を残しています。生で見ると、恐ろしすぎる絵画なのですが…洗礼者ヨハネの首を持ってくるよう指示した、サロメのなんとも憎ったらしい顔!とてもリアルで思わず怒りが込み上げてしまいます。

館内を彩る「宗教画」たち

こちらはカラヴァッジョと同時期に活躍し、彼からの影響を多分に受けた画家、オラツィオ・ジェンティレスキ(Orazio Gentileschi)の「聖母子像(Madonna col Bambino)」です。館内はどうしても宗教画の占める割合が多く、どうしても、とっつきにくく感じてしまう部分もあるのですが、この作品はまるで普通の親子のように素朴で、異教徒の方でも親しみを感じることと思います。

宮殿自体の「魅力」

コルシーニ宮殿はイタリアでは「Palazzo Corsini alla Lungara(パラッツォ・コルシーニ・アッラ・ルンガラ)」といいます。ルンガラ通り(Via della Lungara)沿いにある館は、ローマの中心部から少しだけ逸れた所にある為、とっても穏やか。イタリアの名だたる建築を、数多く手掛けたフェルディナンド・フーガ(Ferdinando Fuga)がプロデュースしたとだけあって、宮殿自体も、うっとりするような美に包まれています。

館内の「天井画」

コルシーニ宮殿では、天井に広がる絵画の世界も見逃せません。こちらは館内奥の元寝室(Camera dell’Alcova)。空一面に色鮮やかな絵画の世界が広がっています(下にある宗教画でちょっと気持ちが暗くなった時は、上を見上げてください♪)。現在私たちが見られる姿は、17世紀にコルシーニ宮殿がスウェーデンの女王様のための寝室に使われていた時のもの。どことなく女性らしい雰囲気を感じます。

コルシーニ宮殿 是非食べてほしい逸品

L’Elementare

「レレメンターレ」はコルシーニ宮殿から歩いて3~4分ほどのところにあるピザ屋さん。もともと「Bir & Fud」という名前のピザやさんをやっていて、その当時から大人気店だったのですが、看板が変わった今も、多くのお客さんで賑わっています。美味しい地ビールを生で頂けるのが特徴。是非、泡まで美味しいローマのご当地ビールを、ピザと一緒に味わってみてください。

コルシーニ宮殿 ワンポイントアドバイス

「実はフィレンツェにもある”コルシーニ宮”」
フィレンツェ出身の貴族、コルシーニ家。地元フィレンツェにも同名のお屋敷を構えています。こちらも予約制ですが、見学可能。混乱を避ける為フィレンツェにあるものは、通りの名前を末尾に付けて「Palazzo Corsini al Parione(パラッツォ・コルシーニ・アル・パリオーネ)」とも呼びますので、ネット検索の時等に、混同しないようお気を付けください。

コルシーニ宮殿 での注意点

国立古典絵画館での注意点
  1. 絵画館は2か所に点在しています。
  2. イタリア語名も控えておきましょう。
  3. 宮殿の名前も控えておきましょう。

国立古典絵画館は、現在コルシーニ宮殿以外に、バルベリーニ宮殿にも展開しています。いずれも、絵画館の名前自体は同じ(Galleria Nazionale d’Arte Antica)ですのでご注意ください。

まとめ

コルシーニ宮殿はバルベリーニ宮殿(同チケットで入れる別の館)に比べると駅からの距離があるためか、観光客が少なく、穏やかなことが多いです。いくら有名な作品であっても、すし詰め状態になってみるのでは、少々味気ないもの…。絵画や宮殿の雰囲気をゆっくり味わいたい方は、是非コルシーニ宮に立ち寄ってみださい。もちろん同じチケット(10ユーロ)でバルベリーニ宮殿にも行けるので2つ巡って、両者の違いを味わうのもオツです★

 

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